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結婚相談所の成婚退会後の破局確率が異常に高い理由。慰謝料は取れるのか?

「おめでとうございます、ついに成婚退会ですね!」

カウンセラーから満面の笑みでそう言われ、お祝いの言葉をかけられ、晴れやかな気持ちで結婚相談所を後にした数か月後。なぜか相手と連絡が取れなくなり、気づけば一人ぼっち。そんな経験をした方、あるいはこれから婚活を始めようとしてそんな話を耳にして不安になっている方は、決して少なくありません。

普通の感覚で考えれば、「成婚」という言葉を聞けば「結婚が成立した」と思いますよね。ところが結婚相談所の世界では、この当たり前の感覚がまったく通用しないのです。「成婚しました」と言われても、実は入籍もしていなければ婚約指輪もない、ただ「お互い結婚する気になったので相談所を辞めます」という段階に過ぎないことが、驚くほど多いのです。

つまり、あなたが思い描く「ゴールテープを切った瞬間」と、相談所がカウントする「ゴール」は、まったく別物だということ

この認識のズレこそが、「成婚退会したのに破局した」という悲劇を量産している正体なのです。

この記事では、なぜ結婚相談所では成婚退会後の破局がこれほど多いのか、その仕組みを誰にでもわかるように丁寧に解説していきます。

そして多くの方が気になる「破局したら慰謝料は取れるのか?」という疑問にもお答えします。最後まで読めば、きらびやかな「成婚率○○%!」という広告の裏側が見えてくるはずです。


そもそも「成婚」という言葉が壮大な言葉のマジックである

まず最初に、この業界最大のカラクリを押さえておきましょう。それは「成婚」という言葉の定義です。

一般社会で「成婚」と聞けば、誰だって「結婚が成立した」「入籍した」「めでたく夫婦になった」とイメージしますよね。ところが、結婚相談所業界における「成婚」は、そんな常識的な意味ではないのです。

たとえば大手のIBJ系の相談所などでは、「結婚の意思を固めて交際を終了する段階」、いわゆる成婚退会を「成婚」と呼びます。お気づきでしょうか。ここには「入籍した」とも「婚約した」とも書かれていません。

「結婚する気持ちになりましたよね、じゃあ卒業ですね」というだけの段階が、堂々と「成婚」としてカウントされるのです。

これがどれだけ奇妙なことか、別の業界に置き換えて考えてみましょう。ダイエットジムが「目標達成!」と宣言するタイミングが、実際に痩せたときではなく「痩せる気持ちが固まったとき」だったら、あなたはどう思いますか。「いやいや、まだ一グラムも減ってないじゃないか」とツッコミたくなるはずです。ところが結婚相談所では、これと同じことが堂々とまかり通っているのです。

実際の流れを整理してみると、こうなります。まず成婚退会という関門があり、そこから婚約があり、両家の顔合わせがあり、入籍があり、ようやく結婚式というゴールにたどり着きます。

そしてこの「成婚退会」から「入籍」までの間には、なんと数か月から一年以上もの期間が横たわっているのです。

つまり、ゴールだと思っていた地点は、実はまだマラソンでいえば三十キロ地点くらいだったわけです。残りの十二キロ、最も足が痛くなり、心が折れやすい区間がまるまる残っている。それなのに相談所は「ゴールおめでとうございます!」と紙吹雪を撒いて、あなたを送り出してくれるのです。

結婚相談所はただでさえ成婚率が低いのに、実際に結婚する人は実はもっと少ないのです。完全に詐欺まがいの情弱ビジネスということです。


統計上は「成婚一件」、現実は「破局一件」という見事なすり替え

ここで恐ろしいのは、この「成婚」のカウント方法が、相談所の輝かしい実績データに直結しているという点です。

考えてみてください。成婚退会した後に婚約破棄になっても、相談所の統計上は「成婚実績一件」としてしっかり計上されるのです。

あなたが涙にくれて破局を嘆いているそのとき、相談所の成績表には堂々と「成婚成功例」の一つとして金色の星マークがついているわけです。なんとも皮肉な話ではありませんか。

この仕組みに違和感を持つ人は少なくありません。当然です。普通の人間の感覚なら「成婚したのに別れたら、それは失敗例でしょう」と思うはずですから。ところが業界の論理では、退会した瞬間にあなたは「成功した卒業生」であり、その後どうなろうと相談所の知ったことではない、というわけです。

無責任に金だけ取るのが結婚相談所などの婚活業者の正体です。

「成婚率八十パーセント!」という勇ましい広告を見たとき、あなたはきっと「八割の人が幸せに結婚できるんだ」と思うでしょう。

ところがその数字の正体が、実は「入籍率」ではなく「成婚退会率」だったとしたら。それはもはや、優良誤認スレスレの、消費者から見れば極めて紛らわしい表現だと言わざるを得ません。八割が結婚したのではなく、八割が「結婚する気になって辞めた」だけ。その後に何割が実際に夫婦になったのかは、誰も教えてくれないのです。


なぜこれほど破局するのか。三つの構造的な理由

では、なぜ成婚退会後にこれほど破局が起きるのでしょうか。

これは個々のカップルが運が悪かったという話ではなく、結婚相談所というシステムそのものに組み込まれた構造的な問題なのです。

理由を三つに分けて見ていきましょう。

●交際期間があまりにも短すぎる

第一の理由は、交際期間の短さです。多くの相談所では、お見合いから始まり、仮交際、真剣交際、そして成婚退会まで、わずか三か月から六か月程度で駆け抜けることが推奨されています。

恋愛結婚であれば、一年から三年ほど付き合って、相手の良いところも悪いところも、機嫌のいい日も悪い日も、ひととおり見たうえで結婚を決めるのが普通です。ところが相談所では、季節が一回変わるかどうかという短期間で「はい、結婚決定」とゴーサインを出すことが求められるのです。

たった数か月で相手の本質が見抜けるでしょうか。お互いに「結婚相手として見られている」という意識のもと、最高にめかしこんで、最高に取り繕った姿だけを見せ合っている期間です。相手が寝坊魔なのか、お金にだらしないのか、親に頭が上がらないのか、そういった生活の素顔は、まだほとんど見えていません。

価値観の違いも問題点も、十分に表面化する前に「成婚」というスタンプを押されてしまう。これでは破局しないほうが奇跡というものです。

●退会してから現実が牙をむく

第二の理由は、成婚退会した後になって、ようやく現実的な問題が顔を出すという点です。

退会するまでは、二人とも夢見心地で「素敵な結婚生活」を語り合っていられます。ところが、いざ「では具体的に進めましょう」となった途端、生々しい現実が次々と押し寄せてくるのです。どこに住むのか、お金の管理はどうするのか、子どもは欲しいのか、相手の親と同居するのか、転勤があったらついていくのか、宗教観は合うのか、健康面で隠していたことはないか。

これらは結婚生活の根幹に関わる、絶対に避けて通れない問題ばかりです。ところが相談所のシステムでは、これらをじっくり擦り合わせる前に退会してしまうため、退会後になって初めて「えっ、そんな考えだったの?」という致命的な食い違いが噴出するのです。

そして、後ろ盾となるはずのカウンセラーはもういません。あなたはもう「卒業生」ですから、トラブルの相談に乗ってもらえる保証もないのです。なんとも梯子の外し方が見事ではありませんか。

●「早く卒業させたい」という大人の事情

そして第三の理由、これが最も人間臭く、そして最も皮肉な理由です。それは、相談所側に「早く成婚退会させたい」という経済的な動機が存在することです。

相談所には、会員が成婚退会すると成婚料という大きな収入が入る仕組みがあります。さらに成婚退会が増えれば、あの輝かしい「成婚率」の数字も上がります。つまり、会員を早く卒業させればさせるほど、相談所は儲かり、評判も上がるという構造になっているのです。

だからこそ、「もうそろそろ成婚退会しましょうよ」「この方を逃したら、もう次はないかもしれませんよ」と、少しばかり早めに背中を押すカウンセラーがいるという不満は、昔からずっと囁かれ続けています。

会員が「まだ迷いがあるんです」と言っても、「迷っているうちは進めません、決断が大事です」と巧みに誘導される。あなたの人生がかかった重大な決断が、相談所の月次売上目標と密接に結びついている。考えてみれば、ぞっとする話です。

もちろん、すべての相談所がそうだとは言いません。会員一人ひとりの幸福を真剣に考え、慎重に進めてくれる良心的な相談所も存在します。

ただ、この婚活業界の収益構造そのものが「早く卒業させたほうが得」というインセンティブを抱えている以上、こうした圧力が生まれやすい土壌があることは、利用者として知っておくべき事実なのです。


では、破局したら慰謝料は取れるのか

さて、ここまで読んで「そんなに破局しやすいなら、せめて破局したときに慰謝料くらい取れないのか」と思った方も多いでしょう。これは非常に切実な疑問です。

結論から言えば、ケースバイケースであり、簡単には取れないことのほうが多い、というのが現実です。

慰謝料の請求が認められるかどうかは、二人の関係がどの段階まで進んでいたかに大きく左右されます。法律上、慰謝料が問題になるのは、おおむね「婚約が成立していた」と認められる場合です。

つまり、単に成婚退会して交際していたという段階では、慰謝料を取るのはかなり難しいのです。

ここで先ほどの「成婚のカラクリ」が、最悪の形で牙をむきます。あなたは「成婚退会」しただけで、まだ正式な婚約には至っていなかった。だとすれば、法律的にはまだ「真剣にお付き合いをしていた恋人同士」に過ぎず、別れたところで、それは恋人同士の破局と同じ扱いになってしまう可能性が高いのです。

相談所が「成婚」と呼んでくれたあの華やかな言葉は、法律の世界ではまったく通用しないわけです。

婚約が成立していたと認められるためには、両家の顔合わせを済ませていた、結納や婚約指輪の授受があった、結婚式場を予約していた、親族や周囲に結婚を公表していたといった、客観的な事実の積み重ねが必要とされるのが一般的です。

逆に言えば、こうした具体的な行動がないまま「結婚しようね」と口約束をしていただけでは、婚約の証明は容易ではありません。

仮に婚約成立が認められたとしても、次は「正当な理由なく一方的に破棄されたか」が問われます。相手に明確な落ち度、たとえば不誠実な裏切りや、重大な事実を隠していたといった事情があれば慰謝料が認められる余地はあります。

しかし「やっぱり価値観が合わなかった」「気持ちが冷めてしまった」といった、いわば心変わりの範囲の理由では、慰謝料を勝ち取るのは非常に困難です。そして残念ながら、相談所経由の破局は、まさにこの「なんとなく合わなかった」というケースが圧倒的に多いのです。

つまり、皮肉なことに、結婚相談所のシステムは「慰謝料を取りにくい段階」で人々を送り出している、とも言えるわけです。婚約という法的に意味のある段階に進む前に「成婚」させてしまうのですから。傷ついたあなたが救済を求めても、「まだ婚約じゃなかったですよね」の一言で片付けられかねない。重ねて言いますが、なんとも見事な仕組みだと感心せざるを得ません。

なお、相談所そのものに対して慰謝料や返金を求められるかというと、これもまた高いハードルがあります。

契約書や重要事項説明書に「成婚とは婚約や入籍を意味しない場合があります」といった趣旨の記載がきちんとなされていれば、相談所は「あらかじめ説明しましたよ」という立場を取れるからです。

こうやって契約書に小さく書いて消費者を騙すのが結婚相談所という悪質企業の正体なのです。

あなたが舞い上がって細かい契約条項を読み飛ばしていたとしても、それは相談所の責任ではない、というわけです。だからこそ、契約時の書面はしっかり読んでおく必要があるのです。


賢い利用者になるために、見るべき本当の数字

ここまでの話を踏まえると、相談所を選ぶときに「成婚率」という派手な数字だけを見るのが、いかに危険かがおわかりいただけたと思います。

本当に確認すべきは、もっと地味で、もっと本質的な情報です。まず「成婚の定義」。その相談所が言う成婚とは、退会のことなのか、入籍のことなのか。次に「成婚退会後のフォローの有無」。卒業させたら知らんぷりなのか、入籍まで面倒を見てくれるのか。さらに「交際期間の平均」。あまりに短ければ、それだけ拙速に進めている証拠かもしれません。そして可能であれば「成婚後の破談率」。最後に、実際に利用した人の口コミです。

これを公表している相談所は、それだけ誠実だと言えるでしょう。しかし、残念ながら98%の結婚相談所は全く誠実ではなく、自社の利益しか考えていない詐欺業者です。

本来であれば、「成婚退会率」と「最終的な入籍率」は、まったく別の指標として、堂々と並べて公表されるべきものです。

利用者の多くが「成婚イコール結婚成立」だと素直に受け取ってしまう以上、その期待を逆手に取るような統計の見せ方には、業界全体に詐欺構造があると言わざるを得ません。

「誤解を招きやすい仕組みで情弱を騙している」

この業界に向けられる批判には、やはり一定の根拠があるのです。


大切なのは「結婚すること」ではなく「あなたが幸福になること」

最後に、もっとも大切なことをお伝えします。

ここまで結婚相談所のカラクリを散々皮肉ってきましたが、何より忘れてほしくないのは、本当のゴールは「誰でもいいから結婚すること」でも、「成婚という名のスタンプをもらうこと」でもなく、「あなた自身が幸福になること」だという一点です。

成婚退会という言葉の華やかさに惑わされず、その先に待っている現実をしっかり見据えてください。相談所のカウンセラーが急かしてきても、心に少しでも引っかかりがあるなら、立ち止まる勇気を持ってください。あなたの人生の決断は、相談所の売上目標のためにあるのではありません。

これから婚活を始める方は、契約書の細かい文字までしっかり読み、「成婚」の定義を最初に確認してください。すでに婚活中の方は、退会を急かされても自分のペースを守る意志を持ってください。そして、もし破局を経験して心を痛めている方がいるなら、それはあなたの責任ではなく、拙速にゴールを切らせる仕組みのせいでもあるのだと知ってください。

結婚という契約は、幸福になるための手段の一つに過ぎません。きらびやかな広告や、巧みなセールストークに流されることなく、「自分にとって本当の幸せとは何か」をじっくり問い直してみてください。

後悔のない選択をするために、まずは情報を冷静に見極めること。その一歩が、あなたを本当の意味で守ってくれるはずです。


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