助けてって言えない「幸せそうな人」の話
私は、割と恵まれてる方だと思う。
5体満足だし。
体も丈夫だし。
実家も家があるし。
両親も元気。
夫がいて可愛い息子がいて。
会社も「絶好調です!」ってわけでもないけど、
とりあえず無事3期目の決算を終えて4期目に入った。
悩みなんてなさそう。
苦労なんてしてなさそう。
他人から見て私は全く困ってないから、
助ける必要なんてないし、
ましてや私から「助けて」なんて言えない。
これが私のデフォルトだ。
だって、私は幸せなんだから。
少しぐらい問題があったとしても、
それは他人からしたら、
「何言ってるの我慢できるでしょ?それくらい」の話。
弱音は吐いてはいけない。
全てうまく行っているように見せなければならない。
だって私が何かいうことで、私の近しき人が恥をかくことになるんだから。
だから、私はいつでも幸せそうな顔をしてなければならないし、
不幸なんて思うことすら罰当たりなのだ。
でも、最近それがとても辛い。
「なんでそんなに元気なの?」「順調そうでいいなぁ」
そう言われるたびに、
“ああ、また今日も仮面が上手に貼りついてたんだ、合格です”
と思う。

仮面の裏で泣いている私を、
誰か一人でも、ただ「そうか」と聞いてくれたら、
それだけで少し救われるのかもしれない。
ただ、残念ながら私には他人に「助けて」という能力はないのだ。
幸せそうに見える私にも、
時々そっと手を伸ばしてくれたら、うれしい。
「大丈夫そうだけど、ほんとはどう?」って。
きっと私は、笑って「大丈夫だよ」って答えるけど、
その一言だけで、もう少し踏ん張れる。
私より頑張ってる人なんてたくさんいるだろう。
家は、安心する場所のはずなのに、
どこか自分の居場所じゃないように感じる。
外にいくと私のことを知らない他人がいっぱいで楽だけど
その人たちと心の距離を詰める勇気もない。
「自意識過剰」
そんな言葉が自分に降ってくる。
私は私自身に興味があるくせに
適当な興味だから、結局誰にも興味を向けられないのだと思う。
今日もまた仮面をつけて出かけるけれど、
ほんの一瞬でも、その仮面を外して息ができる場所を、
私は探してる。
それに、アレだ。
私は筋金入りの見栄っ張りで、カッコつけたがりなのだ。
どうせカッコ悪いのも見苦しいのもバレバレなのに、
カッコつけるのをやめられない。
おまけに私は自信がない。
人に弱みを見せることに慣れてない私は、
うかつに他人に傷口なんて見せてしまったら。
考えただけで恐ろしい。
だから、私は明日も仮面をつけるだろう。
そうしてたまに居る、
「あなた、仮面がずれているよ」って教えてくれる人を
探しているのかもしれない。
ZINEをこっそり発行中
「振り返るとウキウキと孤独が並んでいる」

私の自己紹介的なZINEです。日常のなかでふと立ち止まったとき、ウキウキしていたはずなのに、気づけば隣に孤独がいた——そんな瞬間、ありませんか?この本は、そんな“相反する気持ちの同居”をテーマに、わたし自身の体験や心のつぶやきをシュールとユーモアで綴ったエッセイ集です。泣きたいけど笑えるような、笑ってたらなんか切なくなるような。そんな気持ちの揺れを、ページの中にそっと並べてみました。
『抵抗線-男にも、女にも、母にも成れない私へ-』

届いてほしいのは、"似たように不器用に生きている誰か"です。
「誰にもなれなかったわたし」が、それでも生きるために言葉を選びました。女としても上手に生きられず、かといって男にもなれない。
やさしくしたいけど、やさしくなれない夜もあって。
それでも、線を引くことでしか、自分を守れなかった瞬間たちをZINEに刻みました。不器用な私が誰かにこの本を届けることで、
誰かのピースが埋まると嬉しいな、と思っています。
サイズ:B6 / 44ページ
収録作品:詩11篇+短編1本+イラスト
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