無名人インタビュー:行動の早い人【後編】
インタビューに参加いただいたのは ハイドール66 さんです!
5、「エクスペリエンスを作っていく」
qbc:私は小説を投稿しているんですけれども、それってあんまりおもしろくなくって。インターネットぽくないな、て。やってることが双方向じゃないな、て。
アニメとかラノベとか好きな人と最近話す機会があった時に、今はもうツイッターとかSNSにラフをあげて、そのラフ1枚がバズったら商業化。
みんなでおもしろいねおもしろいね、というその流れ、その経験がもう商品なんですよね。
ハイドール66:そう、まさしくそれがエクスペリエンス。
qbc:そうそうそうそう。
ハイドール66:イメージやラフを描いてそれをアップして、有名な誰かにリツイートされてバズって、その一連に参加していることが、自分の経験だったり感動になる。
コアの部分であるイメージやラフが未完成だったとしても、時間の流れだったりみんなの反応だったりといったことが、エクスペリエンスの一つになっていく。
qbc:CXは何年前から言われるようになってたんでしたっけね。CS 顧客満足(カスタマーサティスファクション)からCX 顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)へ。
ハイドール66:作っている物が未完成だとしても、一連の流れの中にあればそれでいい。一回で経験が終わるのではなく、継続していく。それをnoteは作りたいんだと思う
qbc:いやー、ひさしぶりにちゃんとインターネットの話をした気がします。ITの世界で働いているんですけどね(笑)
ハイドール66:私、宮崎なんですけどね
qbc:私は渋谷の会社で働いてますが(笑)
6、「辺境から時代が作られていく」
qbc:私の好きな動画なんですが、中国の田舎の動画で、家畜をしめて料理する生活の様子が500万再生とかいってる。距離はなくなった。いわゆる中央と地方はない。ハイドール66さんの話を聞いて痛感しました。
ハイドール66:ネットとは関係ないんですが、宮崎には古墳がいっぱいある。
qbc:おー、私、考古学やっていましたよ。
ハイドール66:いちばん古い古墳は宮崎にある。大和朝廷が自分の勢力を伸ばしていったのではなく、辺境から勢力を伸ばしていったのだと。中央からひろがったのではなく、辺境から中央へ進んで行ったという説もあるんです。
qbc:なるほど。中央ではないというハングリーさが力の源になっていくのでしょうかね。
また、辺境とか先ほどのネットの未完成の話をお伺いしていると、このあんまり練られていない無名人インタビュー企画にも価値があるのかな、と勝手に思ったりしていました。
インタビューテーマなんかぜんぜん決まってなかったし。
ハイドール66:相手が話してくれるので大丈夫ですよ(笑)
qbc:やっぱり。まず最初は話したい人が来てくれるだろうなと、大丈夫だろうなと思っていました(笑)
7、「身近な人のことを記録したい。光をあてる」
ハイドール66:これから先、ネットに限らず、また先にやりたいことがあるんです。
それは、私のことではなくて、私の妻や、自分のことから離れたことをやりたい。ファミリーのこと、身近な人のことを記録したいんですね。光をあてたい。
妻は30年以上料理したり家事をしているんですが、その料理を、今は写真に撮っている。
(実はインタビューした時点ではこのインスタグラムアカウントはなかったのですが、私がインタビュー記事作成に手がつけられないでいる間に、できてました)
qbc:おお素敵ですね。
ハイドール66:で、その料理の味を継承する人を探しているんです。
qbc:え、ケイショウ?
ハイドール66:はい、その味を伝えていく。
qbc:ああ、継承! なるほど、すごくおもしろいです! 各家庭に、家族ウケする料理がだいたいある、お母さんのこのナスのしょうが焼きめちゃくちゃおいしいよとか。そういう味を継承していくと。
ハイドール66:その継承先を探しているんです。妻のレシピが、全国に広がっていくんです。そうしたらおもしろい。縦じゃなく、横に広げたいんです。
この家庭料理の味の継承には2つのポイントがあります。
自分自身のことではないということ、そしてそれを地域で広げていくということです。
qbc:おおお、なるほど。
ハイドール66:これは、自分が得意なことと、他人が不得意なことをマッチングしていることにもなるんですね。
私はnoteを書いたりインターネットで発表することが得意。妻は料理は得意だけれど、記録を残すことはしない。それを、つなげることによって、広げていくんですね。
こういうことをnoteで考えていけたらなと思っています。
(インタビュー後記)
まずはハイドール66さん、誠にありがとうございます。
つたない進行の中、たくさんお話いただき、本当に本当にありがとうございました。最高に楽しくおもしろい60分でした。
無名人は絶対に絶対におもしろいんや! と掲げたはいいが、実際にやってみたことないんだからおもしろいかどうかは分からん、という不安はあったものの、やってみたらやっぱり優勝した。
金曜、仕事から帰ってきてすぐインタビューした甲斐があるというものです。
内容的にもすごく楽しかったです。
ハイドール66さんの行動力と創意工夫。人を集めること。インターネット外でも非常にそれは有効な能力でしたが、ネットという新しいものと掛けあわせることで、さらにその力が倍増したんだな、という過程をうかがい知ることができまし。
そしてその活動の軌跡が、晩年になって自分の身近なこと、ご家族のこと、地域に向かっていくところには、あらかじめ練られた物語であったかのようにも感じました。感動です。
ほんと、記録する人と記録しない人をかけ合わせれば、どんどん広がるよね、というのはシンプルですが力強く分かりやすい企画の構造でした。
特に料理の味の継承というのは、すごくおもしろくて、それってクックパッドの「つくれぽ」でしょ? て意見もあるかと思いますが、そこに、「そもそもネットに投稿しない人の味」「それをネットに投稿してあげる人」「地域」という要素が介在しているので、まるで違うんじゃないかな、と思いました。
さらにそこに、シェアキッチンとかコミュニティキッチンみたいに、そもそも台所自体を地域で共有して、その地域自体の味を作っていったりしたら、もっとおもしろいんじゃないかなって。
不安な個人、立ちすくむ国家
https://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf
ではないですが、個人と国家という結びつきがゆらぐ中、その結びつきのグラデーション(国家-行政-地域-親族-家族-個人)の中で、地域というものに重きをおくアイデアっていうのも、やっぱりおもしろいよな、と思いました。特にみんな、食べるのが好きなの人は多いですからねー。
インタビュー前編はこちらから。
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