2024年9月12日 「LOSTCORNER」を聴く 後半
最近、ダウンロード購入した米津玄師のアルバム「LOSTCORNER」
を聞いた時に
自分の中に起こってくるイメージや
聞いた際に起こってくる感情やエネルギーの流れを文章にしたものの
後半です。
前半はこちら。
前半でも書きましたが、これは、アルバムに対しての考察ではなく、
ごくごく個人的な体感を書いたものです。
あしからず。
また、私には、音楽を聴きながら、体を揺らしたり、
自分の感情やエネルギーを暴発させたりする遊び、
メソッド演劇のようなものを始めたりすることがあり、
この文章はそれに基づいています。
実際にあること、起こったこと、見えることを書いているのでないということを
重ねて記しておきます。
さて後半戦に参りましょう。
LENSFLARE
このアルバムの中で1番ざらざらした声です。
歌詞もなかなか殺伐としています。
この曲は、
やすりをかけたような声から、
サビの滑らかで伸びやかな声へ変化していく過程が秀逸なので、その経過に
自分の気配も合わせます。
ざらざらしたエネルギーから、
滑らかなエネルギーにスムーズに変化させる、
しかもざらざらしたものを消さずに、包み込んで引き延ばすイメージです。
これがうまくいくと、聞いていてとても面白い曲です。
案外気に入っているかもしれません。
刻まれたテンポに合わせて足を踏み鳴らすのもとてもよいです。
月を見ていた-Moongazing
「ファイナルファンタジー16」のテーマソング。
静かなピアノ伴奏にあわせて、唱歌のように朗々と始まる曲。
ファイナルファンタジーというより、明治時代くらいの海辺の松の下で
紋付袴でいる人のイメージが浮かんでしまうのはなぜでしょう。
砕けては散る波、その上に浮かぶ月、
飽きることなくそれを眺める紋付袴の男性が立っていて
泣いてはいないのだけれど、泣いているという感じなのです。
サビは感情の爆発をこれでもかと誘ってくれるので、
サビ前は体を緩めて準備、
サビでは思い切り感情を放ちます。月まで届くくらいの放射、後に何も残さないくらいの気合いがよろしいです。
M八七
映画「シン・ウルトラマン」のエンディング曲。映画を観た後に、シングルで購入しました。
はたして、これまで子ども向けの曲以外で、ここまで宇宙人視点、ウルトラマンの歌があっただろうかと思う名曲。人間が人間でないものの視点から歌を作るって一体どういう仕組みなのだろうと思ってしまいます。
最初からトップスピードで感情を揺さぶってくるので、すっ飛ばされないように、歌にしがみつく必要があります。
私にとって感情がふつふつ沸騰するような曲なのです。
無気力になっている時に聴くとエンジンがかかります。しかしあんまり力があり、聴いていると、息を詰めてしまいがちなので、合間合間に深呼吸が必要です。
何らかの馬鹿でかい感情を持っている時にはものすごく効きます。
Pale Blue
ドラマ「リコカツ」の主題歌。
爽やかな秋の風のような出だし、語りかけてくるような歌詞。
とはいえ、
「水もやらずに枯れたエーデルワイス」とか妙に頭に残るワードが散りばめられていて、
だんだんと、感情が、盛り上がってくるのですが、しかし、感情を爆発させるのではなく、高めた感情を解いていく曲です。
私は「恋」があまりわからないので、「深いつながり」とか「情」に変換して聴いています。
つながりや情を断ち切るって、思ったより簡単ではないもので、
スパッと切るのではなくて、少し切ってほつれさせていくしかないのかも、と
ワルツ調の部分までくると思います。
がらくた-JUNK
映画「ラストマイル」の主題歌。
琥珀色の夕陽の光が届く、教室とか職場をイメージしながら、踊りたくなる曲です。
踊りのジャンルは何でもよろしい、くるくる回ったり、適当なステップを踏みましょう。
サビの時は、身体を大きく揺らして、目の前の人や風景に体の奥から湧いてくるメッセージを放ちましょう。
メッセージとは、どこか、壊れていても、何もかも忘れていても、
置いて行ったりしないというものです。
こういう内容で陳腐にならないのがとてもすごい曲です。
恨みつらみみたいなものもちゃんと掬い取っているからでしょうか、
生半可な上っ面のエネルギーではないからかもしれません。
今も壊れてる、今もダメである、今もそれはどこにもなくても、それを否定しないからでしょうか。
YELLOW GHOST
テクノっぽいピコピコ音で、キラキラにコーティングされているけれど、ものすごく色っぽい、肉体的な曲。
歌詞も直接的なことは歌っていないのに、ぞくりとするほど、生々しい感じです。
音が消えて、溜めて、サビに行くところがセクシー過ぎます。
感情の爆発よりも音に身を任せながら、テンポに合わせながら、体を揺らすのが楽しいのです。
一方で、自分が1番、素敵だと思うひとに、
見つめられている場面を想像しながら聴くと膝から崩れ落ちる曲でもあります。
聴きながら、同人誌作成をしたら、捗りそうです。
POST HUMAN
このアルバムの中で、最も好きな曲です。
懐かしいようなアンビエントなイントロ、
機械が動くような、何かが打ち付けられているような音が、鳴り響いて、
淡々とした歌詞によって、星新一のような世界が展開されます。
歌詞の筋を追うと、ロボット?人工知能?、そのいずれでもないとしても、そのうち誕生する人間に似た何かの物語だとわかります。
SF好きだから?
そうかもしれません。
しかし、曲の構成、音がたまらないです。
この曲を聴く時は、身体の力を抜いて、ゆらゆると揺らします。
ジャズダンスを踊ることができたら、この曲に合わせて踊り、床にたおれこみたいところです。
背景は、青みがかった夕焼けか、朝靄がよろしいでしょう。
それができないので、
サビにかかると、身体の関節に力を入れて、抜き、
その上で、手のひらや指を優美に動かします。
こうして、音に合わせて自作の踊りを踊ることでしか、
人間を証明することができない日が来るかもしれません。
とにかく、私にとっては特別な曲です。
地球儀-Spinning Globe
宮崎駿監督の映画「君たちはどう生きるか」のテーマ曲。
宮崎駿監督の映画のテーマ曲ということで、相当悩んで作られた曲だと思うのですが、
奇をてらわず、
真っ向勝負、まっすぐな声で歌い上げていく曲です。
「何度も聴いているし、感動なんてしないよ、もう」と思うのですが、
聴くたびに、心が少し揺れるのはどうしてなのでしょう。
踊るよりは、空気中にある色んなエネルギーを少しずつ繋がって、そのそれぞれを味わう感じです。
ありとあらゆるものは、必ず死ぬこと、
だけども今、自分は「ここ」にいることを噛み締めます。
自分の体の重み、足の裏にある地面が支える感じ、
そして、
自分がこれまで生きてきた重みをも感じ、
体がたわむのを感じます。
それはつらいものではありません。
最後のサビで、その重みは鳥のように、空へ放たれていきます。
私にとっては、生きている重み、重力を感じる曲です。
LOST CORNER
都会的で、ポップ、80年台のポップスみたいなアレンジがあり、キラキラしています。
でも歌詞は
「まあ、それはそれで」とか、
どこか、ドライな感じなのは、
やるべきことはやるだけやって、
開放されたからでしょうか。
でもそこで終わりではなくて、身軽になった身体で、
ここから、また、旅に出るような気がします。
もしくは、やるべきことをやり切って、
次の人生に行くのでしょう。
ここまでのところよくやったよ!という気分になります。
感情の爆発はもはやなく、清々しさだけが残ります。
聴きながらスイングしたり、スキップしたり、ターンしたくなったりする曲です。
おはよう
インストゥメンタル。
ライブツアーで使われていたオープニングとエンディングのサウンドエフェクトだそうです。
オールゴールのような音のメロディに、ぷつぷついう空気の音や水音、合成音声のようなものが合わさって、
不思議な雰囲気です。
タイトルに反して聴いてると、とても眠くなります。
聞いていると。全く「おはよう」ではありません。
ただ、誕生日に歌うハッピーバースデーの曲を、彷彿とさせたり、
赤ちゃんが眠りから覚めるイメージが湧いてきます。
もう一回、世界に生まれ落ちる感じの曲なのかもしれません。
聴き終えて
思い切って、購入してよかったです。
踊ったり、感情を爆発させたり、
運動のお供にしたり、
しっかり、聴いています。
感想を書こう!と思ったのは、POST HUMANに痺れたから、です。
何かを表現したくなったのです。
書くために何度も聴いて、自分の感覚を確かめられたのも良い体験になりました。
時折は音楽を買ってみるべきですね。
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