柴犬しか出てこない世界に迷い込んだ話
SNSを開く。
そこにはまた、柴犬がいる。
まんまるの目。ちょこんと座る後ろ姿。
その無垢な姿に、思わず「けしからん……尊い」と呟きながら、私は「フォローする」を押す。
そしてその瞬間から、私のタイムラインは静かに侵食され始める。
また別の柴犬。今度は服を着ている。
また別の柴犬。お部屋を楽しそうに駆け回って、尻尾をフリフリしている。
可愛い!!!
それだけなのに、指が勝手に動く。
知らない誰かのアカウントを開き、投稿を遡り、心が満たされ、またフォローする。
この無限ループは一体、なんなのだろう?
愛という名のアルゴリズム
SNSは、私の「好み」を学習する。
それはつまり、私が「何に心を明け渡しているか」を見透かす存在でもある。
私が柴犬を愛する。
すると、アルゴリズムは応える。
「これも好きでしょう?」「こんな子はどう?」
そうして私は、限りない“柴犬宇宙”に連れていかれる。
選んでいるのは私のはずなのに、どこかで何かに選ばれているような感覚もある。
「好き」の行方
私は今、どこに向かっているのだろう。
このまま柴犬ばかりをフォローし続けたら、いずれ私のSNSは「柴犬だけの世界」になるかもしれない。
でも、それはそれで──
わんダブルワールドだ!
……ごめんなさい、言ってみたかっただけです。
けれど、それは悪いことだろうか?
好きなものに囲まれて、心がほぐれ、笑顔になる。
一枚の写真が、日々のとげとげを静かにほどいてくれる。
ただ、少しだけ考える。
「好き」という感情は、どこまでが私のもので、どこからが誰かに与えられたものなのか。
このループの中にいる限り、私はそれを問い続けることができる。
柴犬が、今日も私を見つめている。
私も、そっと見つめ返す。
そこに言葉はない。ただ、愛がある。
そして私はまたひとつ、「フォローする」を押す。
それは私の自由意志かもしれないし、運命かもしれない。
でもどちらでも構わない。
この無限の柴犬宇宙の中で、私は確かに、癒されているのだから。
あなたの日常が多幸感で包まれますように!
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多幸感は、きっと分け合うほど静かに循環していくもの。
今日、あなたの中に小さな光や気づきが生まれたなら、
チップという形でそのぬくもりのバトンを繋いでもらえると嬉しいです🌈