フリーランス看護師の人
むかしむかし、ある町に、白衣(はくい)という名の看護師が住んでいました。白衣は、どこの病院にも属さず、必要とされる場所を渡り歩く、珍しい看護師でした。
町の人々は言いました。
「白衣さん、なぜ大きな病院で安定して働かないのですか?」
「一つの場所にいた方が、患者さんとの関係も深まるのでは?」
白衣は優しく微笑んで答えました。
「皆さん、私は風のように、本当に必要とされる場所に駆けつけたいのです。一人でも多くの方のお役に立ちたいのです」
春のある日、山奥の診療所から急な依頼がありました。看護師が足りず、お年寄りの患者さんたちが困っているとのこと。白衣は迷わず山道を登り、一週間そこで働きました。
「遠いところまで、ありがたい」とお年寄りたちは涙を流して感謝しました。
夏になると、海辺の小さな病院から連絡がありました。夏祭りで怪我人が多く、手が足りないとのこと。白衣は夜通し働き、祭りを楽しみにしていた人々の笑顔を守りました。
秋のある夜、町の大病院から緊急の呼び出しがありました。大きな事故があり、看護師が不足しているとのこと。白衣は駆けつけ、朝まで患者さんたちのそばにいました。
「あなたがいてくれて本当に助かりました」と、病院の看護師長が深々と頭を下げました。
冬の寒い日、白衣は一人の老人の家を訪れていました。家族が遠くにいて、体調を崩した老人を一人で看病していたのです。
「なぜそこまでしてくれるのですか?」と老人が尋ねると、
白衣は答えました。「看護の心に、場所は関係ありません。困っている方がいれば、どこへでも参ります」
ある日、町の医師が白衣に言いました。
「君のような働き方は大変だろう。収入も不安定だし、いつも移動ばかりで」
白衣は静かに答えました。
「確かに大変な時もあります。でも、様々な場所で出会う患者さんたち、そこで働く仲間たち、そのすべてが私を成長させてくれるのです」
やがて白衣の評判は遠くまで広まり、多くの医療現場から声がかかるようになりました。若い看護師たちも、白衣のような自由な働き方に憧れるようになったとさ。
町の人々は、白衣を「どこでも看護師」と呼ぶようになりました。そして「必要とされる場所に向かう者は、最も必要とされる人となる」ということわざが、この町から生まれたのでした。
白衣は今日も、白い鞄を持って、誰かの元へと向かっているそうです。
めでたし、めでたし。
そして次にインタビューされるのはきっとこれを読んでいるあなただし、そしてインタビュアーになる日もそう遠くはないでしょう。
と思う2025年6月8日17時45分に書く無名人インタビュー1083回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・qbc(作家・無名人インタビュー主宰)】
今回ご参加いただいたのは なな さんです!
年齢:20代前半
性別:女
職業:看護師
https://www.instagram.com/p/DIVq18EBqSx/
現在:どこかに雇用されるという形だと自分のやりたいことができないから、それなら自分一人でやってみようって思ったのが始まりです。
qbc:
今何をしている人でしょうか?
なな:
フリーランスで看護師をしてます。
qbc:
看護師でフリーランスというのはイメージがつきづらいのですが、どういうものなんですか?
なな:
正規雇用はされず、派遣会社を通して特定の病院や施設などに行き、単発で働く感じです。
イメージ的には、大学生のアルバイトで単発バイトってあるじゃないですか。 それの看護師バージョンだと思ってもらえるとわかりやすいと思います。
qbc:
単発って、どういう内容になるんですか。
なな:
病院で1日だけ日勤で働くこともありますし、夜勤で働くこともあります。クリニックでも同様に、午前中だけ、午後だけ、みたいな入り方をしたりします。
最近私が一番多いのは『イベントナース』や『ツアーナース』というもので、修学旅行や新入社員の研修に一緒に付いていくお仕事ですね。
あとは、大きいイベントだと救護の十字マークがある場所が常設されていると思うんですけど、そこで待機している人ですね。
qbc:
ちなみに、通常の看護師として雇用されていた期間はどれくらいですか。
なな:
看護の専門学校を卒業して、病棟にいたのは2年3ヶ月ですね。
qbc:
フリーランスになって何年くらいですか。
なな:
去年の10月くらいから始めているので、半年ちょっとになりますかね。
qbc:
どんな違いがありますか?
なな:
元々いた病棟と比較してみると、シフトを自分で決められるっていうのが一番違いますね。働きたいときに働けて、休みたいときに休めるっていうのが一番大きいです。
その分、働かなければ収入が減ってしまうんですけど。
qbc:
うん。
なな:
でも、自分で働きたいなと思って行っているので、無理矢理仕事をやらされてる感がなくなりました。前は行きたくないなっていう気持ちがあったんですけど、それは減りましたね。
qbc:
フリーランスと病院常勤とでは、働いているときの気持ちは変わるもんですか。
なな:
変わりますね。
元々私は精神科の病棟で2年勤めていて、その後3ヶ月だけ筋ジストロフィーという指定難病のある方たちの病棟に勤めていたんです。
でも今は、修学旅行だったら元気なお子さんたちだし、クリニックだと若い人が多いので、色々な人に会えるという観点では大きく変わったなと思います。
一緒に働く人も基本的に初めて会う方なので、色々な出会いがあって楽しいです。
qbc:
今、どんな気持ちですか?生きてるっていう意味で言うと。
なな:
すごく心が豊かになったなとは思います。
前は、忙しいがゆえにご飯を作ったりとかがあまりできなくて。時間があっても、心の余裕がなくてできないときが多かったです。外食も多くて、お金もかかってました。
でも、今は時間がある分、ゆっくり買い物しに行って、何作ろうかなって考えて、おうちで温かいご飯を食べられています。別に特別じゃないことじゃないんですけど、そういうのがすごく幸せだなって思いますね。
qbc:
それってどれくらいで気づくものですか。
なな:
どうでしょう。それこそフリーランス始めたての頃は、全然仕事がなくて大変だったんですよ。なので、自分のことを大事に生活できてるなって思うようになったのはここ2〜3ヶ月の話ですね。
ただ天気がいいから散歩するとか、ゆっくり本を読めることとか、そういうことに幸せを感じられるようになって、すごく変わったなって思います。
qbc:
そもそも、フリーランスの看護師さんって今多いんですか?
なな:
はい。ぼちぼち出てきてはいますね。病棟で働いてる方の方が絶対数は多いんですけど。
Instagramとかでもちょっとずつ見かけるようになってきてます。
qbc:
フリーランスになろうと思ったきっかけを教えてください。
なな:
元々病棟での看護師は2年3ヶ月しかやっていなくて、そこは結婚を機に退職しました。
夫の住んでいる地域に引っ越したので、仕事も変えなきゃいけない状況だったので。
qbc:
はい。
なな:
そうなったときに、夫との時間も欲しいけど給料も下げたくない、っていう条件に合う求人を探していたんですけど、中々なくて。
どこかに雇用されるという形だと自分のやりたいことができないから、それなら自分一人でやってみようって思ったのが始まりです。
前から単発の求人があることは知っていたので、それを組み合わせていったら何とかなるんじゃないかっていう。ただそれだけで始めましたね。
qbc:
今は、専門の派遣会社のようなところに登録しているんですか?
なな:
そうですね。転職ではなく、看護の単発求人に強い会社さんがいくつかあるので、そこに登録してます。
そこで仕事に行って、行った先の病院や施設さんから派遣会社の方に「またこの人使いたい」って言ってもらえたら、再度オファーを受ける形で継続していくという流れです。
qbc:
その形態にはすぐ慣れましたか?
なな:
どうでしょうかね。12月くらいには今のような形で働けていて仕事も取れていたので、すぐと言えばすぐなんですかね。
qbc:
戸惑うところって、どんなところなんですか。
なな:
単発で行くのでマニュアルがないし、常勤の看護師さんもいないんです。だけどその中で言われた仕事はしないといけないっていうのが結構大変です。
基本的には何でもできるというか、大体のことができる人だと思って接されるので、何か言ってできないってなるとすごく嫌な顔をされるし、露骨に態度に出されます。そういうのはつらいなって思いますね。
でもその分勉強して、数をこなして、スキル的な部分や知識もついてきたと思うので、つらいけど悪くはなかったかなと思ってます。
qbc:
病院のカテゴリーとして、あまり経験のないところに行くこともあるんですか?
なな:
いや、さすがに私は脳神経外科とかは全くわからないし怖いので、そういうところには行かないです。
ただ、自分が元々いた精神科の病棟は総合病院の中にある病棟だったので、経験年数が浅いわりには色々な方を見てるっていうのがあって。 だから本当に見たことがない脳神経外科とか小児科以外は、基本どこでも行きますね。
qbc:
フリーランス看護師の良いところを教えてください。
なな:
自由だというところです。
qbc:
どういう自由?
なな:
仕事をする・しないを選べる自由、休む休まないを選べる自由。
その月どのくらい稼ぎたいかっていうのを考えて、結構自分で好き勝手に決められるっていうのはすごくいいなと思います。
あとは、面倒な人間関係がないっていうのも結構大きいですね。
qbc:
人間関係って今はどんな感じなんですか。
なな:
一回しか行かないし、向こうも人が足りなくて雇ってるから、嫌な対応をされることがないんですよ。
基本的には来てくれてありがとうみたいに言ってくれるところが多いです。場所によることだと思うので、全部が全部そうではないと思うんですけど。
働きに行くだけでありがとうって言ってもらえる環境って、これまでの病棟のことを考えると絶対になかったので、それはすごくいいなと思ってます。
qbc:
基本ヘルプで来てるから、ありがたがられる存在なのか。
なな:
そうですね。
qbc:
なるほどね。
なな:
それこそ病棟でお局さんと夜勤で一緒になると、「この若い子と一緒なの」って目の前で言われることも普通にあるので。
qbc:
内輪だからそうなるんだ。
なな:
そうなりますね。「今日私すごい大変じゃん、こんな後輩ばっかりで」みたいなのって普通にあります。
qbc:
なるほど。
なな:
単発で行く場所では、年上の方がいても来てくれてありがとうって言ってくれて。それはそれで、最初のうちは本当にびっくりしてました。こんなに経験年数浅い人が来てごめん、ってこっちも思ってはいるので。
qbc:
はいはい。
なな:
その中でも色々教えてくれるし、すごくなんか、働いててよかったなって思える。患者さんを通してもだし、それ以外でも。
だからそれはすごく大きいなって思います。
qbc:
同業の人には、フリーランス看護師を強くおすすめできますか?
なな:
そうですね。 向き不向きがすごく出ると思うので、強くは勧められないですけど。初めての環境に飛び込んで楽しめるかどうかって、個人差あると思うので。
新しい環境に行くのが好きな方だったら私はフリーランスを勧めたいけど、そうじゃなくてじっくり人間関係を高めて良くしていきたい人には絶対向かないと思います。
コミュニケーションを取るのが苦手な人も、多分向いてない。だから全員には勧められないです。
qbc:
なるほどね。でも、資格はあるけど結婚したり子育てしたりしていて時間がないっていう人には、スキマ時間を使えて良さそうですよね。
なな:
そうですね。
ちょっとした足しが欲しいみたいな感じだったら、フリーランスとは言わず、別に扶養内で働けばいいと思ってて。わざわざ病棟に戻って時短で苦しい思いをして働くよりも、単発で何回か出て、月4〜5万稼げればいいっていう感じなら、私みたいに単発で行くのは良いと思います。仕事量によっては、大変じゃないところも全然あるので。
そういうところでちょっと働いたり、イベントナースやツアーナースをやって気分転換したり、そういう意味合いであればすごく勧められますね。
qbc:
ツアーナースやイベントナースは初めて聞いた言葉だったんですけど、確かにいたなって気がしますね。具体的にはどんな感じなんですか?
なな:
同行・帯同する感じです。
例えば修学旅行だと学校の保健室の先生がもちろんいらっしゃるんですけど、一人しかいないので、この先生がいなくなると学校側としても困ることが出てくるんですよね。
なので、何かあったとき見てくれる人が欲しいっていうので、普段は関わりのない看護師が一緒に行きます。
熱が出たとか、擦りむいちゃったとか、そういった軽度なことに対応する人です。
qbc:
どこに行きましたか?
なな:
昨日まで千葉の岩井に行ってました。東京の小学校の移動教室に同行する形で二泊しました。
qbc:
どんな気持ちになりますか?先生以外で同行するってあまりないですよね。
なな:
私はツアーナースの仕事はすごく好きで楽しいんですよ。というのも、病院や施設で働くと、どうしても接するのが不健康な方なんですよね。
qbc:
病気の方ですよね。
なな:
はい。病気の方で、なおかつご高齢の方が多いんですよね。
だから、元気がよくてまだピチピチの幼い子たちと関われるっていうのはこれまでの看護師の経験としてはあまりなくて。なので、子供たちからたくさんパワーや元気をもらえてすごく楽しいんですよね。
qbc:
イベントナースは?
なな:
スポーツ系のイベントとか、私は行ったことないんですけど、株主総会とかもあるみたいです。
あとは、大学の受験シーズンになると試験会場に行ったり、ビーチでゴミ拾いをするようなイベントだったり、色々あるんですよね。
qbc:
ちなみに、こういうことをしてくださいっていうのは明確に依頼されるものなんですか?
なな:
イベントを企画してる方たち自体はあまりわかってないところもあります。
ただ、派遣会社の方は普段からそういうイベントに人を送り出してるから、大体こんなことするよっていうのは教えてもらえますね。
qbc:
なるほど。ご趣味は何ですか。
なな:
なんだろう、難しいな。多分仕事が好きなんですよね。あと、出張系の仕事もすごく好きなので、旅行も好きかな。あとはお料理とか。
qbc:
映画見たり、本読んだりみたいな趣味っていうよりかは、仕事?
なな:
本は好きで、すごく読みますよ。
qbc:
どんな本を読みますか?
なな:
最近はビジネス書が多いです。
フリーランスになったときに、契約書の読み方とか、次に仕事もらうためにどうアプローチするかとか、全然わからなかったので。要は、病院にいたら何もしなくても患者さんが必ず入ってきて、それにひたすら対応するだけなので、自分で仕事を取るっていう感覚とかが一切ないんですよね。
そういうビジネスの事を知らないままやるのは危険だなと思って、勉強してる感じですね。
qbc:
旅行はどんな旅行が好きですか。
なな:
基本出張で色々なところに行って、美味しいご飯食べたりとか、ふらっと入った店で飲んだりとか。あとはお酒が好きなので、その土地のお酒を買ってきてうちで飲むとかですかね。
qbc:
出張はどのくらいの範囲まで行くんですか?
なな:
どこにでも行きますよ。去年は岡山とか。
qbc:
関東にお住まいですか?
なな:
住まいは静岡です。
qbc:
静岡から岡山だと結構遠いですね。
なな:
そうですね。大阪にも行ってるし、新潟にも行くし。昨日まで千葉にいて、この後は群馬、栃木、長野、山梨、あと和歌山。
qbc:
全てツアーナースで行くんですか?
なな:
和歌山以外はツアーナースで、和歌山は採血の業務だけです。企業さんや大きな会館でやってる健診で、採血したり血圧測ったりする人ですね。
qbc:
それは宿泊する?
なな:
そうですね。地域によっては、その地域に住んでいる人限定で募集して、朝行って夕方帰ってくるみたいなのもあるんですけど、電車が時間に1本しかないようなみんなが行きづらいような場所だと、ホテルも取ってくれますね。
qbc:
面白いですね。
なな:
そうなんですよ。意外とそんな感じで、看護師って辞めたら転職するしか次の道がない感じなんですけど、こうやって単発で働いてる人もいるので。
それこそお金が足りないから単発でお小遣い稼ぎ程度にやってる方はいるんですけど、それで生計立ててる人って多分すごい少なくて。
健診とかツアーで行った先ではそういう方とも出会うんですけど、普段病院の中にいたら出会わないので、知らない人の方が多いんですよね。
qbc:
たしかに。
なな:
でも実はそういうのもあって、意外とどうにか生きていけるっていう。
qbc:
得意料理を教えてください。
なな:
なんだろう。何が得意なんだろう。
qbc:
よく作るものでもいいですよ。
なな:
作り置きで、餃子と炊き込みご飯は作りがちです。
qbc:
餃子って、焼く前のものを冷凍しておくの?
なな:
そうですね。自分で作って冷凍しておく。
qbc:
餃子の中身は何ですか。
なな:
ひき肉とニラだけかな。
qbc:
炊き込みご飯は?
なな:
そのときに安かったものとか、時季のものを入れることが多いかな。
qbc:
よかった組み合わせとかありますか?
なな:
最近食べてよかったのは、鶏肉としいたけと三つ葉を白だしで炊いたら、美味しかったです。
qbc:
人からはどんな性格だと言われますか?
なな:
天然だねって言われることが多いです。
qbc:
自分ではどう思ってます?
なな:
もしかしたらそうなのかもしれないかなとは思ってます。
qbc:
本当は天然じゃないってことですか?
なな:
そこはわからないです。他者の評価になるので。
qbc:
パートナー、親友、家族などの身近な人から言われる一面はありますか。
なな:
どうだろう。難しいですね。何て言われるかな。穏やかだけどしんはあるよねって言われます。
過去:手に職をつけられて、結婚しても経済的に依存しなくて、好きな人にどこでもついていける仕事だったっていうのが最後は大きくて、看護師になりました。
qbc:
子供の頃はどんなお子さんでしたか。
なな:
幼稚園から小学校低学年まですごく人見知りで、よく泣いて行きたくないって言ってました。でも高学年になるくらいから、人前に出て何かしたいみたいな気持ちが出てきて。何がきっかけかはわからないんですが、生徒会とか児童会で会長やったり書記長やったりして目立つようになりました。
高校では人前に立つのが面倒くさくなっちゃって辞めたんですけど。
qbc:
人前に出たい、出たくないでいうと、ご自身ではどちらなんですかね。
なな:
今ですか?
qbc:
今も含めて。
なな:
今は人前に出たいというか、自分でフリーランスとして自由に働けるよっていうのを発信してるので、人前に出たい方だと思ってます。顔も出してやってるから。
qbc:
なるほど。小さい頃は何して遊んでましたか?
なな:
リカちゃん人形で遊ぶのに友達とはまってました。 あとは外でバトミントンするのも流行ってて、マイブームみたいな感じでした。
qbc:
クラスではどんな存在でしたか。
なな:
浮いてました。目立ってたというか、浮いてたというか、なんかうまく馴染めなかったんですよね。
qbc:
リーダーシップをとったりとかはしてない?
なな:
児童会とか学級代表をやっていたのでどうしてもリーダーっぽい役割を与えられがちで、そういうふうに振る舞っていたと思います。
qbc:
でも馴染んでるわけではないという認識なんですね。
なな:
そうですね。なんだろう。なんか馴染めない感じがずっと自分の中にありました。
qbc:
それは大人びてたからではなくて?
なな:
そういうのではなくて、大人になってからもずっとそうなんです。どこにいても、馴染めない。
qbc:
中学・高校もそんな感じ?
なな:
別に友達がいなかったわけではないし、いじめられたりとかっていうのもなかったんですけど。
楽しいのは楽しいんですけど、でもなんか馴染めてる感覚はなくて。疎外感があるわけでもなかったんですけど。
qbc:
おそらくそれはななさん目線の感覚で、周りからは馴染んでると思われたんじゃないすか?
なな:
あー、周りはそう思ってたかもしれないですね。
qbc:
ちょっと違うよね、みたいに言われていたわけではないですよね。
なな:
うん。それはなかったです。
ただ、人前に出ることが多くて目立っていたので、それなりに人から文句は言われてましたね。
qbc:
人前に出ることっていうのは、具体的に何をやっていたんですか?
なな:
小学校の高学年くらいから、学級代表や生徒会をずっとやり続けてました。
qbc:
ずっとなんだ。部活とかじゃなくて、生徒会なんですね。
なな:
そうです。小学校のときも、学級代表に始まり、児童会、最後は会長までやりました。
中学校に入ってからも学級代表をやって、学級代表の中でも学年代表でした。
その後そのまま生徒会に入って、副会長と書記長やってみたいな感じで、人前に立つ機会がすごく多かったです。
qbc:
何でそんなにやっていたんですか。
なな:
なんだろう。そのときは人前に立って何かやるっていうのがすごく楽しかったんですよね。
qbc:
きっかけとかありました?自然にやろうってなった感じですか。
なな:
ずっと人見知りだったので、親もびっくりしてて。何だったのか、自分でもわからないんですよね。
qbc:
そういう要素が親戚とか家族とかにあるとかでもなく?
なな:
うちの両親は友達が多い人たちなので、そういうのもあったのかもしれないですね。私は全然少ないんですけど。
qbc:
ご両親はどんな人で、どんなふうに育てられましたか。
なな:
私のことすごい可愛い可愛いって言って育ててくれてます。
怒られることもあったし、しつけの範囲で叩かれることもあったんですけど、すごく自己肯定感が高くなるような育て方をしてくれましたね。
qbc:
高校の後は看護学校ですか?
なな:
看護の専門学校で、そこは付属の看護学校だったので付属の病院に進んでます。
qbc:
そこで2年3ヶ月か。
なな:
そうです。なので、看護師歴としては今年の3月で丸3年で、今4年目になりました。
qbc:
そもそもなぜ看護に進んだ?
なな:
元々、その附属の病院に父が入院していたときがあって。 そこで看護師さんを見て、いいなっていう単純な憧れがあったんですよ。それで、3歳くらいのときに「ここの看護師になる」って言ったのがスタートです。
qbc:
へぇ。
なな:
おばさんも看護師をやっていたので、小さい私にどうしたらなれるのかを一生懸命説明してくれたのがすごく心に残ってて。そこからずっと看護師をやりたいなと思ってました。
それで高校もその後看護の世界に進むことができるところを選んだ感じですね。
ただ、途中から色々な職業を知って、他のもいいなって思う時期がありました。けど、手に職をつけられて、結婚しても経済的に依存しなくて、好きな人にどこでもついていける仕事だったっていうのが最後は大きくて、看護師になりました。
qbc:
そういう付加価値みたいなものって、学校に入る前に考えるものなんですか?
なな:
そうですね。
小学校の頃は本当に憧れていたし、いろんな人の話を聞いて頑張ろうって思ってたんですけど、中学校になると職業体験をしたりして、あれもこれもいいなって迷う時期もありつつでした。
でもやっぱり、経済的に自立して一人でも生きていけるっていうのが一番大きかったです。
qbc:
看護師って病院勤務のイメージしかなかったけど、ツアーナースとかイベントナースの単発の仕事もあるとなると自由度も出てきますよね。さらに働く場所を選ばなくなってきた感じがある。
なな:
私も、自由度は以前よりも高まっては来てると思ってます。
qbc:
うんうん。
なな:
私はフリーランスの看護師を増やすために発信してるんじゃなくて、今の環境がつらいとか苦しいって言ってる看護師さんが多いから、色々な選択肢があるし、できるっていうことを伝えたくてやってるんですよ。
qbc:
うん。
なな:
私も始めたときはまだ3年目とかで、どこの業界でも丸3年やってないと厳しいって言われるのもわかってて。そんな中でもどうにか足掻いてできたから。
今苦しんでる人たちって私より上の世代で、私より経験年数がある方たちの方が絶対数的に多いから、私でもできたからみんなできるよっていうのを自分の体験をベースに言えたら、絶対に励みになるなと思ってます。
そうなってくれればなっていう気持ちがあって、今やってます。
qbc:
なるほどね。ご結婚はいつ頃されたんですか。
なな:
去年の9月に籍を入れてます。
qbc:
それがフリーランスのきっかけですよね。
なな:
そうですね。引っ越しや手続き関係が多くて慣れないので、仕事から離れる期間があって。そこで色々考えた末にフリーランスになった感じですね。
qbc:
ひとまず辞めて、また同じ病棟勤務を考えたけど、っていう話ですよね。
なな:
そうですね。私もそんなに色々な選択肢があると思っていなかったので、とりあえず病院でまた働こうかなって思ってたんですけど、あまりにも給料が低くて。
前の病棟とほとんど条件が変わらないのに給料も低くて休みもないって、働く意味が見出せないなっていう気持ちでした。
qbc:
ななさんが人生で一番楽しい瞬間って、どんな瞬間ですか。
なな:
なんだろう。難しいですね。
qbc:
仕事かどうかっていうのはまずありますよね。
なな:
仕事は楽しいですね。病棟で働いてたときより、今の方がすごく楽しいです。
今日はどこの現場かな、行ったことない場所に行けるかな、みたいな感じでわくわくした気持ちで仕事に行けてます。
qbc:
うんうん。
なな:
あとは夫のことが好きなので、基本的に夫といるときはずっと楽しいです。
qbc:
旦那さんはどんな人なんですか。
なな:
めっちゃ優しいです。私のやることは基本的に応援してくれるし、あれ駄目これ駄目とかがなくて、いい意味で放っておいてくれるので。
qbc:
付き合った期間は長いんですか?
なな:
全然長くないですね。結婚しようって言ってから準備を始めて結婚したので。
qbc:
働きだしてから付き合った人?
なな:
以前から会ったことはあるんですけど、回数は少なくて。結婚しようって言ったらいいよって言ってくれたので、そのまま結婚したっていう。
qbc:
ななさんって、行動力とか決断力あるねって言われたことあります?
なな:
行動力はすごくあると思います。じゃないと10月から始めてここまでたどり着けてないので(笑)
qbc:
その行動力は、子供の頃から?
なな:
多分子供の頃からですね。これ絶対やりたくないっていうことは絶対に通すタイプだったと思います。
qbc:
自分の人生の中の転換点があるとしたら、どこにおきますか。
なな:
一番は結婚かな。
qbc:
どんな影響がありましたか。
なな:
まずは働き方を変えたことですね。住む環境も変わったし、自分を取り巻く環境が変わってっていうのが大きいかな。
これまでずっと同じ地域に住んでいたから友達もずっとそこにいるし、働いてからは同期がいたから、一人で何かをする機会は全然なかったと思っていて。
でも今引っ越してきて、夫以外には知ってる人が周りにいないし、仕事でも初対面の人と会う機会が多いんですよ。それに、長い付き合いになるような仕事じゃないから、仕事上何度か会うことがあっても、友達になることはなくて。
だからある意味孤独な環境だけど、だからこそ得られたものも大きいので、結婚が一番大きな転換点だった気がします。
未来:私は看護師向けに発信をしているので、嫌なら辞めていいし、辞めても仕事はどうにかなるし、生きてはいけるっていうことを伝えたいですね。みんな怖がりさんでやらないけど。
qbc:
5年10年30年、最後自分が死ぬというところまでイメージして、未来はどういうふうにイメージできますか。
なな:
まだ子供がいないので、子供がいてくれたら嬉しいなっていうのはあります。
あとは、今フリーランスで発信してたら企業さんがスポンサーに付いてくれたので、そこをもうちょっと伸ばしていきながら、その活動がもっと大きくなってればいいなっていうところですかね。看護師はもっと自由に楽しく働けると思って、今発信してるので。
qbc:
スポンサーがついているの?何の会社?
なな:
キャリア相談の企業さんですね。医療従事者向けの広報活動という部分で、今1年の専属契約をしてます。
qbc:
それはnoteから?
なな:
Instagramからですね。noteにも載せてるMLコンサルティングさんっていうところがスポンサーなんですけど。
qbc:
Instagramはどれぐらいやられてるんすか。
なな:
ちゃんと動かし始めたのは、ここ1ヶ月ぐらいです。
qbc:
早いですね。
なな:
それまでも投稿してはいたんですけど、お遊び程度だったので。今はちゃんとお金にしようと思ってやってます。
qbc:
そういう発信をしている看護師さんは多いんですか?
なな:
つらいとか苦しいみたいことを個人で発信してる人はいるんですけど、フリーランスで私と同じような形態をとっている人はすごく少ないというか、今のところInstagramで同じような人は見かけないですね。
ただ、美容系に振って商材を売ってる人や、アフィリエイトしている人で元々看護師やってたよっていう方はちらほらいます。
qbc:
なるほどね。純粋な看護師ではないってことか。
なな:
はい。もう看護師業はしてないけど、看護師っていう名前使ってるだけの人たちは多いかなと。
qbc:
直近の仕事や家族の話の先って、何かイメージあります?
なな:
なんだろう。イメージが湧いてこないですね。
qbc:
例えば今の話の延長で言ったら、海外のツアーナースってあるのかなとか。
なな:
それこそ修学旅行で海外に行く案件があるので、今年は絶対取ってこようと思ってます。
qbc:
なるほどね。フリーランスっていうと、やっぱりノマド系で働く場所を選ばないとか、海外に行ったりっていうのがあるんですけど、そっちの方は考えないんですかね。
なな:
旅行はしたいですけど、大きな目標になるくらいのことではなかったから考えてこなかっただけで、言われてみれば確かに海外旅行も行きたいというか、今年は海外の案件を取ってきたいと思います。
それこそ今スポンサーになってるところが海外の人材もやろうと思ってると言っていたので、一緒に関わっていければなとは思ってます。
qbc:
ちなみに、『旅するヤモリ』というのはどういう意味合いでつけられたんですか。
なな:
出張に行って仕事をするのが好きなので『旅する』で、ヤモリは自分が好きだからですね。
qbc:
自分は〇〇が好きですって言うと、何が好きな人だと思います?
なな:
仕事が好きです。
qbc:
仕事のどこの部分が?新しいことに出会うことが好きなんですか?
なな:
知識が得られるのが楽しい。色々な人に会って、考え方とか価値観に触れられて、看護のことでも知らない薬があったりとか、知らない病気を知ったりすることも多くて。そういうものと出会って知ることが楽しいんだと思います。
qbc:
もしもの未来の質問です。もしも看護師をしていなかったら、どんな仕事を選んでいたと思いますか。
なな:
何してたんでしょうね。どっちにしても、フリーランスになってたと思います。
何かに縛られることができないし、これまでもうまく集団に溶け込めてないっていう気持ちがあったので。
多分会社員をやっても上手にできなかっただろうし、アルバイトも普通にみんながやってるような居酒屋さんとかコンビニとかやったことないので。
看護師以外の仕事はできないなって思います。
qbc:
学校の先生は?
なな:
学校の先生は、それこそツアーナースで帯同したときにお話を聞いてると、絶対自分には無理だなって思います(笑)
qbc:
なぜ?
なな:
いや、やることがすごく多いんですよ。それに、子供たちの尊重の仕方みたいなものが自分のときとは全然違っていて。
私のときもその前もそうですけど、集団行動だからこうしなきゃいけないっていう無理やり型にはめる風潮が強かったと思うんです。
でも、今はそういうのが取り払われてきていて、この子はこういう個性があるからこういう対応するみたいな、個に目が向けられるようになっているんですよね。
まだ集団であるっていうのは強いにしても、それを尊重しながらの関わりが30人以上いて、その両親がいて、部活動やクラブがあって、授業の資料も準備しなきゃいけなくて、行事は詰まってるからその行事も準備しなきゃいけなくて。それだけの仕事量をこなさなきゃいけないから、当然残業も多いし。
そんなの絶対無理だし、そんなに色々なことはできないぞっていう気持ちになりました。
qbc:
なるほど。そしたら、大人向けの先生は?何を教えるのかは別として、講師とか。
なな:
何か教えるっていうのはあまり経験がないのでどうでしょうかね。できるかな。
qbc:
人と接するっていう要素をなくすのは可能ですか?
なな:
人のことはすごい面白いなと思ってるし、関わるのが好きなので厳しいかもしれないですね。逆にずっと同じ作業をするのは多分すごく苦手で、できないなって思ってます。
qbc:
永遠に人と喋ってるだけとか?
なな:
そういうのは多分好きです。
qbc:
バーテンダーとかそういうところに行きそうですかね。
なな:
そうですね。でも学生の頃からキャバクラとか向いてそうって言われることも多かったです(笑)
qbc:
今の仕事が天職かどうかっていうと、どうですか。
なな:
すごい向いてるとか向いてないとかは思わないんですけど、とはいえ他の仕事ができないから、他の人からしたらそれはきっと天職と呼ぶのかもしれないですね。
qbc:
いやでも、他の仕事ってそんなに比較してないじゃないですか。やってないから。
なな:
でも、できない気がしちゃうんですよね。
qbc:
なんでそんなすぐにたどり着けたんですかね。
なな:
今のフリーランスの形体ですか?
qbc:
看護師もそうですね。
なな:
看護師で言えば、本当に環境が大きいですね。近くに看護師をしてる人がいたりとか、父が入院してたりとか。
それに、誰かに何かしてもらう生き方じゃなくて、自分一人でも生きていけるような生き方を両親が教えてくれたから、そこが結びついているのかなって看護師に関しては思ってます。
qbc:
なるほどね。
なな:
今の働き方にたどり着いたのは、フリーランスの友達がいたりとか、元々クラウドワークスで物書きしてたりとか、動画編集スクールにも通ってるので。
qbc:
いつ頃から?
なな:
それも9月10月頃ですね、
qbc:
へぇ。
なな:
それでフリーランスの方との繋がりが増えました。
看護師として病院で働いている人は看護師の資格を持ってるだけで十分だけど、他の市場に入ったときに、看護師の資格だけ持っていて看護だけできる人の需要って全然ないんですよ。 なぜかというと、私より技術も知識もある先輩方がたくさんいるので。
要は、何か一つだけできても意味がない。意味がないっていうと言い方が良くないけど、業界で通用しない。
じゃあどうしたらいいかっていうところで、自分に足りないものは何かとか、どうしたら自分の市場価値が生まれるのかとか、そういうことをすごく考えました。どうしたらもう一回会いたいと思ってもらえる人間になるのかとか。
qbc:
うん。
なな:
そこで、これまで働いてきた中でなかった視点への気づきがありました。
その気づきをどう行動に移すかっていうところで、試行錯誤を繰り返して数を打ったから、半年くらいで今ここにたどり着けたのかなとは思ってます。
qbc:
なるほど。本当にフリーランスになったっていうのは大きいことだったんですね。
なな:
そうですね。考えたり知識を得たりすることはできても、なかなかアウトプットして行動に移せる人って少なくて。
でも、その中で続けられる人ってすごく少ないから、お金になるんですよね。
qbc:
うん。
なな:
だから、その中で自分がどうするのかを考えて、勉強はもちろん、同じくらい動くのが大事だと思います。
情報にたどり着くためには動かないといけないし、自分が今提供できる自分の価値って何なのか、それと引き換えに相手から何が得られるのか、どうしたら応援してもらえる人になるか、そういうこれまで考えなかったことをすごく考えるようになりました。
それは色々な方が教えてくれたからだし、良い出会いがあったからなので、自分だけで頑張ったわけではないんですけど。色々な人のそういった助けがあったから、たどり着けたのかなと思います。
qbc:
最後に言い残したことはありますか?遺言でも読者向けメッセージでも、独り言でも大丈夫です。最後に言い残したことがあれば、お伺いしています。
なな:
私は看護師向けに発信をしているので、嫌なら辞めていいし、辞めても仕事はどうにかなるし、生きてはいけるっていうことを伝えたいですね。みんな怖がりさんでやらないけど。
でも私はその中で動いていて、こういう奴もいるんだぞっていうことを少しでも知ってもらえたら嬉しいなと思います。
あとがき
新しいことがどんどん増えていくね!
【インタビュー・編集・あとがき:qbc】
【編集:misato】
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