ウマ娘AI Derby
ここのところAIの進化が爆上がりで、シンギュラリティも間近に迫り、軽くAI鬱を発症し、あっちにもこっちにも手が付かなくなっていたので、だいぶご無沙汰でしたが、皆さんお元気ですか……ということで、そろそろリハビリでもしようかなということもあって、まぁ来年は……と、書きだしてから、症状が再発。ふたたび、また大分経ってしまったので、もう今年になって、それもまた、時間も大分経過してしまったということで、噺の旬も過ぎてしまって何やってるんだという感じなんだけど、まぁいつもの如く余計な事をしていた性で、こんなことになっているということなのでご勘弁を。
ということで、何が? というはなしはまぁ見て貰った方が早いのでこんな漢字……いや、こんな感じ……って、まぁどっちも合ってるか……。

つまりは、来年……というか今年の年賀状にでも用立てられるように昨年からコツコツ作り始めて、昨年中にはUPするつもりではいたのだが、とりあえず言い訳……じゃなかった、説明をすると、見れば一目瞭然で、ご覧の通りデザインコンセプトは昨年末頃から世界中で爆発的人気を博してしまっている競走馬のゲームにインスパイアされている。
というわけで、それがこのフォント。両方とも中身は同じ……はず。まぁ、説明抜きで裸でUPしてあるからよくわからないという人はダウンロードしちゃ駄目だよ。いつも云うけど自己責任は忘れずに。今回もいつも以上に酷いことにはなっています。

それはともかく、まぁ、それで、ゲームに興味の無い人には字がまったく間違っているように見えるのだが、勘のいい人ならお察しの通り、ゲームの世界のウマ達はこっちの世界の馬達とは違って二本足なので、漢字の点も四つの点ではなく二つの点になっている……という設定だ。まぁ、いつものバリアブルなのでこのフォントひとつあれば各種フォントにもオールマイティに対応可能というコンセプトと謳い文句……ではあるのだが、見ようによっては間違った漢字の「馬」1文字しか入っていないため洒落で使う以外の使い道がまったく無いから余りにも使い勝手が悪く、アーティフィシャルなインテリジェンスからも駄目出しを喰らうほどの代物なので、せめて実用にも役に立てようと、簡単なのでASCII文字くらいは追加しておこうかと、そこも実に軽く考え始め、それに併せて折角バリアブルなフォントなのでそういうことなら絵も派手に動いた方が良いし、まぁそう言えば作りかけのバリアブルなセグメントフォントもあったけど、それを再利用して……って、あれ、軸があってないか、まぁついでだしこっちの漢字も同様に併せて軸も増やすか……みたいな、まぁ多分何を言ったり、やったりしているかは分からないだろうけど、伝わらなくても、なおさら余計で碌でもないことをしているのだろうということぐらいは理解出来るというか、まぁ勘で想像が付くだろうということだけは、まったく実にそのとおり……なので、そういう碌でもないことに時間を費やした挙げ句の果てに今日に至ると……まぁ、そういうワケ。え? 年賀状に使うなら「馬」ではなくて「午」それも今年限定なら「丙午」も追加するべきだというツッコミは……まぁ、あるだろうけど……いいんだよ! わかってやってるんだから!

というわけで、数字と基本的な文字ぐらいはまぁ、利用できるようにはなっているので、まぁまったく使えないというわけではないのだが、まぁそれよりは、後で出てくるツールにドラッグ・アンド・ドロップして使って遊べるサンプル用という感じの付録。まぁどうするかというと、それは後でのお楽しみ。

とにかく、まぁだいたいこんな感じなんだけど、そういうことで今回は実はここまでが前説でした。
さて、枕でAI匂わせ……をしていたということで、だいたい予測は付いていると思うけど、Anthropicの最新版。ものすごく賢すぎてヤバいと巷で噂されるMythos級からヤバい部分だけリダクションしてリリースされたアーティフィシャルインテリジェンスFable5がリリースされたという記念として今回はそのAIを利用したFont制作についてのおはなしが本題。

AI使ってデザインするなどというと、そのうち使うではもう遅い!今すぐデザイン業務に使わないと半年後に取り返しのつかない差がつきます!ドッカーン……とか、だれでも稼げます!完全自動でデザイン売上1月百万円グェヘヘ……だの、AIに直接絵を描いてもらいました。もうAIでこんなことまで簡単に出来るようになったのでクリエイターなんて要りませんわガハハハ……みたいなおはなしになりがちだけど……というか、まぁそういうこともやって出来なくはないのだけれど、それよりはもう少し地味なおはなしになるので文字型抽出AIとAIフォントジェネレーターでAIで勝手にフォントをデザインする……って思ってた人には残念ながらそういうおはなしでは無いと云うことだけはあらかじめ最初に注意はしておきます。あと、これも毎回言うけど、本当にいつもいつも適当なことしかしてないから、そこのところもお願いしますよホント。
さて、そもそものはなしとして、FONTを作るだけなら、今はフォント制作環境も充実しているので昔ほど手間が掛からない……とはいえ、Fontの仕組み自体がどんどん複雑化しているためまともなFontを作ろうとすると、もの凄く大変というなんともいえない状況にある。ただ、コンピュータはフォントのプログラム的なクオリティがある程度そこそこでも、なんとか表示させようとする方向で頑張ってくれるという仕組みにはなっているので、そこのところはある程度どうでもいいというワケではないのだけれど、まぁそこそこの状態でもどうにかなってしまう状況ではある。なので、よくわからないフォントジェネレータが出力したフォントとかがいっぱい氾濫し、昔気質のフォントクリエータの逆鱗が震えまくってしまうことにもなるのだけれど、そうはいってもこうなってしまったものはどうにもならない。とはいえ、まぁ出来ることならちゃんとしたものが作れるには越したことはないので、デザインもともかく、フォントファイルの複雑な構造の理解ということは、それはそれで必要だ。が、そうはいっても、まぁ、よくわからない素人から文系のデザイナーまで含め、そこに複雑なプログラムセンスやその手のクオリティを求めるというのも些か酷なので、それならAI使ってなんとかならないかという……まぁ、そっち方面のおはなしです。
つまり、AIを利用すると云っても、やってることは単純に自分で作ったフォントにAIで構造上の駄目出しをしてもらってFontの製作の手助けをして貰おうと云うこと。と、まぁそういうことで、そのためのツールを……これもAIを使って作成してみようというおはなし。簡単にいえばフォントファイルを検査して、構造上の問題を洗い出し、できれば簡易なファイル構造のエラーならば問題をその場でチェック修正してしまえるようなツールを作ろうとしたわけだ。
で、それをするためにClaudeのアーティファクトで作成したのがこのツール。まぁいくら駄目出しをするとはいっても、デザイン的な評価をされると、それはそれでオレが凹むので、そういうことは……まぁ、そういうこともチューニング次第で出来なくは無いんだけど、なるべくやらないようにはなっている……なっているはずだよね? まぁいろいろとAI任せにしている部分はあるので、本当のところ中身はよくわからない。

リンク先を開くと左上に何があっても知りません的な不穏な文章の書かれたこういう画面になるので、画面中央をクリックするか、フォントファイルをドラッグ・アンド・ドロップする。ドラッグ・アンド・ドロップするフォントが無いという人や、よくわからないものに自分のフォントを使いたくないという人は上に駄目なサンプルフォントをつけているのでそれを使えば問題無い。どこが駄目かがわかるようになってくるから……は、良いとして続けると、それで、Check Profileってなっているところの横のフォントの特にチェックしたい項目を選択すればそこを重視した解答が得られるようになっているけど、中でやることはほとんど変わらないのでよくわからなければ全チェックでOK。ファイルは拡張子にTTFとかOTFとかってあるもので、Webフォントも検証可能にはなっているので、WOFF、WOFF2にも対応……なんだけど、ここはオトナの事情があってMac用のGoogleのブラウザだけは残念ながら未対応になっている……いや、まぁJSのBrotliデコーダ埋め込みでBrotliを展開すれば対応させられなくもないということくらいはもちろんわかってはいるんだけど、AIに聞いてみたら、それをするとファイルサイズが200KB増しになるらしい。とりあえず実装するかは要検討。なのでどうしてもMac用のchromeで使いたいという人はコメント欄へお気軽に。

さて、それで、Claudeにログインしていないと上のメッセージが出ると思うけど、ログインしている場合はここから先はClaudeがクレジットを削り始めるので、ああ〜今月もギガが足りない…我慢我慢……などの状態に陥っている人は直ぐに引き返してください……って、注意しましたからね。

一番上に評価したフォントのプレビューとそのフォントのスコアが出るようになっている。バリアブルフォントならAXISも一緒に表示する。スコアで何を見ているかというと、一応現時点ではhmtx, name, cmap, os/2, vf……並べると、まぁいろいろあるけど、glyfパスのアウトラインとかgvar/CFF2補間検証みたいな多分やりはじめるといろいろ大変なコトになりそうな予感のする重量級の検査以外はほぼ全部……って、うん、まぁ、何をいってるかわからないかもしれないけど、言ってる本人もよくわかっていないから大丈夫。これだけでもとりあえずはFontspectorやFontBakeryの主要チェックの大半をカバーできている……などとClaudeがそう言っているのでここは素直に信用しておく。これで、まぁ、なんか、必要そうなだいたいのことは全てやってくれているようになっている……はず。スコアの横のPROFILEでチェック項目を変えることも出来るので、そうすると、ちゃんとその都度評価点が変動したりもする。

で、まぁ、やってることはローカルでさっき言ったデータ。フォントからメトリクスやカバレッジ、OTフィーチャみたいな……もっといろいろあるんだけど、そういうものを検出してそれを解析データとして抽出。promptでAIに、「あなたはフォント品質の専門家です。以下のフォント解析データをもとに品質評価を行ってください。」というお世辞を言って解析データを付けてclaude-sonnet-4-6(※現在はsonnet-5で更新)にお願いするだけという簡単な仕組みで、後は、その先で何が起きているかはまったくわからない。しかも解析用のプログラムを書いたのもAIなので、解析データのプログラムですらこれでいいものなのかどうかもわからない。実際AIがあっという間に書き上げた内容をチラチラ読み始めたらそれだけでもう2000行近くあって眩暈がした。人力でバグ探しなんてもう不可能だと悟ったよ。
まぁ、でも、作ったフォントをドロップして結果としてそこそこ機能すれば問題ない。で、試しに自作のフォントをドロップすると……ちゃんと動くし自分のフォントもまぁまぁ良いスコアも出てるので……ただ、ここで油断してはいけないのは開始時点でのスコアは、まだclaudeの検査は通っていないのだ。バックグラウンドで動いているAIの恐怖が始まるのはここからが本番。AI判定には時間が掛かるので本当の判定の結果はこの後にやってくる。

まぁ、AIの恐怖を語るより前に、先にインターフェイスの説明をしておく。それで、フォントプレビューの下に表示されるのがグリフカバレッジつまりグリフの適用範囲がどのくらいあるのかということを表示するウインドウで、分かりやすく言えば、そのグリフがどのぐらい多言語に対応出来ているかを見るウインドウ。気にする人は気にするけど、気にならない人にはまったく気にならないという項目で、PROFILEで「特殊用途・アイコン」を指定していると表示されない。まぁここは制作者の趣味でこうなっている。本来ならここも拡充するつもりもあるのだが、まぁ、あまりやりすぎても一般的にどうかという疑いもあるだろうから……とりあえず無難なラインに収めている。

その下に表示されるのはグリフビューア。さて一般にブラウザの環境では、ダウンロードで読みこんだフォントのグリフの表示にも問題があって、なんとUnicodeにマッピングされていない異体字のようなグリフを直接表示できないため、全部のグリフを一覧するにはGIDを見てデータを拾ってグリフアウトラインパスを自前でパースする必要がある……のだけれど、どう考えてもそれだと処理が重くなりそうだったので表示されるグリフ数が120を超える場合ナビゲーションで切り替える方式にした……んだけれど……よくよく考えたら単純にブラウザで表示出来ない方が問題なので、考えて直して@font-faceで読み込んだものをそのまま表示させUnicodeマッピングのないグリフは筺だけ残すことにしたから……ここはナビゲーション切り替えもやめてスクロールだけでもよかったかも。まぁ、態勢に影響はないのと、下手に変更してまたデバッグの嵐になるのが恐かったので、ここはそのままにしてるけど。

グリフビューアでセルを叩くと選択したセルのグリフ詳細が見られる。グリフに代替グリフがある場合もそれを表示。さっき代替グリフはブラウザで表示出来ないって言ったけど、嘘です。もとのグリフにFeatureがついていれば、元の文字+フィーチャーコードのような形でCmapをもたない文字も表示出来るので、これで代替グリフがどんな文字かはわかるようになった。下のオルタネート字形を選択すれば代替グリフも詳細表示ができる。あと表示サイズの拡大縮小、バリアブル軸があれば自動でスライダを表示してバリアブル軸にも対応する。このサンプルのPrettyDerbyというこの名前で本当に大丈夫? と心配になるこのフォントはバリアブル軸が代替グリフを呼んでいるので軸を移動する毎に字形が切り替わるという頭の痛い設計になっているのだけれどこれも上手く表示出来てるから、まぁ、概ねOK! ともかく、グリフビューアのほうもなかなかイイ感じで仕上がったでしょ? 本当はこのグリフ詳細のウインドウに/design-critique を接続してフィードバックを返す仕組みでも組もうかとも思ったんだけど、Cowork用の機能なので無料ユーザー相手だと難しいのと、可能だとしてもなによりそれをするとオレの心が折れそうになるので……まぁ、ここまでにしておきます。

その下がOPENTYPE FEATURESパネル。フォントにどんな悪辣な仕組みが隠されているかという所を丸裸にする。評価は、✓正常 ○ Lookupなし ⚠構造に警告 ✗インデックス異常の4種類で表示される。それぞれの項目をクリックして選択するとより詳細なレポートを吐き出す仕組みだ。

さて、ここから下がAI解析の出番。

解析が終了すると以下のような評価レポートを吐き出す仕組み。

スコアも一挙にだだ下がりする。

いや、まぁ押すなよ押すなよの類いの噺にはなるけど、実際の話ちゃんと流通している市販品やOS付属のもので試して……いや、何でも無いです。そんなことより、それで、まぁ、真面目な話をすると実際問題どんなフォントでもFontspectorやFontBakeryのテストを満点で通過することはほぼ不可能。FontspectorやFontBakeryにドネーションしていたGoogleだって、そんなこと期待もしていないはずなんだけど。ともかくそういうこともあるわけなので、今回はちょっとズルしてPROFILEを変更し、再度AI解析を要求する。


まぁ、TrueTypeヒンティングをまったくしていないということと、頭の悪いバリアブル軸の設定をナントカしなさいと指摘されている以外は概ねいい感じじゃない……と、こういう評価になった。 このくらいならAIの評価を無視しても別段問題無さそうに見える……ただし、肝心要のフォントのデザインがこれでいいのかということについては勿論話が別だけど。
さて、まぁ、そうは言ってもエラーレポートが専門用語マシマシで珍紛漢紛という人のために、その下にどんな質問にも対応する。分からないことはチャットで質問! というウインドウが付属している。AIが解析したフォント解析データをもとにしてご相談に乗るという代物で今回の目玉機能。ページに埋め込んだ専用チャットが開くので、そこで相談すれば大抵のコトはなんとかなるという仕組みだ。「gaspテーブル欠如って何?」って思ったら素直にそう聞けば「gasp テーブルは、特定のフォントサイズで文字をレンダリングする際のヒント処理の動作を定義するものです。フォントを書き出す際に設定を追加するか、フォント編集ツールを使用して GASP Table のカスタムパラメータを正しく設定し直すことで解決できます。」ぐらいのことは言ってくるだろうから「ヒント処理? まぁフォントの表示に致命的な影響はないけど小さなサイズでの表示品質に問題が発生する恐れがある」程度のことはすぐ分かる。なので、「ヒント処理? あ〜無視無視」でもいいし、どうしても心配ならそのやり方も「フォント作成ソフトでCustom ParametersにGASP Tableを追加し、Grid-fittingとかGrayscale renderingルールを加えれば良い」などと親切にAIが教えてくれる。まぁ、返ってきた答えもなんのことをいってるのか分からないということもあるかもしれないけど、それはそれで「Custom ParametersにGASP Tableを追加?」もしくは「ヒント処理ってどうすればいいの」って聞けばそのやりかたも丁寧に説明してくれる。AIの気分が乗っていれば、解析レポートから判断してフォントを作成したソフトのデータ等までバレてしまっていることもあるから、今回のような場合、glyphsで作ったコトも当然AIにはバレバレで、質問の仕方次第ではあるのだけれど聞いてもいないのにいきなり「glyphsで作業されているようなので、こことここの設定をこの値にしてください」と妙に具体的な指摘をしてくる可能性すらある。まぁそうはいっても別になんでもかんでもAIの言うとおりにする必要は無いということは勿論言うまでもない。当然そこは自己判断でOK。それに、コレを言っちゃあ、お終いだけど、こういうわからないことを他人に指摘されると傷つくけど、AI相手ならそういうことを気にしなくてもいいから気が楽でしょ?

さて話を戻すと、この質問promptの行先をOpusや、もっと賢いFeble5に変更したり、そこで軽微な不具合を自動で修正してしまうという機能追加も……可能は可能で、それどころか実際にはもっと深刻でかなり複雑且つ高精度な修正もなんとかなってしまうということもあるにはあるのだけれど、但し、そういうことをさせるとゴリゴリにクレジットを消費するので、あっという間にいろいろなことが上限いっぱいに到達してしまう。今のところでいうと大富豪でもない限り実はその方法はあまり実用的ではない。仕組みがよくわからない人でも一瞬でプロを超えるクオリティのフォントを簡単に製作できます云々などとは……まぁそういうことはいえなくもなくもなくはないということもあるにはあるのだけれどその裏では篦棒に電気と金が掛かる仕組みにはなっている。まるで、相談料だけで破産させようとするギルティーこたけ……いや、なんでもないです。まぁ、ともかく所詮資本主義の世界では金だよ金、結局カネなんだなぁあ〜〜! なので、現状の仕様ではそれらのバランスをとる意味もありこのプログラムでは質問の行き先はSonnetになっている。別に、他のAIでも、何でも、そこのところはプログラムの宛先を変えるだけなので難しくはないと思うけど、あまりモデルのレベルが低いと頓珍漢な解答しか返ってこないし、高けりゃ高いでクレジットの消費が半端ない。本当はSonnetでも若干怪しさはあるので、フォントファイルをぶん投げて「直しておいて」とお願いだけで済まそうというのは、まだちょっと難しい。まともなことをしようと思ったら自分でClaudeのDesktopアプリを開いて作業した方が実は全然いいんだよ……って、また今までのはなしを卓袱台返しかよ!
と、いうわけで気になる結果や使い勝手のフィードバックはコメント欄へお気軽に。たぶんまだ誤検出や閾値が厳しすぎる、ゆるすぎるみたいな項目は相当あると思う。だけど自前のポンコツなデータばかりだとサンプルが足らなすぎる……ただ今思ったんだけど、地味だけど日本で使うなら日本語表示がされるだけでも、Web上に数多あるいろいろなツールに比べて使いやすくなっているような気もしてきた。ただ、まぁ、そういうわけだからコレを自分用にカスタマイズしようと思ったらトップページ右上のカスタマイズというボタンを選択すれば自分のClaudeのDesktopで編集出来るので、Claudeのツールを使い慣れていれば本当はそっちがおすすめ。良い物が出来たら「オマエのポンコツなアーティファクトを俺様が格好良く直してやったぜFuck!」でいいので公開してコメント欄にリンクを教えてもらえると幸いです。
ということで、他にも、アイデアとしては近似するグリフを調べたり、カーニング、オープンパス・極点欠落・重複点の検出、バリアブル補間破綻検出……それからデザイン面でもいろいろ手を付けられることはあるけど、Feble5が使えるうちに使い倒そうと思って急遽差し込んだため急ぎすぎてなんか中途半端にこうなった。まぁ、こんな感じ。逆に言うとこういうツールがあっという間に出来てしまうので、自分の道具を自分で作る愉しさはある。この手の製作アシスタントツールを自作するということに関してAIを利用すると云うことであれば、クリエイターの立場としても、悪いコッチャないとは思うのだけれど。まぁ皆様いろいろと思うことはあるだろうけど、生成AI相手にイキってデータセンターにバスティーユ襲撃をかける計画のアジテーションビラを作るよりはよっぽど健康に良いと思うけど……ましてや、そのアジビラ作るのに生成AI使ってDTPっていうのは……流石に笑えない。
いつもの用語解説
/design-critique デザインのスクリーンショットやURLを渡すと、使いやすさ・視覚的な階層・一貫性について構造化されたフィードバックを返すというClaude CoworkのDesignプラグインのスキル。
ASCII文字 大昔にコンピュータで文字を扱うために決められた世界共通規格。アルファベットと数字と若干の記号で構成される128文字で、コンピュータの中では現代でも最低限、まぁ大抵のコトはこれだけあればなんとかなるようなことにはなっている。
Brotli とりあえず、タァーっbrって呪文さえ覚えておけばめっちゃ小さくなるということで何でもかんでもブロトリ圧縮してしまう迷惑な人もいるけど、あれ解凍ソフトでいちいち開かなきゃいけないのでホントに面倒なんだよ。ジップでいいじゃん……っていうことでお馴染みのBrotliは、もともとは小さい物をより小さくするという目的でwebフォントの圧縮のために開発された技術だった。今ではもうフォント関係なくあちこちでつかわれているみたいだけど。
CFF2 OpenTypePSバリアブルフォントのグリフデータが収納されている。
cmap Character to Glyph Mapping。キャラクターとグリフの対応を関連付けるための表といわれてもなんのこっちゃと思うだろうけど、これがグチャグチャになっているとキーボード打ったときにどんな形の文字が出てくるかを保証できない。え〜、文字ってコードが決まってるからコードがわかればちゃんとその文字が表示される仕組みじゃないの? って不思議に思うかも知れないけど、フォントデーターの中でグリフがちゃんとコードの順番通りに並んでいるという保証はどこにもないのでこういう仕組みをかまさないといけないということになっている。
FontBakery Pythonベースのフォントチェッカー。信頼と実績のあるツールではあるのだけれど、最近では段階的に廃止に向かうのではないかという懸念もある。まぁオープンソースなので誰かが開発を引き継げば問題はないだろうけど、Fontspectorが整備されればPythonとコマンドラインがないとどうしても駄目というユーザー以外は……みたいな軽口を叩くといろんなところから矢が飛んできそうで恐いんだけど。
Fontspector FontBakeryをRustで書き直したというフォントチェッカー。これによりFontBakeryと比較してパフォーマンスとセキュリティが劇的に向上した。基本コマンドラインツールだけれど、Web版があるので、コマンドラインインターフェースに馴染めないという人にはこっちのほうが便利。
GID Glyph ID。昔はこれとは別に、ほぼ同様の役割を持つCIDという仕組みもあったんだけど現在ではまぁ、もうほぼご臨終状態だ。GIDは頭から詰め詰めで入っていれば順番は別にどうでもいいというユルユルの枠組みなのでGIDとは別にcmapでUnicodeと接続しないと中にどんなものが入っているかということはちゃんとはわからない。で、勘のいい人は気づいたと思うけど、別に無理にUnicodeに接続しなくてもいいので、そういう幽霊グリフもいくらでも筺の中に内緒で収めることができる。なので、取り出す仕組みさえ用意できればここに鳩でも兎でもいくらでも隠しておけるということになっている。まぁ中で腐ってしまわないように取り出す仕組みはちゃんと用意しておいたほうがいいということは言うまでもないのだけれど。
glyf TrueTypeおよびOpenTypeTTのフォントのパスが格納されているテーブル。OpenTypePSの場合はCFF、OpenTypePSがバリアブルフォントの場合はCFF2に格納されている。全部一纏めにしておけば良いだろうと普通の人は思うだろうけど、こういう複雑な構造になってしまっているのにはそれなりの事情がある。まぁ、ここを語り出すとまた長くなるのでまたそのうち。
gvar varとついているので想像つくと思うけど、グリフのバリアブルフォントに関連するデータ。デルタと呼ばれるバリアブルフォントのグリフのマスターとの差分のデータを格納している。変化の量しかわからないので変化の向きをfvarというバリエーション軸が定義されているテーブルとセットで使用して、glyfもしくはCFF2のグリフデータを……って、まぁ仕組みのはなしをしてもしょうがないんだけど、ここで厄介なのはTTフォントは役割が割れてるからまだいいんだけどCFF2の場合デルタが……。
hmtx Horizontal Metrics。グリフそれぞれごとの横幅と、サイドベアリングというグリフ横の隙間みたいな水平方向に関わる数値情報が格納されているテーブル。
name そのままズバリフォントの名前のテーブルで、名前以外にも、バージョンとかクリエイターとか、商標、著作権情報とかまぁ、なんとなくテキストになりそうなものが格納されている。テキスト情報なので英語だけではなく、日本語でもロシア語でもアラビア語でも中国語でも問題は無い。
OPENTYPE FEATURES 以前解説したので、バックナンバーを見てね。
os/2 オーバードライブ/ディストーションドライブペダル……ではなくてOS/2というIBMの作った過去の遺物……失礼、まぁその大昔のコンピュータでフォントを扱うときのいろいろな情報を見境無く格納するために作られた仕組みだったのが、いろいろと基本的に重要なデータが格納されているということでもあるので今もその名で使われていて、いまやOS/2とはなんの関わりも無いけど名前を変えるのもなんなので今でもそのまま使用されている。しかし流石に仕組みが古いままだと問題はあるので拡張はされていて今のバージョンは5。バージョンが古すぎると問題はあるけど、新しい機能をそこまで必要としない場合もあるから、今でもまだバージョンは4でも問題は無いはず。
sonnet Anthropic社が開発する高性能AIの中級モデル。下から順にHaiku、Sonnet、Opus、最近出たFeble、そして一番上に噂のMythosという怪物が乗る。このSonnetは無料で使えるのに凄い能力とついこの間、今年の頭ぐらいだったよね? まぁその凄い能力で大評判と宣伝されていた。プログラム作成能力に優れ、自然言語処理も完璧! Sonnet凄いといろいろなところで持ち上げられたりしていたことを覚えている人もいると思うけど、今回そのsonnetと、あーでもない、こーでもないで作ったさっぱり動かないアーティファクトのコードのバグを一発で直して動くようにしてくれたのがFeble5だったので、あ〜さすがに高いだけはあるんだなぁと関心はした。関心はしたんだけど、高いんだよホントに。
vf バリアブルフォント。
いつものバリアブル ここでは毎度お馴染みのバリアブルフォント。バリアブルフォントが何のことかよくわからないという人は他の記事を参照してください。簡単に説明すると1つのフォントで様々なスタイルを何段階も滑らかに調整できるという次世代のフォントテクノロジー。まぁ、次世代と言われてから大分経つような気がするけど……あと、「何段階も滑らかに」とは言ってもご想像通りで、それが可能かどうかは制作者側の器量による。
馬 U+99ACとしてCJKのUnified Ideographsになっているこの文字は漢字の部首にも使われるのでUnicode上での扱いがちょっと特殊で、同じ字形で同じデザインの文字が異なるコードにマッピングされている。それがU+2FA0で、他にも康熙部首としてU+2FBA、さらには関連する絵文字がU+1F434、U+1F40E、U+1F984、U+1F3C7、U+265E、U+265E、U+265E…とまぁ多岐にわたるので非常に扱いが面倒くさい。まぁ今回は何の配慮もしていないけど強いて言えばU+1F40Eの絵文字はU+1F3C7でもよかったかも……。
競走馬のゲーム 時間的な拘束力が高く、スマートフォンへの莫大な負荷が特徴の中毒性の高いガチャゲームで、別種の嵌まると際限なく資産を消費するさらに高額なギャンブルへのゲートウェイとなることがよく知られている実に危険なゲームなので、知らないとか、聞いたことが無いという人は無理に知る必要はありません……まぁ、お察しください。
セグメントフォント セグメント表示フォント。デジタル時計や電卓などの液晶表示、体温計や体重計などの計測機器、電気釜やら電子レンジに至るまでの家電などなど、まぁ、主にプロダクト用途で使用するような類いのフォントで、細かく言い出すといろいろあるけど以前にも説明したので詳細は割愛。一般的によく見られるスタイルのものは、7セグメント表記で、おもに数値の表示のみに使用される。今回のものはアルファベットの表記にも耐えられるように2セグメントを追加している。
年賀状 かつては郵便局最大の稼ぎ頭だったのだが、現在はネットでのやり取りに移行するなどして収益はピーク時の1/4以上にまで減少しているらしい。なにしろ年賀状を検索すると、トップに年賀状じまいだの終活、断捨離だのみたいな不穏なサジェストがオートコンプリートするので……って、アレ、オレだけ?
丙午 鈴ヶ森で火炙りになった八百屋の娘の影響で出生数が激減するといわれているこの年は、十干十二支の組み合わせで60年に一回廻ってくる。これは陰陽道的なアレの類いで言うと火と火の組み合わせになるので、まぁそれに沿って戦火や災害に結びつけられいろいろ云われたりもする。今年も年明け早々からの大戦争でそんなことをいってる人もいるけど、中国人がするならともかくイスラム教徒もキリスト教徒もユダヤ教徒も陰陽五行思想なんて信じてないよね?
