中学校の時にいじめられて不登校になって「こんなところから出て行ってやる」ってカナダに留学した自分のことを疑いながらこれでいいのかなって思いながら生きたくない人
「嫉妬と自信喪失は自分への窃盗と思え」と。
まあほんと「自分」が重要な世の中になってきたなと思ってます。個性の時代って言われ始めて久しいですが、それ言いだしたってのはいつ頃からでしょうかね。まあ二次大戦後、信じる何かを失って絶望・脱力した若者が多かったなんて言いますし、自分とは何者かなんていうのは「我々はどこから来たのか我々は何者か我々はどこへ行くのか」だし「クォ・ヴァディス」なのかもしれません。
大昔から変わらないのかな?
ただweb3なんていわれてる今の社会の中でめっちゃ変わったのが、アカウントのプロフィールに「自分」を書かなくちゃいけないってこと。正確に自分を描き出すのは難しいことですし、しょっちゅう内省、自己分析、自己との対話してる人なんて稀でしょうし。
でなによりしんどいのが、理想の自分と離れてしまっている現実を目の前に突きつけられるってところ。盛ってもむなしいだけですからね。虚飾っていうか泡沫っていうか、虚飾の自分、バブルの自分。
ところで突然ですが先日私qbc、千葉のお寺で水行してきました。頭上から流れる水に打たれて両手を合わせて拝んで「我は水なり水は我なり」って心の中で唱えてまいりました。
マジ水が冷たすぎてショックで心臓止まるかと思ったんですが、慣れるとだんだんと呼吸も落ち着いてきて、心も落ち着いてきて。死ぬかと思ったけど、まあ耐えた後では、なんだ自分、けっこう頑張れるじゃん、て。それでちょっと自分が強くなった気がしました。人間なんて単純なもんですね。
辛い苦しい目にあって、でもそれをしのいだ後の自分のことを、ちょっと強いと思っちゃって自信を持つ。
ということで、理想の自分自身になるには? 現実の自分を理想の自分に近づけるためには? もしかしたら苦難を受け入れることが重要なのかもな、と思ったり。まあ、望まない災難か、望んだ試練かの違いもありますが。はたして「苦痛が人類を完成に導く」は正解かって。
ともあれ! 今回の無名人インタビューもお楽しみくださいませー!!(主催:qbc)
今回ご参加いただいたのは ティナ さんです!
現在:バレーボール選手が今そこにいるのは、周りの人がサポートしてるおかげなんだなって
石井:今、何をされている方でしょうか?
ティナ:今は、カナダのケベック州にあるマギル大学で、栄養学を勉強しています。
今夏休みでちょうど戻ってきたんですけど、普段はほぼ1年中カナダにいて、お休みの時だけ戻ってくる感じです。
石井:今は大学何年生でしょうか?
ティナ:年度の開始の月がずれてるんですけど、日本で言うと大学3年生です。
石井:どうして栄養学を勉強しようと思ったんですか?
ティナ:理由はほぼないんです。
大学自体はカナダの中でもずっと昔からある名門で、大きくて有名で、国内の大学ランキングとかで1位とか2位とかになってるような大学なんですけど、行けるとも思ってなかったんですよね。まあ行けたらいいかなくらいの気持ちで。
それで募集要項も満たしてるしって出願した時に、学部を2個選べたんですよ。
その時に、食べ物は好きだし、栄養のことを勉強するのもいいかなと思って栄養学の学部を選んで。
あともう1つ、運動生理学みたいな、スポーツトレーナーとかになりたい人が行くような学部を受けたんですけど、栄養学部の合格通知が届いたのが、めちゃくちゃ早くて。それでもうなんか受験苦しいし、早く終わるんだったらここでもいいかと思って。
他の大学も受験してたけど、とにかく落ち着きたかったから選んだっていう感じです。
石井:なるほど。食べることがお好きなんですね。
ティナ:そうですね。食に興味がすごいあって。
食べるの好きだし、結構ご飯とかお菓子とか作るのも好きで。って、思ってたんですけどずっと。
今はガチガチに減量してて、2か月で10キロ痩せられるぐらいの減量をしてるんです。
石井:なかなかですね。
ティナ:そうなんですよ。1日2食で、運動をほぼ毎日、筋トレとか有酸素とか1時間から1時間半ぐらいしてると、あんまりご飯が食べられなくなってくるんです。
そうするとだんだん食に興味も持たなくなってきて、あれなんで私こんなこと勉強してるんだろうって、ふと我に返ってしまいました。
石井:じゃあ今の大学生活は、想像とは少し違ったんですね。
ティナ:そうですね。大学でも栄養学部だから、食べ物のことをメインに勉強するのかと思っていたら、体の中のことっていうか、普通に臓器のこととかホルモンのこととか、思ってるよりも人の体を勉強することが多くて、これが私のやりたいことだったのかなって思うことは多かったです。
石井:なるほど。勉強以外のカナダの生活はどうですか。
ティナ:そうですね。私結構バランス取るのが苦手で。勉強なら勉強みたいな感じで、偏りがちなんですけど。
それでも、なんとか時間の空いてる時に友達と一緒にバレーボールしたりとか、何か新しいことをしてみようと思って、色々行動をするようにはしてて。
そしたらすごく運のいいことに彼氏ができたんです。今は、彼氏と会いたいからこの日は勉強頑張るみたいなメリハリがついて、私生活も学業面でもハリが出たなって感じです。
石井:同じ大学の方なんですか。
ティナ:いや、違うんですよね。大学の隣にケベック州だけに特別にある教育機関があって、それが高校3年生の学年と大学1年に特化
した学校みたいなのがあるんですよ。そこに通ってる子で。
石井:あ、じゃあ年は下?
ティナ:年下です。
石井:いつも何をして一緒に過ごされるんですか?
ティナ:基本的にお互い忙しいので。彼は学校が終わった後に、昼間3時とかから夜の11時までバイトしてたりとか。なので、終わってから車で迎えに来てくれて、彼の家で映画見て一緒に寝てみたいな感じです。
石井:じゃあ充実はしてはいるけど、勉強の内容には違和感を覚えていらっしゃるんですね。
ティナ:そう。なんか思ったのと違うっていうか。
初めに栄養学部って名前を見た時に、食べ物のことが勉強できるんだ、これは面白いぞって思ったんですけど、なんかそこまで食べ物の話はしてなかったっていうか。
もうちょっと簡単なことを勉強するんだと思ってたら、すごく難しいこともいっぱい出されて。
内容自体にはモチベーションが上がらないけど、成績が落ちたら退学になったり就職に影響出たりとかすると思うから、それでちょっとビクビクして頑張ってますね。
石井:退学は嫌なんですね。
ティナ:うーん、嫌でもないんですけど。
なんかこう学んでて面白いこともあるけど、なんか想像してた以上に大変で、時々逃げ出したくなるっていうか。
石井:逃げ出さないのはどうしてなんでしょうか。
ティナ:やっぱり、学費を親に払ってもらってたりとかしてるのはありますね。
この大学行きたいって言い出したのも私だし、なんだかんだ言って勉強して学歴があるっていうのは、多分働く時とかも、もし、高卒で働き口に困ってるのと、大卒で働き口に困ってるのと多分全然違うと思うし。
まあ始めたことだから、最後までやりたいなっていうのもあります。中途半端で終わりたくなかったからっていう気持ちが1番大きいです。
石井:受験・入学の時は、学部はあまり気にならなかったんですか。
ティナ:ならなかったですね。なんかほんとに受験がプレッシャーで。
普通にみんなストレスだと思うけど、私もストレスがすごくあって、ほんとに早く終わりたくて選んでた部分もあったんですよね。
悪い噂も聞かなかったし、大きい大学だからと思ってあんまり考えずに入っちゃいました。
石井:じゃあもう大きい大学でとりあえず受験が早く終われば、その時は割となんでもよかった。
でも日本の大学じゃなかったんですね。
ティナ:じゃなかったです。実は、中学校の3年生からずっと海外の学校に通ってて、カナダの高校にいたので、日本に戻るよりはカナダに残った方が、受験の手続きとか必要な書類とかが少なかったんですよね。
石井:現実的ですね。
ティナ:そうですね。意外と夢みてないっていうか、なんかまあ確実に行ける方法を選びたかったです。
あと理系だったので。日本で帰国子女の入試があるとこって、国際政治、国際教養とか、学科だと英文科とか政治とか文系の学科が多くって、自分のやりたいことができないっていうのは分かってたので、海外に残った方が私の好きなことが勉強できるんじゃないかなって思っていました。
日本も考えてはいたんですけど、結局受験には至らなかったです。
石井:文系はやりたいことではなかったんですね。
ティナ:なかったですね。英語を勉強したいとかもなくて、英語は喋れたら道具にはなるけど、そこに学びとして深めていきたいっていうのがなかったから、選びませんでした。
高校の時とかすごい化学とかが好きで。なんとなくうまくいってたんですよね、高校の時。
だからあんまり文系の科目に興味を持たなかったっていうのもあるかもしれないですけど、なんとなく理系の方が自分が好きだなって思えるのが多くって、そういう気持ちで過ごしていたら、文系の方に進むっていう道が、自然と自分の中で淘汰されていきました。
石井:理系の科目は好きだったんですね。
1番好きな科目って、やっぱり生物とかだったんでしょうか。
ティナ:生物よりは化学が好きでした。
なんで今生物みたいなことを勉強してるのかわからないぐらい、化学の方が好きでした。
石井:化学を勉強しようとは思わなかったんですね。
ティナ:思わなかったですね。なんでだろう。多分、私が将来やりたかったことが、人の健康に関わったりとか、スポーツしてるアスリートの人に関わることだったので、生物系に行った方がいいかなっていうのはあって。なんとなくそこから栄養とかいいかな、みたいな。
石井:なるほど。人の健康だったり、アスリートの方に関わりたいって思われるようになったきっかけってあるんですか。
ティナ:ああ、なんか、それもあんまり鮮明に覚えてないんですけど、多分これだなっていうのがあって。
中学校の時にすっごいいじめられて不登校になったんですよ。不登校になったのが中2の夏休みが明けた後だったんですけど、まあ、学校であんまりうまくいってなくって。
っていうのも、中学校の1年生の時は、部活がなんか今時の時代背景にそぐわないですけど、結構体罰とかひどかったんですよ。バレーボール部だったんですけど、顧問が結構厳しいっていうか、不当な扱いを生徒にしてたりして。練習もちょっと私には意味わかんないぐらいきついみたいな、何の意味があるんだろうって思ってて、それでまあ部活をやめて。
そこから、部活の元先輩方から風当たりが強くなったり、中1の頃から結構学校のクラスの男の子とかにいじめられたりもして。それでもなんとか通ってたんですけど、2年生の夏休みに学校に行けなくなったんです。
その時に、なんで私こんなにうまくいかないんだろうって思って。
その頃私、バレーボールがまだ好きだったから、バレーボールのワールドカップかなんかを見てたんですよね。
その時に、バレーボール選手が今そこにいるのは、周りの人がサポートしてるおかげなんだなって感じて。なんとなく映った人、フォーカス当たってないけどトレーナーの方とか、それを見てこういう仕事の人がいるんだと思って、それに魅力を感じたんですよね。
石井:結構はっきり覚えていらっしゃるんですね。
ティナ:そう。でも他になんかあったような気がするんですけど、それが全然思い出せなくて。
でもそのテレビ見てて、この人たちがこうやって仕事をしているからスポーツ選手は輝けるんだなみたいなって思ったのは覚えてて。
でもなんか中学校の時の良くなかった辛かった経験、なんか人間って多分辛いことをなんとなくこう蓋をするっていうか、思い出さないようにしていく傾向があると思うんですけど、だから辛いのは思い出せるんですよ、その時の。だけど、詳しく出来事を鮮明に覚えてることが少ないっていうか。だからこれ以外の理由は、思い出せないですね。
思い出そうとしてもなんか辛くなっちゃう。
過去:こんな自分がなんとなく流されて大学まで海外で行くっていうことに驚いてて
石井:ティナさんは、どんな子どもだったんでしょうか。
ティナ:なんでしょうね。天津爛漫なんですけど、内向的っていうか。なんて言ったらいいんでしょうね。
石井:具体的な場面ってありますか。
ティナ:子どもの可愛い所ってあるじゃないですか、ちっちゃい子の無邪気さみたいな。そういうのはあったんですけど、冷静なところもあったんです。
1人っ子で、親が共働きだったので、母が例えば飲み会に行くとか、会社の人たちのところにのイベントに行くとかになると、私も一緒に連れられて行ったりとかしてたので、周りが大人に囲まれることが多かったんですね。
人見知りしながら、大人のことを冷静に見てるっていうか「あの人、あんなことしてちょっとなんか印象悪いな」みたいなことを子供ながらに感じて、後でお母さんにそれ言うみたいな。
なんとなく冷静な部分がある子でしたね。人見知りも結構したし、お母さんが大好きで、お母さんの姿が見えなくなると、もうめちゃくちゃ泣くような子でした。
3歳とかの時は、そうやって泣いて困らせたって聞いてます。
石井:さすがに記憶はないですよね。
ティナ:はっきりと覚えてはないけど、いっつもくっついてましたね、お母さんに。
石井:お母さんってどんな存在でしたか。
ティナ:典型的なお母さんみたいにいろんなことをガミガミ言う人じゃなくて、放任主義っていうか。愛情はすごく注いでくれるし、相談とか乗ってくれたりとか色々話す機会はたくさんあったんですけど、私に干渉しすぎないっていうか。忙しかったのもあると思うんですけど。自分でやれることは自分でやってねっていう感じのことが多かったので、なんとなく周りの人から見ると、友達みたいなお母さんなのかな。怒らないし、同じ目線に立ってくれるような人だと思います。
石井:なるほど。その距離感自体はどうでしょうか。
ティナ:心地いいですね。結構私干渉されたくないっていうか。中学校の頃から離れてホームステイとかしてた分、親と一緒にいる時間が短かったので、ちょっと離れてる距離感の方が心地いいというか、落ち着くなって思います。
石井:中学校でホームステイはご本人もそうだし、お母さんも結構大きな決断ですよね。
ティナ:そうですね。それも学校に行けなくなったのと関係してて。初めは転校するとか、違う学校に編入するとか色々考えてくれてたんです。でも私自身は、日本人がいるんだったら、また同じようにいじめる人いるでしょっていう風に思ってて。
まあなんか、私がちょっと変わってる子っていうか。見た目とかも周りの子よりも背が高かったりとか、発言が変わってるっていうか正論をずばって言ってったりとか、ちょっと鼻につく部分があったと思うんですけど。それで出る杭は打たれる的な感じで、すごく打たれていじめられて学校に行けなくなっちゃったから、日本人がいるコミュニティに入っても同じことが起きるんじゃないか、編入とか転校とかしたくないっていう話をしてたら、留学向いてるんじゃないって、すごいいろんな人から言われるようになって。
それに乗せられて、私留学行けるかもって。まあ学校が公立だったから、近くにいじめてた子とかも住んでたし、ふと会ってしまう時に何か言われたりすることもあって、「こんなところから出て行ってやる」みたいな気持ちで出ていった感じですね。
石井:じゃあ、元々海外に興味があったとかではなく。
ティナ:そうですね。なんか別に英語とか、そんな好きじゃないって言ったらあれですけど、興味がなくて。なんか海外のドラマとか洋楽とか聞いて憧れて海外に行く子みたいなのがなかったし、もう全く音楽とかも全然そんなの聞かないし、映画も好きじゃないし、ハリーポッターも見たことないみたいな人だったから、全く縁がなかったですね。
石井:その状態でカナダに。
ティナ:あ、初めの1年間、中3の1年間はニュージーランドにいて。まあ、ほんとは高校の時には日本のインターナショナルスクールに1つ行きたいところがあって、その1年間は日本に戻りたいっていうのもモチベーションで頑張ってたんですけど。
書類審査は通ったけど、面接で受からなくって、受験に落ちて行くところがなくなったんです。その他に出願してなかったから行くところがなくなって。その時にお世話になってた留学のエージェントさんにも、「ティナちゃんは英語力もあるし、勉強もよくできるから、カナダとか多分行っても大丈夫だと思うよ」っていう風に言われて、あ、そうなのかな、みたいな。
でも行くとこないし、このままじゃ中卒になっちゃうな、中卒はさすがにやばいだろうと思って、それでまあ、ほんとにチョイスがなくなってカナダに行った感じです。
石井:じゃあ、高校の留学自体は偶然というか、意図せずして。
ティナ:そうですね。
石井:偶然で、その後少なくとも3年間はカナダで過ごすことが決まった時って、どんな気持ちでしたか。
ティナ:とりあえず進学先が決まってホッとしたのと、ちょうど受験失敗した時におばあちゃんが亡くなって。おばあちゃん、私があの学校決まった時には生きてなかったから、ちょっと心配かけたかなっていう思いもあったんですけど、とりあえず行くとこ決まって安心しましたね。
違う環境に行くっていうのには抵抗がないみたいで。馴染む時にはちょっと苦しくて、ちょっとアレルギーみたいになるっていうか、ああやだやだって思うんですけど、結局すんなり馴染んで生活してる自分のこともわかってるから。
怖いし、不安な部分もあったし、不安の方が大きかったけど、とりあえず勉強できる所が見つかってよかったって思ってました。
石井:なるほど。留学のきっかけになった気持ちが日本人への抵抗みたいな部分だったと思うんですけど、実際に場所を変えて変わりましたか。
ティナ:変わりましたね。変わったっていうか、トラウマとか、フラッシュバックの引き金みたいなのがなくなりました。
日本だとほんとにフラッシュバックがすごくて。同年代の制服着た子とか見ると手汗止まらなくなって、心臓バクバクしたり、泣き出したくなっちゃったりとか。とりあえず同年代の子を見るのがもう無理っていうか、苦しくて辛くっていう時期があったので、やっぱりそのことに触れない時期っていうか、そっとしておける時間みたいなのが、とりあえずニュージーランドにいた1年で取れて、少しずつ自分の中でも整理がつきました。
性格的にも、知らない土地で知らない人たちと色々うまくやっていくには、主張が激しかったりとか、ぐいぐい行くみたいな、ちょっと図々しいとこがないとやっぱりうまく行かない時もあるので、そういう点で図太くなっていったなって思います。
石井:海外に行ってももちろん、同じ年代の子と過ごすっていう環境はあると思うんですけど、それは大丈夫なんですね。
ティナ:それは不思議と大丈夫で。何が理由かわかんないですけど、日本人じゃないっていうのが良かったんだと思います。
石井:日本人の同年代の子っていうカテゴリーなんですね。
ティナ:そう、なんかその嫌な思い出があったのは、国民性とかもあるだろうし。同調圧力とか。1人の子が誰かいじめたら同じ子いじめ始めちゃうみたいな感じで、結構いじめられてたので、それがもしかして海外には無いんじゃないかなっていう気持ちで行ってたので、なんとなく、海外の同年代の子には抵抗がなくって。なんか大丈夫だなっていう風に思ってました。
石井:なるほど。ニュージーランドとカナダ、中学生活と高校生活は違いありましたか。
ティナ:ニュージーランドってちっちゃい島国なんですよ。日本より小さいし。なんとなくのんびりしてるっていうか、時間の流れがゆったりしてる。人も、結構優しい人が多くって。英語喋れない時にたくさん助けてもらったりとか、親切に色々教えてくれたりもしました。
カナダもニュージーランドも移民が多いんですけど、戦争とかしてる国から難民で来て、カナダ人やニュージーランド人とかになったりした子もいるから、色々辛いことを経験して、成熟してた子は多かったように思いますね。
あと、ニュージーランドは、先住民族のマオリ人の子たちも同じ学校に通ってたんです。ニュージーランドの時は、その先住民族とか、ほんとに伝統のある文化とかに触れる機会が多かったから、すごい経験してるんだ私と思って。ハカっていうダンスとかを学校でショーとかして見せてくれたりとか、歌を歌ったりとかしてたんです。
そういうのがあったから、多様性というか、そういうものに感動した覚えがあります。
石井:なるほど。今までで一番感動した体験はなんですか?
ティナ:なんか全部ぼんやりしてて難しいし、感動っていうのかわかんないですけど、こんな自分がなんとなく流されて大学まで海外で行くっていうことに驚いてて。
とりあえず、いろんなことはあったんですけど、なんとか生きてて。感動はしてないですけど、我ながらすごいなって思ってます。ちょっと他人事だけど。
石井:ちなみに、周りの方にはなんて言われますか。
ティナ:なんでしょうね。あんまりこのご時世で人に会わないんですけど、やっぱりよく言われるのは、「すごいね」みたいな。いろんなところ行って親元離れてちっちゃい頃から生活してきて、そんなのみんなができることじゃないと思うよって言われたりとか。
あとやっぱり私がすごい信頼してる人がいて。今、ボクシングしてるんですけど、そこのトレーナーさんをすっごく信頼していて、その人には「1年前よりもどっしり構えてるね、肝が座ってきたね」って言われました。
確かにこう色んなことがあったから、ちょっとやそっとじゃあ動じないっていうか。はいはいまた来た来たみたいな、なんとかなるでしょうっていう風に、俯瞰的に捉えられるようになったと自分でも思います。
石井:それはもう、ただただたくさん経験したから。
ティナ:そうですね。自分が言うのもあれですけど、多分、同じ世代の子よりは辛いこととか、大変なことが小さなころから多かったような気がするから、なんとなく、その分精神が鍛えられたっていうか。結構びっくりするようなことに対応するしかなかったので、それを繰り返していくうちに、どっしり構えられるようになった。
石井:ご自分の中で、予想外のことが起きた時にこうするみたいなやり方というか、コツみたいなものは何かあるんですか。
ティナ:そうですね。まあ、とりあえず落ち着く。なんかパニックになっちゃうじゃないですか。びっくりしちゃうし、予想外のことが起きたときにどうしようってなっちゃうけど、とりあえず落ち着いて。例えば、何か失敗して大変なことになってても、それで死ぬことはないし。とりあえず落ち着いてこの場を収めるっていうか、落ち着いて行動すれば下手な変なことすることもないから冷静に対応していくっていうのと、ま、失敗してダメでも死なないから大丈夫ってずっと言い聞かせてます。
別にもし大学卒業できなくても死なないし、試験でちょっと点数悪くても死なないしって思ってます。大袈裟かもしれないけど、生きてたらまたやり直しができるから、だから死ななければ大丈夫って思ってます。
石井:なるほど。極論ですね。
大学は卒業できなくても大丈夫だけど、まあ卒業はしておいた方がいいだろうっていうことなんですね。
ティナ:そうなんです。なんか矛盾してるけど、プレッシャーかけて死ぬほど辛い思いしてやることじゃないなって思ってるから。まあ海外の大学はほんとに入る方が簡単で、出る方が難しいっていうのは、ほんとに正しくて。
するんって入っちゃったのに、出るのに必死にもがくみたいな子はたくさんいるし、自分もそうだし。だから、オーバーワークして自分の人生の何年間もずっと勉強に捧げるよりかは、こっからここまでの時間は勉強して、それ以外の時間は私生活を充実させたいから割り切るっていうか、多少ちょっと成績悪くても楽しんで卒業できる方がいいし、もしダメでも別に人生が終わったわけじゃないから。
石井:いい成績をとることと卒業することがイコールではなくて、卒業はできなくてもいいけど、勉強はすると。
ティナ:そう。多分、自分が続けた結果卒業した時に、あ、できたって思えることが大事だと思ったから。いい成績って、結局なんか自分のエゴだなって思うし。
なんか私の周り、結構頭のいい大学だから優秀な子が集まってきてて、垣間見えるこうドロドロ感みたいなのもあるんですよね。なんか「あの子よりも成績悪いのが嫌だから、あの子を本気で叩き潰してやる」みたいなこと言ってる子を見たことあったりとか。でもそこまでして頑張って、何になるのみたいな。結局、卒業証書もらっちゃえば同じところから出てるし、変わんなくないって思って。そんな血眼になってやることでもないなって、ふとした瞬間に思っちゃったので。
未来:強い人っていうより、自分の心に素直で、自分のことが信じられる人になりたい
石井:これからどうなっていきたいとか、5年後、10年後こういうことしていきたいっていうのはありますか。
ティナ:それが、ほんとに今絶賛迷い中で。
今まで流されるように生きてきた分、自分が定まらないっていうか、自分のことがわからないみたいなことが多くて、何がしたいんだろうってすごい思うんですよね。
例えば、スポーツに関わりたいとか、健康とかそういう産業に関わりたいって気持ちはあるんですけど、なんかそれだけでいいのかなって思う自分もいて。誰もやったことないことがしたいなって感じたりするんですけど。
大まかな自分の今後の生き方としては、人助けみたいな、人に親切にすることみたいなことをすごくしたいし、人と関わって人と接していたいっていう思いがあるので、そういうお仕事に就きたいです。
でも全然まだまだ分からないですね。
石井:なるほど。人がしたことがないことをしたいっていうのと、人助けをしたいっていうのと大きく2つなんですかね。
ティナ:そうですね。なんか変わったことがしたいっていうか、普通で終わりたくないっていうか。普通が何かっていうのもありますけど。まあ、元々一般っていうか、普通に学校に行って普通に就職するっていうレールからもう既に外れてるから、そこにわざわざ乗りに行こうかなっていう思いがなくて。働いたりするんだったら面白いことがしたいなっていうか、まだ誰もやったことないことがしたいなっていう風に思ってます。
石井:例えば、こんな人とかこんなお仕事とか。
ティナ:そうですね。色々考えたんですけど、結局0から新しいこと生み出すのって、すごい難しいじゃないですか。だから、例えばなんかお仕事2つ掛け合わせるみたいな。例えば私だったら、英語が喋れるから通訳をして、それで、スポーツトレーナーとかもっと勉強してなったら、海外の選手とかの心に寄り添えるような通訳であり、スポーツトレーナーでありみたいな存在になれると思うし。そういう今あるお仕事を2つ掛け合わせてできる何か新しいことっていうか、あんまりたくさんの人ができないことがしたいなって思ってます。
石井:なるほど。学校にも時間を割いていらっしゃるとは思うんですけど、そこを仕事にするっていうところにこだわってとか、特にないんですね。
ティナ:うん、まあ、仕事に繋げていけたらいいですけど。例えばもし一生懸命栄養学を勉強したのに、マーケティングとかのお仕事に行っちゃっても、私は面白いかなって思ってて。結局自分が経験したことが全て糧になっていくかなって思うし。
自分の親も、母が結構そういう感じで。元々理系の大学で卒業してて、だけど、今のお仕事はマーケティングとかそういった会社で働いてたりするから。
それを見てて、自分のフィールドっていうか、卒業がこの学部だったから、一生この学部の仕事で食べてかなきゃいけないんだみたいな意識が少ないので。なんかまあ、そういう母の背中を見てると、新しいことしたりとか。
ある程度は多分会社とかで組織の中に入って一生懸命働いて経験を積んだ方がいいとは思うんですけど。
最終的には独り立ちして、ちょっと新しいこととかみんなとは違うことがしたいなって思ってます。
石井:人助けっていうのも仰っていると思うんですけど、人助けって、具体的にどういう仕事が当てはまる/当てはまらないんでしょうか。
ティナ:難しいですね。なんでしょう。なんか助けるっていうよりかは、人の心に寄り添いたいっていうか。
私、学校の先生にいじめられてるって言っても、相手にされないっていうか、じゃあ何してほしいのみたいに言われたりしたんです。寄り添ってないっていうか、すごい困ってる人とか苦しんでる人のことを無視するような人にも出会ってきたし。
でも反面、困ってる人とか辛い時に寄り添って助けてくれて、うまくいくように一緒に考えてくれたりする人にも出会ってきて。どんな職業かっていうのはないですけど、どんな職についても、人の心に寄り添いたいから。それが助けになるかわかんないですけど、それはもしかしたら自分のエゴかもしれないけど、人の心に寄り添いたいですね。
石井:これからどういう気持ちで生きていきたいですか。
ティナ:どういう気持ち。なんか、今までは根は真面目ちゃんっていうか。
結構クレイジーで、破天荒な生活っていうか生き方だなって思われることが多かったんですけど、根はすっごい真面目で。別に親に言われたわけでもないのに、いい成績取らなきゃとか、何々しなきゃとか、こうじゃなきゃいけないみたいな気持ちが強かったんですけど、結局なんか自分が決めてる。結局そういうことって、自分の固定概念だと思うから、そこに囚われずに、自分がやりたいと思ったことを、一生懸命できる人になりたいなって思ってて。
何々だからできないって言って諦めたくないし、できることを全部やりたいなって思います。
石井:なるほど。自分が納得することは大切なんですね。さっきの成績の話にも出ていたと思うんですが。
ティナ:そう。なんか自分がしょうがないなとか、別にこれでも大丈夫って思えたら、きっと自分のこと信じられるからうまくいくと思うし。そうやって自分のことが信じられる人になりたいですね。自分のことを疑いながら、これでいいのかなって思いながら生きたくない。強い人っていうよりかは、自分の心に素直で自分のことが信じられる人になりたい。
石井:やりたいこと、なりたい姿の要素はたくさんあるんですね。
ティナ:あります。わがままだと思います。
石井:普段将来のことを考えられたりするんですか。
ティナ:なんかぼんやりと、私就活どうするんだろうっていう不安があって。私の大学、日本人があまりいないので。他の日本人が多い海外大学だと、海外の就活のフェアがありますとか、近くに企業のイベントとか来てくれたりとか、日本からでも情報が入ったりとかするんですけど、それが私の大学には全く無くって。私これからどうなっていくんだろうって、不安になることはあります。
石井:不安になるんですね。今、お話聞いてた感じでは不安というよりは割とポジティブに考えているのかと思ったんですが。
ティナ:ポジティブなんですけど、働き口無くない? みたいな。私どこ行くんだろうみたいな。
なんか、多分ここも自分で切り開いていくっていうか、自分でなんとかしなきゃいけないんだろうなとは思ってて。多分これも簡単にはいかないんでしょうけど、なんとかするしかないよねっていうのはずっと思ってます。
石井:なるほど。少し戻るんですが、もし海外に行くっていう選択をしなかったら、どういう人生になってたと思いますか。
ティナ:もしかしたらこじらせて学校も行かないで、ずっと家にいたかもしれませんね。私、1回だけ自殺しようと思って、ナイフを持つとこまで行ったことがあって。
そのまま終わってたかもしれないなって思います。
石井:その時それを止めたのは、海外に行ったことは関係があったんでしょうか
ティナ:ないですね。その時はまだそこまで話が進んでなくて。
その時は、ナイフ持った時にこう両親の顔とかが浮かんできて、こんなにも大切に育ててくれた人を悲しませたくないなってすごい思ったんですよね。だから今ナイフ持って首に当てたら死んじゃうから。多分それは私の家族が望むことじゃないって思ったし。単純に自分も怖かったから、勇気がなくて死ぬことができなかった。
石井:もし海外に行かなかったら、同じことをしていたかもしれないと。
ティナ:そう思います。すごく病んでたし、すごく落ちてたので。家からもあんまり出られなくって。
留学行くっていうのが決まったから、こう気持ちが前に進んでいったと思うんですけど。決まってなかったら先のこともわからないし、ちょっと塞ぎ込むかなって思います。
石井:じゃあ、ほんとに大きな転換点だったんですね。
ティナ:そうですね。
石井:またまったくテイストが違うんですけど、今楽しみなことってありますか。
ティナ:2つあります。1つは、カナダに彼氏を置いてきたんですけど、8月になったら会えるんです。それが今めちゃくちゃ楽しみ。置いてきた時にめちゃくちゃ泣かれて、ほんとに申し訳ないことをした、早く戻ろうって思ってました。ゆっくり休める時もないしお休みになんかどっか出かけたいねっていう話もしてたから、それは1つ楽しみで。
もう1つは、ボクシングをしてジムに通ってるんですけど、それですね。
そのジムに通うこと自体ていうか、ダイエットの結果がちゃんと10キロ落ちるのかっていうのも楽しみっていうのもあるんですけど。
そこに行くとすごい元気になるっていうか、楽しいなって気持ちになれるから、これからも通えるっていうことが楽しみです。私結構ガタイが良くて、背も高くてみたいな感じだから、アマチュアのボクサーやればみたいにジムの社長さんに言われたりとかするんですけど。
自分どうなっていくのかなって思って、なんとなく他人事みたいに楽しみにしてます。
石井:なるほど。きっとボクシングもそうだし、それ以外についてもですね。
ティナ:そうですね。とにかく新しいことができるの楽しみみたいな。
石井:なるほど、ありがとうございます。最後に何か言い残したこと、言っておきたいことあれば教えてください。
ティナ:はい。日本の外に出ていた時、すごいしがらみに囚われてるじゃないけど、レールの上に乗って絶対失敗しないように生きていかなきゃっていう気持ちの日本の人をたくさん見たんです。ちょっと外れたら、総叩きに合うみたいな。
でも今それを外から見ていて、ちょっと外れるくらい大丈夫なのにって思うんです。自分が困ってたこととか、日本にいた時に辛かったことが、ちっぽけに感じてきちゃって。
だから、もし例えば受験失敗したとか、会社でなんかあって失敗して落ち込んでるみたいなことがあっても、そんなに落ち込まないでほしいっていうか。なんか私が言うのもちょっとおこがましいですけど、なんとかなるよみたいな。私自身も今までなんとかなってきたし。
絶対なんとかなるし、うまくいくって思ってたら、絶対うまくいくから。日本の人ってなんか自信がない人が多い気がして。
だから、自信持っていってほしいなって思います。
石井:ありがとうございます。
あとがき
心理学の中に、自己信頼という言葉があります。
自己受容に近い、大事な感情なんだそうです。
ティナさんが大切にしているのは、そんな気持ちなのかなと思いました。
気の向くままに行動して、でも自分が納得するために、地道な努力を重ねる。
ティナさんの勉強のモチベーションにはとても及ばないけれど、私も自己信頼を日々のささやかな支えにしていたりします。
例えば日課の掃除をやりたくないって自分が駄々をこねる時、「こんなに元気な日に掃除しなかったら、自分のこと一生信じられなくなるぞ」って言うと、動けるんですよね。不思議と。
「すごい」と安易に讃えてしまいそうな大きな挑戦も、ほんとうに小さな踏ん張りの積み重ねなんだろうなと、彼女が話しているのを聞きながらしみじみ思いました。
彼女のその踏ん張りと、好奇心の先にあるものを、私も心から楽しみにしています。
インタビュー担当:石井
編集協力:mii
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