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自分しか見ないメモを取る作業がすごい好きで自由気ままに「この本のここが好き」とか「関係ないけど自分にこんなことがあった」とかを好き勝手に書いてる時間がすごい好きな人

夜をこめて 鳥のそらねは はかるとも 世に逢坂の 関はゆるさじって! ということでみなさんは書くことがお好きですか? 私はねえ、好きです。清少納言かっこいいね!
書くことの何がいいって、自分で書きながら自分で書いたものが自分ではない、てところなんだと思います、私は。
3分前に書いた文章と3分後の自分はけっこう似ているかもしれないけど、3年前に書いた文章と3年後の自分はかなり違う(あるいはけっこう同じ)とかね。
あと、さあ、よくある「書いているうちに自分こんなこと考えていたんだ」みたいなことを見たり聞いたりするんだけど、あれって実はやっぱり考えていたことじゃないんじゃないかな、と思うのよね。
「考えていたこと」ではなくて、書いたことをその場で読み返しているうちに思いついた新しい考え方なんじゃないのかな、って。自分が考えたことではあるんだけどさ。
前から考えたことがでてくるんではなくて。
書いたことそのものを今そこで読んで、生まれた新しい考え方。
と、そういう意味で書くということは大切な自分の輪郭の確認だと思うの。
そう、そして無名人インタビューの場合はその相手が見知らぬ他人ってことで。
今回の無名人インタビューもよろしくお楽しみくださいませ!!!(主催:qbc)

今回ご参加いただいたのは 潮永三七萌 さんです!

現在:ああ自分は文章を書くのが好きなんだって

石井:今は何をされていらっしゃる方でしょうか。

潮永:今は貿易実務をやっていて、化学品の専門商社で輸出に必要な書類仕事をしています。

石井:そうなんですね。もうずっと続けてらっしゃるんですか。

潮永:新卒で入社してから6年同じ会社で、3年前に今の部署へ異動しました。最初の3年間は化粧品原料の営業で、異動して貿易事務になりました。

石井:6年間の中で大きくお仕事の内容が変わられたんですね。

潮永:そうですね。そうなんですけども、前半3年間のうち最後の1年ぐらいは輸入と輸出を営業の立場でやっていて、異動したらそれまで自分がやっていた営業をサポートするというポジションになったんですね。
なので同じ商売を営業の立場で見るか貿易実務の立場で見るかというように視点が変わったって感じです。それはそれで面白いですね。

石井:現在の会社に入社された経緯を伺ってもいいですか?

潮永:私は大学の専攻が化学で。ただ、大学1年で「もう、自分は英語の方が好きだな」と思っちゃって。
1回文転しようと思ったのですが、色んな手続きが間に合わなくて。
結局、「化学が1番好きじゃないんだけどな」って思いながら4年間化学専攻で過ごしてました。

就活では、最初は英語を使う、海外に行く仕事を見ていました。その中で、ちょっとまあ大企業病というか、皆がすごいって言ってくれそうな大きい企業ばっかり見てて。まあ受かるはずもないんですけど。
総合商社の説明会に行った時、総合商社って本当にいろんな物を扱ってて、何でも取引するんですけども。その中で、「自分は化学品の取引をしてる人の話を聞きたがるな」ということに気づきました。そしたら何でも扱う総合商社じゃなくて、化学品専門の商社を受けた方が早いじゃないかと思って。
「結局は化学に4年間なじみがあったから業界は化学が良い。その中で英語を使うポジションに就職をしたい」という軸での就職活動になりました。
化学品メーカーか化学品商社の海外営業に絞って就活をし、化学品専門商社に内定が出てそこに決めました。

石井:なるほど。最終的には自分が持っていた要素をどちらも活かす形で就職されたんですね。

潮永:そうですね。最終的にそうなりましたね。

石井:ありがとうございます。ちなみに英語はいつ頃身につけられたものなんですか?

潮永:身につけたっていうと、けっこう期間が長くて。最初のルーツは、物心つく前ですね。父が英語の教育番組を作っていて、子供用の英会話のビデオが家にありました。
それが家で流しっぱなしになっていて、発音とリスニングを覚えたらしいです。
なので、英語が好きというよりは英語に抵抗がないというか。

中学の英語の先生って、発音がネイティブじゃない人も普通にいるじゃないですか。初めてカタカナ発音で教えられた時、「え、なんでそんな発音になるの?全然そんなふうに聞こえないじゃん」と不思議に思いました。
アメリカ英語の教材で発音を身につけたのですが、帰国子女でもないので。恥ずかしがって、学校では周りに合わせてカタカナ発音をしていました。
でも、「ネイティブに近い発音かっこいいな」と思っていたので、家でテスト勉強する時とかにこっそり発音するのがすごく好きでした。

石井:なるほど。

潮永:あと私、小学生の時、パティシエになりたかったんです。
お菓子作りが好きで、結構本格的にケーキとかシュークリームとか、メレンゲを泡立てるようなものも小学校から作っていて。「将来はパティシエになる」って言ってました。
すると父から、「パティシエになるならパリで修行をするといい。フランス語はフランスに行ったら覚えるから、とりあえず英語を身につけるといい」と言われて。「パティシエの修行のため」という名目で英会話を習うことになりました。

小学4年で英会話教室に通い始めたんですけど、小学生のクラスは子供向けという扱いでした。何かを覚えろとも全然言われなくて、普通に日本語でお喋りしていただけでした。
でも、中学に上がった瞬間、大人用の先生に変わって「中学生以上は全員大人とみなします」と言われて。中1になったばっかりなのに高校生と大学生と同じクラスに入れられたんです。それで、中1の4月から最初の3ヶ月で、中学で習う文法を全部叩き込まれたんですよ。結構ちゃんとスパルタで、本当にこれで文法が身につくんだなっていう実感があったので、覚えるのは楽しかったです。
ただ、英会話教室ではあまりボキャブラリーはやってくれなくて、あとあまり書かないので、スペルとかは覚えられませんでした。
なので学校では単語や熟語を書いて覚える練習、英会話教室では喋るための文型を組み立てる練習、という形で両方で補えました。すごく英語が楽しかったです。高校に入ってもずーっと英語が好きでした。

石井:ええ。

潮永:英語がずっと好きだったので、大学を考える時も英語を専門にすると思うじゃないですか?英語が間違いなく1番得意だったんですけど、高1の進路相談で先生から「英語は何を勉強するにも必要になるから、もし嫌じゃなければもう1つ得意な教科の専門に行って、英語は独学したらいい」って言われて。ああそうしようって思いました。2番目に好きだったのが化学なので化学の専攻で大学に行って、英語はもう、やれって言われなくてもやるぐらい好きだから、もう趣味ということで独学することにしました。

それで大学では英語の劇をやるサークルに入ったんですけど、日本語字幕を作る必要があったんですね。演者が英語のセリフを言うのと同時にパワーポイントで作った日本語字幕を映す、っていう。その字幕のための翻訳作業が必要だったのですが、私はキャスト志望だったんですけど興味があったので翻訳もやることにしました。そしたらすごいハマっちゃって、翻訳家になりたいってそこで思っちゃって。で、このタイミングで文転しようとしたんですけれども間に合わなくって。そこからずっと「英語、翻訳の方が遥かに好きなのに」って思いながら嫌々化学を4年間やるんですけど。結果的に就活では、化学の成績が全然良くなかったのに、「化学と英語が両方できます」って言って(笑)。化学系の業界の英語を使う仕事で就活をしていました。

石井:なるほどありがとうございます。英語を勉強するにしてはわりと特殊な環境だったんですね。

潮永:そうです。英語を読んだりすると、帰国子女?って言われるんですけど、発音のせいで。高校まで外国人と喋ったことはほぼなくて。
だから喋れそうに見えるけど意外と喋れない、というのがすごい恥ずかしかったんです。大学の春休みに語学留学をして、1回ちょっと喋れるようにはなったんですけども、やっぱりその後喋らないと忘れるので。今はまた、発音はできるけれども結構喋れないという、嫌だった状態に戻ってますね。

石井:そうなんですね、ありがとうございます。
プライベートの時間とかはどういうことをされてるんですか?

潮永:最近、今年の5月にnoteを始めまして。もうすごい楽しくて。暇さえあれば文章を書いてたいっていうぐらい、すごく文章を書くのにハマってますね。

石井:文章を書くのは翻訳に限らずお好きなんですね。

潮永:そうですね。日本語を書くのが好きって自覚したのは、わりと最近、3年前からなんですけども。「自分は文章を書くのが好きなんじゃないか」と、うっすらそんな気はしていたけど、実際に書いてみたらやっぱりそうだったかみたいな。合点がいったみたいな感じ。

石井:ちなみにその3年前ってどういったタイミングだったんですか?

潮永:二次創作を始めたんですよ。二次創作ってご存知ですか?

石井:うっすらとですね(笑)。

潮永:好きな漫画やアニメや映画の、自分にとって理想の続編や過去編とかを妄想して創作することです。「このキャラにこんな過去があったらいいいな」とか、「このキャラとこのキャラが付き合ってたら」みたいなことをファンが勝手に妄想してストーリーを作るのが二次創作なんですけども。

「おっさんずラブ」っていうドラマが2018年に流行ったんですけど、このドラマがすごく好きで。
そのドラマを放送した1年後に、映画化されたんですよ。すごい楽しみにして映画を観に行ったら、すごいがっかりしたんですよ。ドラマのときの良さがもう全部失われていてすごいショックで。評判を色々調べると、同じく「ドラマはこんなんじゃなかったのに」みたいに言ってるレビューがいっぱいあって。二次創作の投稿サイトには、「自分なりの理想のおっさんずラブの続編はこうだった」という小説がいっぱいあって。読んでるうちに、本当に自分が理想としてるやつはないなって思ったので、書いてみようと思いました。
小説というより脚本みたいな感じでもいいやって思ってたんですけど、手持ちの小説を見ながら書いたら、意外と小説の体裁を保ってて、「ああ自分は小説が書けるんだ」って気づいて。そこから他の作品の二次創作の小説を書くようになって、「ああ自分は文章を書くのが好きなんだ」って初めて気づきました。


過去:本当は勉強より好きなものが欲しかったけど、なかったから勉強してた

石井:次は過去のお話に移らせて頂きます。
子供の頃ってどんなお子さんでしたか?

潮永:子供の頃、そうですね。

3個下の男の子の幼なじみがいて、2軒隣に住んでてもう毎日一緒に遊んでたんですね。小学生男子みたいな本当に馬鹿馬鹿しいギャグが大好きで、その幼なじみと毎日物凄くくだらないギャグを一緒に言ってゲラゲラ笑ってました。
そこで開発したすごい馬鹿馬鹿しいギャグを、小学校ではクラスメイトと一緒にやってました。それに付き合ってくれるのはほぼ男子なので、男子とばっかり馬鹿なことをしてました。
小学4年くらいから女子に社会性が芽生えてきて、女子同士でグループを作るとか、噂話をするとか、ちょっとませてくると思うんですけど。「男子って馬鹿馬鹿しいことしてるよね」とか言って女子が男子と距離を置き始めるんですけど、私は女子の成長に付いていけなくって。卒業するまでずっと男子とふざけてたまんまでした。
その後入った中学校なんですけど、近隣にA小学校、B小学校、C小学校があって。新入生の出身小学校の比率が、A:B:C:その他が、5:3:1:1。

石井:Aが多かった。

潮永:そうですね。半分ぐらいA校。B校もそこそこいて、C校が1割で、残りの1割がその他のマイナー小学校。そのうちのC校1割が私の出身の小学校だったんですね。なので周りに同じ小学校出身が圧倒的に少なくて。で、A校、B校からは最初から顔見知りの人達とか、もうパワーバランスが決まってる人達が中学にそのまま入ってきたんです。当時は分かってなかったんですけど。
新しく知り合ったA校、B校出身の男子に対して、小学校と同じノリで一緒にふざけようと思って普通に話しかけてたら、A校、B校出身女子から「あいつ調子に乗ってる」「あいつ男好きだよね」みたいに言われて。初めて、「え、駄目なの?」って思って怖くなって。中1の4月くらいにそれに気づいて、そこで急に男子と話さなくなりました。

石井:一緒にいる相手が変わったんですね、その辺りから。

潮永:そうですね。中学からは、女の子の友達がメインになりました。

小学6年の時に、ライトノベルにハマって。ただ、ライトノベル好きが小学校にいなかったので、1人でひっそり楽しみつつ中学で仲間ができたらいいなって思ってたんです。そしたら中学にはオタクの女子がいっぱいいて。男子は結構いじめっ子というか、性格悪いのが多くて、オタク女子に対して「オタクキモい」って言ってて、男子のオタクはあんまりいなかったんですけど。女子達はちょっと「キモい」とか言われながらも、オタク同士で集まって仲良くしてました。私も勧められそうな女子達にお気に入りのライトノベルを、「この小説すごい面白いし、絵もすごい綺麗だからおすすめだよ」って言って。クラスメイトの5人に布教して、当時全部で20巻くらいあったシリーズを5人に全部読ませました。

石井:すごいですね、熱の入りようが。

潮永:そうなんですよ。「次の巻貸して」って言ってくれたので、多分ちゃんとハマってくれてたと思います。「この子が次は何巻で、こっちの子が次は何巻で」っていうのを5人分、毎日学校で貸出・返却をやっていて、その時はすごい楽しかったですね。

石井:中学校はずっとそんな感じだったんですか?

潮永:そうですね。中学校の時はオタク仲間とライトノベルやアニメの話をしたり、一緒にイラストを描いたりとかしてました。

石井:そういった物語みたいなものはずっとお好きなんですね。

潮永:そうですね。作ることにすごく憧れてたんですけども、ちゃんと構成できなくて。当時は紙に、思いついた話とか設定とかをメモしてました。その時もしパソコンが自分の自由に使えていたら、Wordとかで書いたり消したりコピペしたりっていう作業をしたかったんですけど。当時実家のパソコンが家族共有で、自分の妄想した話を家族共有のパソコンに保存するのはさすがに無理で。なので紙の上だけでやってたんですけど、物語を構成するのには限界があって。物語を作ることに憧れはあったけれど、ちゃんと初めから終わりまで完成させることは出来ませんでした、中学の時は。

石井:何か作るというか構成することへの憧れはずっとあった。

潮永:そうですね。作れる人にすごく憧れていて、最強なのは漫画を描ける人だと思ってました。絵も描けてストーリーも面白いっていうのに一番憧れてたんですけれど。絵も練習はしてたんですけど、全然……勉強の仕方が悪くて全然上達しなくて。漫画を描けるようになりたいとは思ってても全然絵が理想通りに描けなくて。多分ハードルを上げ過ぎてたんだと思うんですけど。憧れはありつつ、こういう仕事をやりたいとか、作るのが得意だっていう自信は持てなかったですね

石井:なるほど。そういうご趣味は高校生のときはどうだったんですか?

潮永:これがですね、入った高校にオタクが全くいなかったんです。リア充高校に行ってしまって。渋谷に歩いて行けるような大都会にあって、制服がかわいくて女子に人気だけど、制服を着なきゃいけないっていう校則すらなくて。式典の時とかは標準の制服を着なさいって言われるんですけど、それ以外は何を着てきても良くて。女子達が思い思いにアレンジした制服とか私服とかを着てきて、化粧とか髪染めるとかピアスとかも全部自由にできるみたいな、すごいキラキラした高校で。部活も学校行事も全力でやる、すごい青春っていう感じの。で、お勉強もできる、文武両道を謳ってる高校。
第1志望ですごい好きで入ったんですけど、入ってみたら本当にオタクがいなくて。

石井:へえ〜。

潮永:オタク友達を探してみたんですけど、ほとんどいない。いてもあまりにひっそりしていて、中学の時みたいに一緒に盛り上がれる感じじゃありませんでした。中学のオタク友達もみんな違う高校に行っちゃったので、あんまりもう、アニメを追いかけようとか、ライトノベルを布教しようという気持ちがなくなっちゃって。結局私はオタクじゃなくなっちゃったんですよ。

石井:それはご自身的には大きな変化ですか?

潮永:ああ、大きな変化だったと思います。

石井:その後、別に何かハマったものや夢中になったものはあったんでしょうか?英語ですかね、さっきおっしゃってた。

潮永:英語は好きなんですけど。自分には趣味がないってそこで気づいたんですよ。

石井:それが1つなくなったことで?

潮永:そうですね。結局、共有する人がいなくなると、自分一人では全然楽しめなくなっちゃって。

あと、高校の最初のテストで、学年1位を取っちゃって。その順位が張り出されて、「1位の人だ」って周りから認識されちゃって。そこから「自分は周りから真面目で勉強ができると思われてるから」って思って、「キャラに合わない」って言われそうなことができなくなっちゃったんですよね。周りの女子達が化粧してたり、私服着てたり、放課後渋谷に行ったりっていうのに憧れてはいたんですけど、自分がそれをいきなりやったら変だと思われると思って。
望んでたわけじゃないのに、いかにも真面目とか優等生って見られるように自分を縛り付けちゃってて。しかも、2回目も3回目もずっと1位で居続けちゃって。そしたら「1位から落ちちゃいけないんじゃないか」って思い始めて。「ちゃんと頑張って勉強したらここで1番になれるってことは、1番になれなかったらちゃんと勉強しなかったってことだ」と思って、3年間ずっと総合点1位を取り続けちゃったんです。

でも、勉強がめちゃくちゃ好きなわけじゃなかったんですよ。やったら褒めてくれるし、やった方が良いらしいからやってるだけで。本当はそれより好きなものが欲しかったんですけれど、なかったから勉強してました。

石井:そこから二次創作をまた始められたっていうのは、どういった経緯で?始めることへの抵抗みたいなものってなかったんですか?

潮永:始めることに抵抗は……知り合いに話すのは恥ずかしかったので匿名でやってたんですけど、書くことには抵抗はありませんでした。潮永三七萌の名前でこの話してるのはちょっとあれなんですけど(笑)。
二次創作は結構制約が厳しいというか、見るコミュニティに配慮しなきゃいけないことが沢山あって。ざっくり言うと人間関係とか書いていい範囲とかがちょっと面倒くさくなって。もっと自由に書きたくなったので、じゃあ自分自身のことを書こうと思い、それでnoteを始めました。名前も匿名じゃなくて自分の名前を使って、「自分はこういう人間です」とか、「自分にこういうことがありました」とか、「こういうものが好き」っていうのを、もう好き勝手に書くことにしました。今はそういう形で文章を書くことが1番好きですね。

石井:なるほど。じゃあnoteは二次創作の延長というよりはまた少し別なものなんですね。

潮永:そうですね。違う。
人に見せる文章を書くということは共通しているので、小説から始めてて良かったなと思ってます。でもやっぱり書くときのメンタルは全然違いますね。

石井:どちらの方がお好きですか?

潮永:noteの方が好きです。


未来:自分のことを、自由に書くっていうのがすごい好きで大事なことだから

石井:なるほど、そうなんですね。ありがとうございます。
これから5年10年後、どんなふうに生きていたいなとか、活動していたいなっていうのはありますか?

潮永:えっとー……上手くいくか分からないんですけど、理想では2年後に子供を作り始めたいと夫と話していて。
なので5年後10年後は子育てをしてるといいなと思いつつ、子供ができたらしばらく子供のために生きると思うので、それまでに自分のためにしかできないことをある程度やりつくして、「しばらくはもう子供のためでいいや」っていう状態になって、子供を産めるといいなと思っています。
ただ、色んな子育ての体験談を見ると、「子供のため、家族のためにこんなに自分を犠牲にして頑張ってるのに」というメンタルでいると、子供にとっても良くないみたいで。なので、ある程度自分らしさとか自分のやりたいことを諦めない形で子育てもできる人になってたいなと思います。

石井:その鍵みたいなものって何だと思いますか?

潮永:鍵?えっと、そうなるための鍵ですか?

石井:そうですね。

潮永:うーんと、そうですね、自分の本音を分かることだと思います。

石井:そこに関しては、私は今伺ってる限り、あまり苦手ではなさそうだと思ったんですけど、どうですか?

潮永:そうですね。でも昔、本当にこれができなくて。結構最近になってやっとできるようになったと思ってます。
それは夫の力が大きくて。私は夫にだったらほぼ何でも話せるんです。嫌なことがあった時や、「なんでか分からないけどすごくストレスを感じてる」みたいな、言語化できないモヤモヤがあった時、すぐ夫に言ってるんですね。
夫はとりあえず何でも聞いて受け止めるのがすごく得意な人で。どんなにまとまってなくても、夫に言えば、「そうなんだ」って聞いてくれて、「そういうふうに思ったのはどうして?」とか、ファシリテーションみたいなことをやってくれて。
夫と話すと、「多分、自分は本音でこう思ってるからあのとき嫌だったんだ」とか、「これを解決するために、明日こんなことをしてみよう」とか、すごく前向きで解像度が上がった状態で話を終えられるんですよ。この人が家にいる限り、多分大丈夫だと思ってます。

石井:すごいですね。

潮永:なかなか無いことだと思って、とても感謝してます。

石井:もう少しお時間があったら馴れ初めもお伺いしたかったんですけど、あまり時間がないので、そうですね。
さっきおっしゃってた、お子さんが産まれるまでにやっておきたいことって、どういうことが例えばあるんですか?

潮永:noteで色んなことをいっぱい書きたいですね。あとはこうやって、自由に人と話すのも好きです。
あと私明日、即興コントに出るんですけど。高校の同級生が、即興コントをよくやってるコメディアンの人で、その人が即興コントをやる舞台に行くんですよ。そこでお客さんを指名していきなり一緒に即興コントをするってスタイルなんですけど。私、「それ一緒にやりたいです」ってもう言ってあるんですよ(笑)。

石井:へえ!

潮永:そういう誰の役にも立たないような、自分だけがやりたいことをとりあえず体験しなきゃって思ってて。「子育てが始まる前に」という意味も含めて、今は意識して「なかなかやらないことをやろう」っていう期間ですね。

石井:その軸は、普段はやらなさそうなことなんですね。

潮永:でも面白そうなこと、あとコミュニケーションを取ることは前から好きです。どちらかと言えば目立ちたがりというか、表現したがりなので、それができそうな機会を逃したくないって思ってます。

石井:表現するとか、伝える、コミュニケーションを取るっていうことは、ずっと一貫して何かしらされてるんですね。本当に。

潮永:そうですね。そうなんですけども、社会人になった時に、それが自分はすっごい下手だなって思って。

石井:そうなんですか。

潮永:人と会話するのがめちゃくちゃ下手なことに、社会人になって気づいて。そのコンプレックスとか、「あまりにも人と分かり合えなくて悲しい」っていう思い。
それを自覚してからは意識して役立ちそうな本を読むとか、人と話せる場に行くとかでコミュニケーション能力や表現力を鍛えて、今ではある程度会話を楽しめるようになりましたね。

石井:面白いですね。好きだけど得意じゃない。
今って英語を使われてたりするんですか?

潮永:使ってますけど読み書きだけですね、仕事で。結局お客さんも英語はネイティブじゃなくて、アジア系が多くて。共通言語は英語なので英語でやりとりするんですけども、メールで残さないとお互い不安だし、多分向こうも電話とかで英語を喋るのが得意じゃないんですよ。なので、私と同じ貿易の部署にいる人達は、喋れる人もいるんですけど、「英語は文章でやりとりができればOK」っていう基準です。英語で電話とかする人はほぼいないですね。

石井:なるほど。じゃあもう英語はあんまり使われないんですね。

潮永:そうですね。ちょっと話してみたいなっていう気はあるんですけども、今、仕事で英語を話すことはほぼないですね。

石井:ありがとうございます。
「もしもの質問」を1つするようにしていて、その「もしも」をどこに置いたら潮永さんの人生が1番分かれるのか、私もちょっと掴みかねてるんですけど。
そうですね、「もしライトノベルに出会わなかったら」ですかね。
お話を作ること、お話が面白いって思うきっかけがなかったら、どういうふうになられてたと思いますか?

潮永:ラノベに出会わなかったら。ああ、でも違う形で物語を好きになってたとは思いますね。ぶっちゃけて言うと、今ライトノベルそんな好きじゃないんですよ。

石井:そうなんですね。

潮永:好みがやっぱ大人になって変わってきたというか。今はもう全然ライトノベルを読まないんですけど、純文学って呼ばれるような小説とかの方が好きで。

でも私、小中高と本当に文章を読むのが下手で、読解力がなくて。授業の現代文を読んで間違った解釈をしてたぐらい読解力がなかったので、言い方が悪いんですけど、ライトノベル以外読めなかったんですよ。
そう、だから、きっと、本がずっと嫌いなままだったと思うんですね、小中高時代。だから大学では日本語から逃げて英語、あとフランス語もやってたんですけど、英語とフランス語ばっかり読んで、大学のときは正直日本語から逃げてました。
社会に出てから「いや外国語よりも私、そもそも日本語の読解力がなさすぎてヤバい」と思って、日本語の本を焦っていっぱい読むようになったんです。このルートはあまり変わってないような気がします。

石井:もし最初にライトノベルから入らなくてもということですか?

潮永:そうです。読解力が身に付かないままだったので、大学生まで。
社会に出て、同じように日本で就職してたらみんな日本語でコミュニケーション取ってるので、「あまりに読解力がなくてヤバい」っていうのは社会人になって絶対感じたと思うんです。だからあんまり変わらないはず。でも、二次創作をするかどうかが変わってたかな。

石井:なるほど。二次創作をもししてなかったら、今の文章を書くという趣味もなかったかもしれない?

潮永:これもちょっと微妙で(笑)。文章を書くのが好きだと自覚する機会がもう1個あって、「ホンカツ」という名前の読書会なんですけど。社会人2年目から知り合いを通じて知って、そこに1回だけライトノベルを持って行ったことがあるんですけど、ほとんどはライトノベルじゃない小説や批評本やビジネス書とかを持って行ってて。
本について話す前に、1人で紙に本を読んで思ったことをメモする時間があるんです。私、このメモを取る作業がすごい好きで。「人に見せられるようなまとまった文章は書けないけれど、とりあえずメモだから自分しか見ない」って思って、自由気ままに「この本のここが好き」とか、脱線して、「関係ないけど、自分にこんなことがあったのを思い出した」とかを好き勝手に紙に書いてる時間がすごい好きだったんですよ。noteを始める直前のホンカツで、私が30分間でB5のルーズリーフをまるまるびっしり埋めちゃって、それを参加者に見せたら、「それは本当に書くのが好きなんだね」って言われて。
「やっぱり私、文章書くの好きなんだ」ってそこで強く思ったのも、noteを始めるきっかけだったんです。だから多分note書いてますね。

石井:ライトノベルと二次創作というきっかけがなかったとしても文章を書いてる。なるほど。
って考えると、結構強い、なんでしょう、エッセンスみたいなものになるんですね。

潮永:そうですね。「言語化ができることは強いんだ」とは、コミュニケーションが下手なことを自覚してからずっと思ってます。絵とか描けなくても、文字が書ければ、パソコンでタイプができれば、言葉を出力できるじゃないですか。思ったことを。
人ととっさに上手く話すのは難しいかもしれないけど、1回紙やパソコンに言葉を出力して落ち着いて見て、「自分はこういう人なんだ」とか、「自分はこう思ってるんだ」っていうのを確認できるだけでも、相当生きやすくなるというか。これでコミュニケーションが上達することに気づいてからは、「人に見せるかは関係なしに、とにかく思いついたことを文字にしよう」というのをずっとやってたんです。だから文章というか、言語化、っていうのはもう、「エッセンス」とか「軸」とか、すごく大切なものになってますね。

石井:ありがとうございます。文章を書くという中にも色んな目的とか要素があるというのは面白かったです。ありがとうございます。

潮永:ありがとうございます。

石井:じゃあ、あと5分ほどになってしまったので、何か言い残したこととか最後にこれだけ話しておきたいことってありますか?

潮永:えーっと、あと5分ですよね。まとまるか分かりませんけど、ちょっとじゃあダラダラ喋ります(笑)。
そうですね、私、この「無名人インタビュー」に応募するときに、匿名にするか実名にするかを迷ってたんですけど。それは、「本音をもし喋りすぎちゃったら、実名で公開しちゃ駄目なことまで喋るんじゃないか」という心配をしてたんですけど。
今日も「結局本名と匿名どっちがいいんだろう?」と考えた時に、やっぱりnoteで自分のことを自由に書くっていうのがすごく好きで大事なことだから、「こういうnoteを、こういう文章を書く人です」って言いたいなって思って。そしたらもう名前を隠すっていうのは、ないなって思って。だから、「名前を出しつつも、自由に話せたらいいな」という思いでインタビューに臨みました。多分、全然実名で公開できると思うので、そういういい塩梅で話せてよかったです。

石井:ありがとうございます。実名で公開できる内容だったんですね。

潮永:そうだと思うんですけど、そうなのかな。そうじゃなかったらどうしよう。

石井:一応確認はして頂くので、もしそのときにまずいなと思われたら、その部分は削るなりお名前変えて頂くなりしても、全然大丈夫です。

潮永:ありがとうございます。

石井:ちなみにどういった内容だったら、匿名にしようって思われますか?

潮永:誰かの悪口とか、「あいつ絶対許さない」とか。
noteの記事の中にも、「なんか書いちゃったけど、これはあまり見つかりたくないな」みたいなのもあるんですよ(笑)。でもやっぱり誰に見つかる可能性もあるので、会社の人とか。さすがに「あの人のことが嫌いなんだ」とか特定できる形で、憎しみみたいなものが出ちゃったら、ちょっとそれは出して大丈夫かなとか思いましたけど。あんまり出てないから多分大丈夫です(笑)。

石井:わかりました(笑)
本日はありがとうございました。

あとがき

おっさんずラブを見たことがないのですが、視聴者にその先を作らせてしまうなんて一体どんなお話なんだろうと、思わず考えてしまいました。

物語を作る、自分を表す文章を綴る、コミュニケーションを取る。これでもかというほどに言葉をフル活用している潮永さんのインタビュー、とても面白かったです。

こうやって文章で表現することにも、きっとまだまだ奥がありますね。

私も頑張ろうと思いました。

インタビュー担当:石井

編集協力:まいあめあ

#無名人インタビュー #インタビュー #自己紹介 #おっさんずラブ

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