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社会保険料の“差額”について考えてみた #UPSIDERアドベントカレンダー2025

みなさまこんにちは。UPSIDERの佐藤です。
UPSIDER Biz アドベントカレンダー 2025の4日目の記事です。

#UPSIDERのアドベントカレンダー2025 では、Tech・Biz・Corporate の3つに分かれて、それぞれのチームメンバーが日替わりでさまざまな内容をお届けします。
Techはこちら:https://adventar.org/calendars/12202
Bizはこちら:https://adventar.org/calendars/12203
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■ はじめに

まずは簡単に自己紹介を。

監査法人からの転職で2021年にUPSIDERにジョインしまして、今はUPSIDER AI経理の事業における会計や経理実務分野のエキスパートとして役割を担いつつ、個人では公認会計士・税理士として会計事務所も経営しているという(ちょっと変わった?)経歴の人間です。

アドベントカレンダーのテーマを考えてみたんですが、自分の経歴だからこそ書けるものってなんだろうとGPTにいろいろ相談しながら見えてきたのがタイトルの内容です。

…ええ、ニッチです。

しかも、解決策というよりは妄想全開の内容です。こんなことを普段考えていますという日記のようなものです笑

経理のご担当の方や会計領域に携わっている方に向けては共感してもらいたくて、非経理領域の方に向けては「こんな戦いをしとるんか…」ということをちょっとでもわかってもらえたらうれしいな、と思っています!

では早速、中身に入っていきます。

■ 「今月の社会保険料の引き落とし額、なんでこの金額なの?」

日本全国の中小企業の経理担当者や記帳を請け負っている会計事務所、BPOの方全員に聞きたいです。

毎月、社会保険料の差額に泣かされてませんか?

僕は泣かされてます。

私はUPSIDER AI経理のエキスパートとしても、そして個人の税理士としても、この“毎月のように生じる謎の差額”に 何十回も「地味に」心を削られてきました。

「あれ?なんで消し込めないの?」
「実は等級変わってた?」
「月額変更の手続き漏れか…?」
「月額変更、いつ反映されるんだっけ?」
「過去分の精算がはいっている??」

そして最終的に、
「説明つかないんだけど?諦めてもいいですか?」
となる。

これ、全国の経理担当者や会計事務所の方が毎月味わっている「共通の宿敵」みたいなものだと思っているんですがいかがでしょう?いやいや、普通合うでしょ!ウチでは大丈夫!という方は本当にすごいと思います。だってホントにしょっちゅう差額が出るんだもの…

世間一般からしたら「社会保険料」というと金額の高さだったり、事業主負担分が年金定期便に記載されていないぞ!といった話の方が注目を集めるのかもしれないですが、

私個人としてはこの差額がめちゃくちゃつらい。

なんなら、前職の監査法人でクライアント企業の監査をしている頃からつらかった。ピースが足りてるかどうかすらわからないパズルをとくような。

正直、発生しうる社会保険料の差額なんて、大きな金額ではない。でも経理はしっかりとここを処理しなきゃいけない。これに掛ける時間、もったいないよね。なのでこの差額、今のAIの進化が日々進んでいるこの時代でもどうにもならないの?いやきっとなるでしょうよ!という妄想をまとめてみました。

※健康保険料、厚生年金保険料、子ども子育て拠出金を想定して書いています。労働保険料は…これもこれでつらいけど、ここでは割愛。


■ 社保は“理由が複数同時に乗ってくる”から厄介

まずは、そもそも社会保険料の差額がなぜ発生するのか、そして厄介なのかを整理してみました。社会保険料が厄介なのは、 理由が一つじゃないからなんですよね。

たとえば、こんな変動要素が同時におこる:

  • 標準報酬月額が変わった

  • 前月以前の精算が乗った

  • 途中入退社があった

  • 給与計算ソフト側の反映タイミングがズレた

  • 賞与の支給があった

そしてつらいのはその情報がどこかにまとまっているわけではないということ。

「理由が分からないのに差額だけ存在する」

という ホラーみたいな現象が毎月発生する。
そしてそのホラーに立ち向かうのが 企業の経理の皆様であったり、会計事務所の会計記帳担当者なのかなと。


■ これまで:ゴリ押しでなんとかする(できていない)

税理士としての月次レビューで課題を感じるのは、以下のようなやりとりになることが多いということです。しかも時間を使ったわりに解決していないことも。

  1. 社会保険料の引き落としの消込をしようとするが、前月に計上した社保関連の負債と差額がある

  2. あれ?理由分からん

  3. 総勘定元帳や補助元帳を眺めてズレの原因・発生時点を探る

  4. 発生時点の給与システムを見に行って、特殊な調整や変動が起きていないか確認する

  5. 変動理由を顧問先に質問する

  6. それでも分からないのでとりあえず仮払金か、いずれ帳尻が合うはず&金額も大きくないで正しくないことは理解しつつ法定福利費にしておきますか…、(諦め)

うーん、やはり改めてみても無駄が多いですし、AI以前の問題な気もしますよね。


■ これから:こう変わったら最高じゃない?

いきなりですが、社会保険料だけではなく、AIの出現と実務への当てはめが進んでいく中で経理フロー全般は短期的には以下の流れになっていくんじゃないかなと思っています。

AIが判断 → ②人が入力 → ③AIがチェック

これまでは上記を(各システムの効率化や自動チェック機能はありつつも)人が行う前提でしたが、適切な指示のもとであれば、AIは「候補の提示」や「差分の検出」がかなり得意なので、人が「迷って時間を取られる」部分を大きく減らせるんじゃないか、という感覚を持っています。

一方で入力部分については近い未来にAIがやってくれる状態が来ると思いますが、システム構成や仕訳の入力方法のパターンの多さからして自動化することでの費用対効果が見合うのはもう少し先なのかなという印象です。

なのでまずは上記のフローが一度主流になっていくのではという妄想です(とはいえこれもすぐ変わりそうですが…)。

これを社会保険料に当てはめるとこうなるのでは、こうなるとよいのでは?という妄想を以下にまとめてみます。


■ 仕訳をどうするか?——起点は「社会保険料の出金明細をどう消し込むか?」から

社会保険料の差額問題って、 “理由の特定”が地獄なのはもちろんなんですが、仕訳としてどう消し込むかするか、つまり出金の明細をどう処理するか、が問題ということになるかと思います。

※もちろん給与計上の仕訳の時点で誤りや反映漏れがないようにするべきですが、その時点だと実際の引き落としがかかっておらず差額が出るかも不明なので

たとえば毎月くるあの出金明細。

10/31   社会保険料 ▲¥215,430

この出金明細の消し込みフローがどう変わるか、私の妄想はこうです。


■ ① AIが出金明細を読み、“仕訳案”を生成する

例えば、AIに出金の明細の情報を伝えると以下のようなリアクションが仕訳案とともに来ます。

パターン①(差額が生じないパターン)

“この出金は社会保険料ですね。 前月に計上された未払金は△△円、預り金は△△円です。前月計上されたものと金額が整合していますので、上記の登録で問題ありません!”

(借)未払費用(社会保険料) △△円  
(借)預り金(社会保険料)  △△円  
   /(貸)普通預金    215,430円

※会社負担=未払費用、従業員負担=預り金で補助科目を設定しているケースを想定

パターン②(差額が生じているが、過去の情報から特定できたパターン)

“この出金は社会保険料ですね。 前月に計上された未払金は△△円、預り金は△△円です。前月に計上されたものと差額が生じていますが、前々月に生じている未消込の差額と整合していますので、上記の登録で差異が解消するはずです!”

(借)未払費用(社会保険料) △△円  
(借)預り金(社会保険料)  △△円  
(借)未払費用(社会保険料) ●●円
(借)預り金(社会保険料)  ●●円
   /(貸)普通預金    215,430円

※△△円が当月分、●●円が過去月の未消込分、というイメージです

パターン③(差額の理由がデータ上特定できないケース)

“原因を特定するには追加情報が必要です。下記を確認してください”
・月額変更の反映有無
・入退社の反映漏れ
・給与システムの調整欄の内容
“暫定処理案を下に示しますが、確認後に修正案を提案します。”

(借)未払費用(社会保険料) △△円  
(借)預り金(社会保険料)  △△円  
(借)仮払金         ●●円
   /(貸)普通預金    215,430円

こんなイメージです。③であっても、調べ方を示してくれて、かつ原因を伝えれば反映後の仕訳案を出してくれるイメージです。

さすがに③以上の理由を特定するのは給与計算システムであったり、社会保険の手続情報を把握する必要もありまだ難しいのかな…という気もしていますが、AIにつなげられる情報が増えれば増えるほどパターン①や②として解決まで導いてくれる割合が増えてくるのではと妄想しています。


■ ② 入力は経理・BPOが行う(現実的にこれが最速)

繰り返しですが会計ソフトへの入力は以下の理由からしばらく人間のほうが早いと思っています。

  • 会計ソフトの種類や、会計ソフト内のプランによる操作方法の違い

  • 会社ごとの補助科目の運用

などなど

だからこそ、AIが指示して、人間が入力するという形。正しい仕訳が示されてて、それを入力するだけなら専門的な知識も不要ですしね。
「何を入力すべきか」について、AIがかなりの部分をガイドしてくれる。
ここが一番インパクトの大きいポイントだと思っています。


■ ③入力後、AIがチェックする=人間は例外だけ見ればいい

最後の関門がここ。
チェック項目は例えばこんな感じ:

  • 計上された仕訳自体が適正であるか

  • 残高が不正な値になっていないか(赤残等)

  • 過去の仕訳との一貫性があるか

  • 想定値から大きく乖離していないか

そして異常があればこう言う:
「前月未払金と整合しない差額が●●円あります。これは月額変更の反映月ズレの可能性があります。」

もう、 「なにかおかしいけど理由がわからん……」 というあの地獄がなくなる。


■ じゃあ、試しに作っちゃえばええやん

ここまで書いてみて、ん?これ妄想ではなくてGPTsとかGemとかでつくったらええやんとなったので試しに「① AIが出金明細を読み、“仕訳案”を生成する」に対応するGemで作ってみました。内容はこんな感じ(カスタム指示が下にもっと続きます)。

よしできたぞ!
サンプルの、計上額と出金額にちょっとだけ差額が生じているデータを投入した際の回答が以下のとおり。

結構悪くないかも。ちゃんと差額の原因の可能性や何をするべきかも回答してくれています。
もう少しいくつかのサンプルデータを投入したり、調整する必要はありそうですが、行けそうな気がしてきました!現在は実際のオペレーションに組み込めるまで頑張ってみよう!となっているステータスです。

■ 結局これが何を救うかというと、“悩む時間”です

社会保険料の差額の問題の本質って “悩む時間”なんですよね。
本当に困るのは、こんなこと。

  • 差額の理由が分からない

  • 仕訳の形が分からない

  • 正しいのか確信が持てない

  • そのために月次が止まる

AIが状況、コンテキストや理由を理解し何をすればよいかまでつたえることで、この“悩む時間”の9割が消える。
残り1割の例外を経理担当者や税理士が見る。人が本当に価値を出せるのはそこだから。そんなことを思っています。


■ さいごに(本音)

社会保険料の差額に限らず、経理の細かい論点って本当に大変で、
「全部ちゃんとやってる人、ほんとにすごい……」と心から思っています。

UPSIDERの現場でも、税理士の仕事でも、「この論点が解決したら月次がもっとスムーズになるのにな……」と何度も思ってきました。

だからこそ、もっと経理を楽にしたいし、なんなら税理士である僕自身も顧問先さんにとって価値ある仕事に時間を使いたい。

そんな思いでUPSIDER AI経理のサービスを磨いており、2026年、社会保険料の差額はもう“宿敵”じゃなくなる。そう信じています。

もしUPSIDER AI経理にご興味ある方は以下からお問い合わせを是非よろしくお願い致します!

そして採用も全力で進めております!こちらも是非是非!!

#UPSIDERアドベントカレンダー2025

株式会社UPSIDERのメンバーがお届けする、#UPSIDERアドベントカレンダー2025。Biz・Tech・Corporate の3つに分かれて、それぞれのチームメンバーが日替わりでさまざまな内容をお届けします。
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