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(ショートショート)星降る街の祈り

 鏡に吸い込まれた先には、まばゆいばかりの銀世界が広がっていた。

 私はそこで「星を落とす仕事」という奇妙な求人広告の紙を拾う。

 指定された「逆さまの街」へ向かうと、そこでは不思議な姿のロボットたちが、夜空から熟した星を一つずつ丁寧に摘み落としていた。

 「星を落とした後は、必ず最後の祈りを捧げてください」

 応接室でロボットの担当者がロボット口調で告げる。

 「最後の祈り、って?」

 答えを求めて身を乗り出した瞬間、私は自分のベッドの上で目を覚ました。

 窓を開けると、一転して吸い込まれるような晴天の青空が広がっていた。冬の澄んだ空気の中で、

 「最後の祈りをしたか?」という声がどこからか聞こえた気がして、私は思わず辺りを見渡す。

 誰もいない。

 けれど、私の心には夢の続きが静かに息づいていた。

 私は真っ青な空を見上げ、そっと両手を合わせる。

 「今年も、いい年でありますように」

 それが、夢の住人に教わった作法なのかはわからない。

 けれど、私にとっての「最初の祈り」は、今、この光の中に溶けていった。


Fin。


↑この企画に参加しました。
ありがとうございました。