(ショートショート)夢の中で
私は夢を見た。
夢の中では、星の国のお姫様だった。
星柄のドレスを着て、星屑のティアラを頭につけてご機嫌で、豪華絢爛な大きな椅子に座っていた。
その星屑のティアラが、チカチカと小さく瞬いている。
庭に行くと、闇夜に燃えるように鮮やかな紅(くれない)の羽を持つ時鳥(ほととぎす)が、ペットとして飼われていた。
紅(くれない)の羽を持つ時鳥(ほととぎす)は、私に話しかけてきた。
びっくりして目を丸くしていると、銀色に光る小さなこぼれ月の魔法瓶を私にプレゼントしてきた。
こぼれ月の日にしか作ることができない魔法瓶らしい。
「どこでこんなの作ってるんだろう?」
「地下でひそかに作ってるんだ」
紅(くれない)の羽を持つ時鳥(ほととぎす)は、そう言うと空高く飛んで行った。
「あなたの頭の星屑のティアラ素敵ね」と言い残して。
残された私は、冷たい感触のこぼれ月の魔法瓶を手にもって、呆然と立ちづくしていた。
「ほら起きなさいよ」っていう母の怒鳴り声で目が覚めた。
「あれ、夢か?」
起きて鏡を見る。
そこには、星屑のティアラではなく、いつものぼさぼさの髪をした私がいた。
「今日も一日頑張るぞ」と、夢の力を借りて気合を入れる。
Fin。
↑この企画に参加しました。
ありがとうございました。
