アラサー同人女、書く。——“面白い”を本にするという生き方『アラサー同人女備忘録』作者に聞く|文学フリマにて
この記事は、文学フリマに参加する人たちのためのインタビュー。
今回参加いただいたのは 備忘録 さんです!
屋号:備忘録や。
作者名:備忘録
近刊本:『アラサー同人女備忘録』
HPなど:
どんな本を出されているんでしょうか?
諧謔:屋号と作者名を教えていただけますか?
備忘録:「備忘録や。」で出してます。作者名も備忘録です。
諧謔:今回出された本は、どのような内容でしょうか?
備忘録:タイトルが「アラサー同人女備忘録」っていうエッセイ本です。
書いたのが去年の12月で、そこで一回目の頒布をして、今年の5月にまた東京で出て、ちょうどこのインタビューの二日前に文学フリマ福岡でも頒布してきました。
内容は、私がもともと二次創作で同人活動を書き手としても読み手としてもしてたんですけど、そこでの話を音声配信アプリでずっと一人つらつら話していたんです。
それが結構数まとまって、今150本ぐらい録ってるんですけど、最初は本にする予定はなくて。でもこれ本にしたら面白いんじゃないかと思いはじめて、ラジオ内の話を5〜6本ピックアップして、エッセイ本にしました。
諧謔:何を話そうかとか、アイディアを考えてる時ってどんなことを感じていますか?
備忘録:やっぱり自分が面白いって思ったことを書きたいなっていうのがすごくあって。
アラサー同人女備忘録もそうですけど、意外と本にしたら面白いかもしれないっていう自分の感覚、そういうのでピンときたら本にしようかなって感じですかね。
諧謔:どんな方に読んでほしいってありますか?
備忘録:結構色んな方に興味を持ってもらって手に取ってもらえてるなって実感はあるんですけど、最初はやっぱりタイトルにもしてる同人女の人、わかる人に読んでもらって、面白いって思ってもらえたら嬉しいなって思ってたんです。
でも最近は純粋に興味を持ってくれた人にちょっとでも楽しんでもらえたらいいかなと。なので特にこの層に、みたいなのは今はあんまりないですね。
諧謔:今回出展しようと思った理由ってどんなところなんですか?
備忘録:過去に二次創作でサークル参加をしたことがあったんです。だから自分の中で本にするイコール、イベントで頒布するっていうのが直結してる部分があって。本にしようって思った時に、文フリは一般参加でも何度か足を運んでいたので、一次創作の形で出てみようかなって思ったのがきっかけですね。
諧謔:文フリに出てる時ってどんな気持ちで出てらっしゃるんですか?
備忘録:やっぱり楽しいが一番ですよ。もともと同人即売会っていうものが好きで、一般で行くのもサークル参加するのもすごく好きなんです。直に対話できる、コミュニケーションを取れるのが楽しくて。文フリもそんな感じで毎回サークル参加しています。
これまではどんな活動をされていたのですか?
諧謔:これまでどんな本を他に書かれていたりしますか?
備忘録:これまでは二次創作をしていたので、小説ですね。大元の原作があって、その二次小説を書いていました。エッセイは今回初めてです。
諧謔:エッセイを書き始めたのってどんなきっかけなんですか?
備忘録:この本を出す一年ぐらい前に、知り合いが本を作って文フリに出るって言ってて。いいね、すごい素敵じゃんみたいな話をしてたら、じゃあ備忘録も書いてみない? 寄稿する形で書かないかって言われて。その知り合いがエッセイ本だったんで、そこでエッセイとして寄稿しました。それが初めてですね。
諧謔:その時は、どんな気持ちでしたか?
備忘録:めっちゃ嬉しかったですね。寄稿とかゲスト参加したことがなかったので、ずっと個人誌って形で本を作ったことしかなかったんです。そういうふうに誘ってもらえて嬉しかったし、それが転機になって今の本があるのも結構大きいです。
諧謔:備忘録さんにとって書くことって、どういうことですかね?
備忘録:最近、そのことについて色々考えたりしていたんです。もっと前は、自分の気持ちの供養とかアウトプットかなって思っていたんですけど、意外とそんなに深い意味ないなって最近気づいて。ただ、好きで書かずにはいられないから書いてるだけですね。自分が書きたい話とか、これ本にしたら面白いかもってものを書いてるだけってことに気づいて、今後もそういう創作の仕方をしていきたいなって思います。
イベントへの意気込みをお願いします!
諧謔:今回の文学フリマ参加への意気込みをお教えてください。
備忘録:ちょうど10月5日、福岡の方に参加してきたので、そこに参加した後の話になっちゃいますけど。五ヶ月ぶりの文学フリマで、すごく楽しかったです。自分の創作物ないしは相手の創作物を介して、色んな人と言葉を交わすのが楽しいなって。
あとは純粋に自分が書いたものに興味を持ってもらえるのも嬉しいです。イベントに出るたびそう思うし、いい趣味だなって思いますね。
諧謔:ちなみに、11月の文学フリマ東京はご出展されるんですか?
備忘録:いえ、出展は今のところ考えてなくて、実はこの間の文学フリマ福岡で頒布した分で、完売という形で終了したんです。だから文学フリマに関して今後の予定は未定ですけど、なんとなくこれ書きたいなってのはぼんやりあって、それがもし形になったらまた出るかなって感じですかね。
諧謔:文学フリマの魅力って、なんでしょうか?
備忘録:それこそ色んな本があって、色んな人が参加してる点ですね。エッセイとか、ミステリーとか、BLとかGLもあったり旅行記も。短歌とかも最近強いですし。
実際に私も最初、買い手で文学フリマへ行ってましたけど自分が知らないジャンルと新たに出会えるのは大きいです。
エッセイに関しても、やっぱり一般流通してる本って、どうしても成功してらっしゃる方が書かれてるものじゃないですか。笑
個人的にちょっと俯瞰して離れたところで読んでる節があるんですけど、文フリだと良くも悪くも自分と目線が近いというか、自分の生活と近い人が書くリアルが見えるみたいな。そこが私は好きで、なかなか出会えないものに出会えるのがやっぱり楽しいなって思います。
諧謔:最後に読者へのメッセージをお願いします。
備忘録:直近の福岡でもそうですけど、今まで手に取ってくださった方々には本当に感謝しかないです。私が最初想像していたよりも、すごく色んな人が興味を持って読んでくれるんだなっていう感動がありました。その中で言葉を尽くして感想を送ってくださる人とかもいて、やっぱり自分が書きたいと思って書いたのが大きいんですけど、実際手に取ってもらえたり、面白かったって言ってもらえると書いてよかったなってすごく思いますね。だからそういう人達には、本当にありがとうございますという気持ちしかないです。
頒布は一応終わったんですけど、次回以降もご縁があれば、その時はよろしくお願いします。またどこかでお目にかかる機会があれば嬉しいです。
インタビューを終えて
同人誌、とういうか同人文化で創作されるものって、100%その人自身が好きなものや書きたいものが書かれているのだと理解しています。一方、いわゆる他者から“仕事として”求められて設定された条件に従って書いたものよりも、自身がつらつら好きなものを書いたもののほうが、気持ちのこもり方に熱を帯びると思うんです。その熱がこもった作品が、生身の人間に届く。自分以外の他者から共感を得る。つながる。画面上でのテキストによる賞賛とは異なる温度が、温かみがそこにある。(もちろんテキストでの賞賛やコメントもうれしい。)私の作品を通じて、誰かと出会えた、新しい発見をもらえたこと体温を持ってリアルに感じられる機会をもらえるのが、文学フリマの魅力の一つですね。「最初想像していたよりも、すごくいろんな人が興味をもって読んでくれるんだなっていう感動がありました」とおっしゃる備忘録さんもきっとこのタイプの熱を帯びていたんだと、想像いたします。単純に、うれしいの。自分が書いたもの、作ったものに興味を持ってもらったり、いいね!と言ってもらったりすることは。とてもシンプルなんですけどね。
インタビュー担当:諧謔
制作:栗林康弘・qbc(無名人インタビュー主催・作家)
過去の文学フリマインタビューはこちらから!
文学フリマインタビューご参加はこちらから!

いいなと思ったら応援しよう!
いただいたサポートは無名人インタビューの活動に使用します!!