書くことで人とつながる——6名のインタビューとエッセイで綴る『わたしと書くこと』作者に聞く|文学フリマインタビュー
この記事は、文学フリマに参加する人たちのためのインタビュー。
今回参加いただいたのは mio.h さんです!
ブース名:mio.h
作者名:mio.h
近刊本:『わたしと書くこと』
参加イベント・ブース:文学フリマ東京41・G-28
文学フリマカタログ:https://c.bunfree.net/c/tokyo41/1F/G/28
Webサイトなど:
どんな本を出されているんでしょうか?
まりはな:ブース名と作者名を教えてください。
mio.h:両方一緒で、アルファベットでmio.hになります。
まりはな:どのイベントにどんな本を出しますか?
mio.h:文学フリマ東京41、11月23日日曜日開催のものに、タイトルが「わたしと書くこと」というZINEを出します。中身は108ページで文庫本・A6サイズになります。インタビューが主で、6名の方々へのインタビューですね。書くことを大事にしてる方々に、書き始めた理由だったり、何で書くことを続けているのか、今後何を書きたいかといったことを伺ったインタビューが大半を占めていて、あとは私が書いた、書くことだったり読むことについてのエッセイと、もう一つが書くことを続けたいとか書き始めたいっていう方が読むといいんじゃないかなって思って、私が選んだ書籍の紹介をしています。
まりはな:どうして、この「わたしと書くこと」としてのインタビューとエッセイとおすすめの書籍をZINEにしようと思ったんですか?
mio.h:まず初めに私、この一年ぐらいずっとライティングだったりとか、noteを書くとか、そのあたりをずっと頑張ってたんですね。ZINEを作りたいってなった時に、この一年間考えていたことは書くことにまつわることだなと思ったので、じゃあそれをテーマにしようとまずは思いました。
最初はエッセイにしようかなと思っていたんですけれども、エッセイを書くのはすごく苦手なので、いきなり全編エッセイっていうのはちょっと厳しいなと思って、インタビューにしようって思ったところがあります。インタビューにすると、私以外の方、いろんな立場だったり考え方だったりも載るので、読んだ人にとって濃いものが伝わるんじゃないかなっていうふうに思ったのもあって、インタビューをメインでしようっていうふうに思いました。
まりはな:実際インタビューしてどうでしたか?
mio.h:6名にインタビューしたのは結構大変ではありました。インタビューして、記事にしてっていう一つ一つの作業、時間はかかったので、思いの外大変だったなっていうのがまず一つあるんですけれども、ただ、やっぱりしっかり伺ってみて、記事にして、ZINEにする上でもう一度、横書きにしていたものを縦書きにしたんですけれども、その中ですごく私も何回も何回も推敲もしたので、何回も読んで、そしたらすごい一人一人の考えていることが私の中に吸収できたのがあるので、自分にとっても書くこと、自分はこうやって続けていきたいなとか、見つめ直す機会にもなりました。
まりはな:6人の方にインタビューされたってことなんですけど、どういう風に選んだというか、この人にインタビューしようって決めたんですか?
mio.h:まずは基本、みなさん何かしらの関わりがあった方っていうのがまず一つで、いきなり全然知らない方ってなると、ちょっとハードルがお互い高いかなって思ったところと、私もZINE作るのも文フリに出すのも初めてなので、売れるかもわからないっていうところで、協力してもらうには、ある程度関わりのある方がいいかなと思ってたので、まず関わりのある方の中から自分の軸を持って書き続けてる方っていうので選びました。
まりはな:軸っていうのはどういう軸なんですか?
mio.h:それぞれなんですけれども、本業がありながらもすごくチャレンジしてる方だったりとか、例えばいろんなnoteを書き続けている方とか、あとは例えば何かしらのエッセイをすごく投稿し続けているとか、ZINEを書いて出してってしてる人とか、インタビューライターとしてコツコツいろんなところでやってる方とか、すごく様々ではあるんですけれども、やっぱり何かしら書き続けてるっていう裏には絶対軸があるので、行動ベースで書き続けてるなっていう方に聞きました。
まりはな:次にエッセイについてもお聞きしていいですか?
エッセイは先程苦手っておっしゃってたんですけど、エッセイの内容みたいなものはどのようなものになりますか。
mio.h:書くことと、あと読むことについてのエッセイで、基本的にはこれまでnoteに書いてたもの、自分が書いたものをちょっと参考にしながら書いたり、あとはもうほぼほぼそのまま持ってきたりっていうので書きました。内容は私にとって書くことってどんなことだろうっていうところ。例えば、私は書くことってすごい人とつながる、すごい深く繋がれる手段だなと思ってるので、私はそう考えてるっていうことだったりとか。
あとは読むことについては、例えば本屋さん行ったりとか、漫画とかにすごい励まされて救われてたっていうところがあるので、経験を書いたりとか。基本過去の経験と、あとは自分の価値観みたいなところを書いてます。
まりはな:書いてる時はどんな気持ちでしたか?
mio.h:結構自分の思っていることをしっかり文章に書くって大変だなと思っていて、伝わるように書くっていうのが意識してはいるんですけれども、どうやったら伝わるだろうとか、読後感とかをすごく意識していたっていうのと、あとは、自分がすごくしんどかった時、例えば社会人になりたてで大変だった時とか、あとは仕事を辞めて無職になってしんどかった時とか、そういった時に読み物に救われたっていう経験を書いてるので、同じような方が読んで、ちょっとでも心が楽になるような書き方、重くなりすぎずに、みたいなところはすごい工夫しました。
まりはな:完成して読んでみてどうでしたか?
mio.h:結構本当に何回も何回ももう読んだんですけど、推敲するために。でも、ある程度ずっとこの一年ぐらい書くことについて考えてきたので、集大成として一つ、区切りがつけられたなみたいな感覚はありました。ZINEの終わりに、ちょっとネタバレっぽくなっちゃうんですけど、「書くことって自分の人となりを知ってもらえる手段なのかもしれない」っていう風に書いたんですけど、結構noteをすごいずっと書いてたら「私何で書いてるんだっけ?」とか、ふっと考えたりもしたこともあったり、SNSとかもしんどいなと思ったこともあったんですけど、結局、「あ、この人ってこういう人なんだな、だから仲良くなりたいな」って思ってもらえる、もしずっと色んなこと書き残しておけば。っていうふうに思ったので、そうやって仲間探しじゃないですけど、勝手に向こうから「あ、こういう人だ」って分かってもらえる、自分がわざわざ伝えなくても、っていう手段だなっていうのを終わりにも書いてるんですけど、それを、そうですね、インタビューと書籍もまとめるなかで、そういうふうに自分の中で書くことについて一つ結論が出たみたいな感じはありました。
まりはな:ZINEの中でおすすめの書籍についてまとめてるところがあると思うんですけど、こちらはどうして書籍をまとめようと思ったんですか?
mio.h:私が結構本を読むのが好きで、動画とかももちろん見るんですけど、本ってすごいノウハウとかもそうですけどぎゅって詰まっていて情報量が多いんですよね。で、自分のペースで自分のタイミングで読めるっていうのがすごい、私は本の良さだなと思っていて、書くことについても私は結構本をめちゃくちゃ読んできたので、中で特に良かったな、読んでよかったなって思ったものをまとめようと思って、最後に6冊だけおすすめですよっていう風に載せたんですけれども。本当、文章の書き方の本から取材の本からSEOとか、いろんなジャンルを満遍なく載せたっていう感じにはなるんですけど、より深く頑張りたい、もうちょっと専門的にやりたいなっていう人にはやっぱり本だなと思ったので、私が本当に読んで良かったなって思ったものを載せています。
まりはな:ZINEはどんな人に読んでほしいとかイメージありますか?
mio.h:一つは、書きたいなっていう気持ちはあるけれども、どうしようって思ってる人、書き始めたけど続けられないなとか思っている人に読んでほしいなと思っています。私もさっきお伝えしたように、書くことって、インタビューに出てくる人もすごい色んなこと、こういうことだよって自分の言葉でおっしゃってくださってるんですけど、癒しにもなるし、あとは自分が思ってたことってすぐ忘れちゃうから、それを書き残す行為でもあるっていうふうに言ってる人もいるし、あとは書くことって違う自分でいれる、普段とはちょっと違う自分でいれるっていう人もいるし、本当に様々で。なので、書きたいっていう気持ちがある方にとって、ヒントになるようなものになればいいなっていう気持ちがあります。
これまではどんな活動をされていたのですか?
まりはな:mioさんにとって書くことってどんなことですか?
mio.h:一つは、人とつながる手段だなと思います。例えば、人と話す事ってなかなか急に深い話ってできないと思うんですけど、例えばちょっと話した人のSNSと繋がって、見てみたらすごい人柄が深い所までわかるっていう風な動線を張っておくと、深く仲良くなりやすいのかなと思っていて、なので、人とすごく繋がる手段だなって思っています。それは時間軸関係なく、例えば私が3年前に書いたことを、すごく刺さるって思ってくれたら、3年前の自分とその人が繋がってるみたいな、すごい良いなって思うので、そういう時間とか場所とか関係なく、共感できるものっていうところで好きだなと思ってるのと、あとは先ほどお伝えしたように、人となりを知ってもらえる手段って思うのは、せっかく人生一回きりなので、仲間みたいな人を増やしたいなと思っていて。仲良くなるのか仕事をするのか分かんないですけど、自分と似たようなところとか、価値観が同じような方と一緒に何かをした方がお互いハッピーだったり、自分にとってもプラスになるかなと思うので、じゃあそのためには自分のこと書き残しておこうって。この2つだなとは今思ってます。
まりはな:人とつながる手段でお話いただいた、話してるといきなり喋れないけど、文章だと深い話ができるっていうのは、なぜだと思いますか?
mio.h:面と向かって深い話って、この人にしていいのかなみたいなところを探り探りになっちゃうと思うんですね。でも、文章をぽんって置いておくと必要な人だけ読んでくれる。例えば興味ない人は多分絶対全部読まないと思うので、興味のある人だけ読んでくれるので。話すのって、例えばこの人興味あるのかなってわかんないですけど、でも、興味ある人が勝手に読んでくれるので、すごいことだなとは思っています。でも、もし例えば大勢の前でスピーチをする機会とか、もしあったら、きっとそれも誰かには刺さるっていうので、それは一つ話すっていうことも、いつかやってみる機会があればやりたいとは思うんですけど。今は、インターネットに文章を残すっていうのが、きっと人と深く繋がる手段だなっていうふうに思っているっていう感じです。
まりはな:書いてる時の気持ちってどんな気持ちですか?
mio.h:結構色々なんですけど、すっきりする時もあります。自分が思ってたことを言語化したことですっきりする、もやもや頭の中にあったもの、モヤモヤがなくなるみたいな気持ちがあるので、それはいつもではないんですけど、すごい自分の気持ちを整理して書けた時にそういう気持ちになります。
まりはな:どういう時に書きたいっていう風に思いますか?
mio.h:思いついた時ですね。最近だと、オーディション番組が私すごい好きなんですけれども、しかも何回も同じの見るんですね。何で見るんだろう?こんなに私は何でオーディション番組の事好きなんだろうってずっと考えて、ですごい印象に残ってるシーンがあって、何で印象に残ってるんだろうっていうところから、自分のことに落とし込んで「あ、こうだな」っていう気付きを得たっていう経験を最近書いたんですけど、それは、色んなことをぐるぐるぐるぐる考えてる時に何かと結びついて、「あ、これだ」ってなった時に、書きたいなと思います。
まりはな:閃いて一気に書く感じですか?
mio.h:そうですね。なので、常に何かしらは、なんでだろう、なんでだろうとかはずっと考えてる感じです。まとまった時とかに一気に書いちゃいますね。
まりはな:考えながら書く事もしますか?
mio.h:文章にする上で、伝わりやすく書かなきゃいけないので、自分の思ったことを垂れ流してるというよりかは、人に伝わるような構成で書くとか、分量で書くとかっていうのを意識してるので、なので、文章にするときは人への伝わり方みたいなのはすごく意識しながら書いてます。
イベントへの意気込みをお願いします!
まりはな:文学フリマの魅力ってどんなところにあると思いますか?
mio.h:私は一回しか来場者として行ったことはないんですけど、販売者の方、作者の方とお話できるところが、まず一つ。普通の書店だとサイン会とかじゃない限り、まああり得ないので、直接作者から手に取れるっていうところが一つと。あとは、これは文学フリマというかZINEかもしれないんですけど、すごい手作り感が私は好きで、すごい人の温度みたいなもの。普通の本と比べるとすごい手作り感だから、イメージはお菓子とかもそうだと思うんですけれど、お菓子とか料理とかもお店とか、スーパーとか、デパートとかで売ってるのも美味しいのと、誰かが手作りしたものの良さみたいなのってちょっと違うと思うんですけど、そういうイメージでZINEとか文フリって手作り感の温かさみたいなのがあるかなと思います。
まりはな:前回参加、お客様として行ったのは、きっかけは何だったんですか?
mio.h:きっかけは、好きなライターさん、作家さんが文フリ出ますっていうのをXでポストしてたのをたまたま見て。前から行きたいって思ってたんですけど、勇気がなくて、でも行こうと思って勢いで一人で行ったんですけど。で、そしたらすごい熱気がすごくて文フリの。私は次は自分が出ようと思って、ZINEを作ったっていうところがあるんですけど。なので、結構勢いで好きな作家さんのZINEが読みたいと思って行きました。
まりはな:今回初出店ということで、文学フリマの意気込みをお聞かせください。
mio.h:何が何だかわからない中でずっと準備をしているんですけれども、まず来場してくださった方とか、買ってくださる方、立ち寄ってくださる方と、交流ができたらなってのが一つあります。届く人に届けばいいと私は思ってるので、ここでよい繋がりがまた生まれるといいかなと思ってます。
インタビューを終えて
「書くこと」をテーマにZINEを制作されたmio.hさん。「書くこと」と真摯に向き合われてきた姿勢を感じました。
インタビューの中で、文章は必要な人だけが読んでくれる性質がある、というお話しが印象に残っています。それは、文章という伝達手段が「届く人にはしっかりと届く」ということでもあり、mio.hさんの書くことに対する信頼が表れているように感じました。
それから、「文章は時間や場所を越えて届く」というお話しを受け、話すことに比べて書くことは、シチュエーションを意識せずに表現しやすいな、と思いました。例えば私は、ライブ終了後の電車でライブの感想は話せないけど(小心者なので、周りのファンの方々にどう思われるか気になってしまう)、スマホのメモに書き残すことはできます。
話すときはシチュエーションを強く意識して、その場に合った言動を心がけることが多いですが、文章はシチュエーションを意識せず書くことの方が多い気がします。書くことは、話すことよりも「残る」という責任があるけれど、シチュエーションを問わない点で自由なのかもしれないな、と思いました。
書くこととは。書くってなんだろう。ワクワクする興味深いインタビューでした!
【インタビュー・あとがき:まりはな】
制作:栗林康弘・qbc(無名人インタビュー主催・作家)
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