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【UPSIDER事業戦略発表会レポート】総合金融プラットフォームで「再び、日本を強くする」

UPSIDERは2025年7月9日、メディア向けに新規事業および事業戦略発表会を開催しました。

創業7年目を迎える当社が、これまで培ってきた技術基盤を外部に開放し、総合金融プラットフォームへと進化する戦略について発表いたしました。
このnoteでは、発表会の内容をご紹介します。


宮城:皆さんこんにちは。UPSIDERの宮城です。本日は、UPSIDERの事業戦略についてお話しさせていただきます。

しかし、これからお話しする内容は、単にこれまでUPSIDERがどう成長してきたか、そしてどう成長するのかという話ではありません。僕らがここまでやってきたこと、そしてこれから挑もうとしていることの背景には、日本という国の構造的な変化があります。

具体的には、スタートアップを含む、この国の中小企業の金融領域、そして金融業界全体で大きな“地殻変動”が起きようとしているのです。
それを受けて、UPSIDERはどんな道を歩もうとしているのかについてお話ししたいと思っています。

なぜ中小企業領域にこだわってきたのか?

宮城:まず最初に、「そもそもなぜUPSIDERは中小企業支援に取り組んでいるのか?」という話をさせてください。

これは僕自身が1人の日本人として、強く思っていることでもあるのですが、日本経済の屋台骨は、やはり中小企業です。もちろん大企業の存在感も大きい。ただ、駅前の町工場、地方の食品メーカー、あるいは創業間もないスタートアップ。その一つひとつの営みが、この国の経済を支えてきたと思っています。

しかし、金融業界においては、労働人口の減少や金利環境などの背景があり、サービスレベルがどうしても下がってしまいかねない領域が、中小企業です。日本の企業の99%以上が中小企業であるにも関わらず、支援が届かないという現実がある。
だからこそ、私たちは、「テクノロジーによって常識を変えられないか」「業界構造を変えられないか」ということを常に考えてきました。

金融業界全体が、大きく動き始めている

宮城:今日はこの場で、大きく3つのことをお話ししたいと思っています。
1つ目は、いまこの業界、つまり中小企業向け金融の世界が、“戦争”と言ってもいいくらいの変化の渦中にあるということです。さまざまなプレイヤーが入り乱れて、今まさに大きな動きが起きている。これまで“蚊帳の外”だったこの領域に、ようやくイノベーションが届きはじめているんです。

2つ目は、その背景にある構造の変化です。「この領域ってどうしても難しいよね」とされてきた要因である構造的な壁が、時代の変化によって崩れ始めている。いわば“重力の向きが変わった”ような感覚があるというお話です。

そして3つ目が、今日の本題にもなるのですが、そうした産業構造の変化に対して、私たちは、これまで積み上げてきた技術・オペレーションの基盤を、今後は外部にも開放していきます。UPSIDER1社だけでなく、士業・金融機関・事業会社といった支援者の皆さまと共に、業界全体の構造転換を加速したい。

そして、日本経済全体を支える存在になっていきたいと考えている、ということをお伝えするプレゼンテーションです。

セクション1:「構造上の壁」に挑んだ7年間

宮城:さて、ここから2つのセクションに分けてお話をさせてください。

まずセクション1は、「これまで私たちがどう歩んできたか」という話です。正直、綺麗な成功ストーリーではなく、金融業界の構造的な壁にぶつかりながら、何とかもがいて前に進んできた7年間の話になります。
その「構造的な壁」とはなにか、というところから始めたいと思います。

「支援したい人」と「支援されたい人」が、なぜか繋がらない



宮城:
スライドの左側に書かれているのが、私たちが“挑戦者”と呼んでいる企業群です。スタートアップ、零細企業、中堅企業なども含まれます。こうした挑戦者の方々は、「挑戦したいのに、十分な支援が受けられない」という状態がずっと続いてきました。

「支援したい」と思っている人たちもたくさんいます。しかし、リスクの大きさや工数の負担などがネックになってしまい、どうしても支援をすることができない。右側の”支援者”はそうしたジレンマを抱えていました。

この「支援したい人と、支援されたい人が、なぜか繋がらない」という構造が、少なくとも僕の知っている限り、20年近くずっと続いてきました。

挑戦者と支援者、それぞれの課題

宮城:この分断の背景には、挑戦者側と支援者側、それぞれにある種の“構造的な事情”があります。
まずは、挑戦者である中小企業やスタートアップ側の話です。ここには「3つのレイヤー」に分けられる課題があります。

◎第1レイヤー:経理人材がいない、もしくは足りない
まず1つ目は、そもそも経理体制が整っていない、という問題。

お金を管理する人が社内にいなかったり、いたとしても必要とされるスキル・スピードに届いていなかったりする。社外の士業の先生に頼りたくても、どうしても会社が小さいと劣後されてしまったり、手の届く料金では年一回の決算や税務申告のみしかサポートを得られなかったりもします。

その結果、月次決算が締まらない、資金繰りの把握ができないといった事象が発生する。これは、かなり多くの企業が直面している、根深い課題です。

◎第2レイヤー:財務情報が揃わず、信用を証明できない

2つ目は、仮に経理体制がある程度できていたとしても、最新の財務情報や事業計画が揃っていないため、信用を証明できないこと。

これはスタートアップではあるあるな話なのですが、、銀行やVCから資金調達を受けようとした際に、「プロダクトも良いし、人も良い。でも、現状や未来に関する資料がない。だから審査を通せない」というケースがあります。

特に赤字のスタートアップの場合、「いつ黒字化するか」を明確に説明できないと、審査のスタートラインにすら立てないことも非常に多くあります。

第3レイヤー:信用が足りず、資金が集まらない
そして3つ目は、資金の壁。プロダクトの立ち上がりも見えており、いまこの瞬間に成長投資にアクセルを踏みたい。しかし、与信が出ない。だから前に進めない。

実際には、少しずつ実績も積み上がってきているし、取引も増えているにも関わらず、「最初の与信枠は小さくして、実績を見ながら徐々に増やしましょう」というのが業界の常識なのです。中小企業やスタートアップにとっては、そこが非常に大きなハードルになります。

一方で、支援者である銀行や士業の方々にも、構造的な制約があります。こちらも、大きく3つのレイヤーに分けて整理できます。

◎第1レイヤー:人手が足りない
まず1つ目は、 中小企業やスタートアップを支援したいという思いはあっても、現場に足を運んで対話し、丁寧に判断するだけの人手がそもそも足りていないという課題。

たとえば、僕の母方の実家も中小企業だったのですが、90年代前半くらいまでは、銀行のRM(リレーションシップマネージャー)と呼ばれる方が会社の中に入り込むようなかたちで密に関係を築いていました。

過去20年間で中小企業を担当するRMの数が半分以下になっているような銀行もあり、従来のスタイルを維持するのには無理があります。

◎第2レイヤー:信用したくてもできない
2つ目は、支援するという意思決定をするための信用に必要な判断材料が揃わないという課題。

従来の信用評価ロジックでは、中小企業やスタートアップのように赤字だったり、直近の財務情報が出てこなかったりする企業は、“リスクが高い”という判断が出てしまう。これはよくある話で、急成長しているスタートアップでも、赤字であれば従来の審査ロジックでは“要注意先”として扱われてしまいます。

◎第3レイヤー:収益性が見合わない
3つ目は、収益性の話です。

たとえば、仮に与信金額が数百万円〜1,000万円規模で、金利も低いとなると、リスクと工数に対して得られるリターンが小さすぎる。支援したい気持ちはあっても、収益が見合わない以上、業務として優先順位が下がってしまいます。

誰のせいでもない。だからこそ、構造を変える必要がある

宮城:こうした状況は、「挑戦者が未熟だから」でもなければ、「支援者が冷たいから」でもありません。構造的な制約によって起こっているのです。
この状況の背景には、マクロな環境要因があります。

先ほどのように労働人口の減少が進む中で、人手をかけた支援スタイルが維持できなくなっていること。超低金利・マイナス金利の状況下では、工数をかけた金融サービスの採算性が極端に下がってしまうこと。そして、90年代の金融危機や2008年のリーマンショックといった歴史的な出来事を背景に、金融機関の与信判断基準そのものが保守的になってきたこと。

これらは誰か個人の責任という話ではなく、そうならざるを得なかった構造がずっと続いてきたのです。 だからこそ、私たちはそこに挑み、構造ごと変えていこうとしてきました。

どうやって課題を解決してきたのか

宮城:では、実際にどうやってこの課題にアプローチしてきたのか。ここからは、プロダクトごとに取り組みをお話ししていきますが、全てのプロダクトに共通するのは「AIと人の協働」という考え方です。

これまで、“不可能”と言われてきたことを私たちは可能にしてきたという自負があります。

よく、「AIが進化すると仕事がなくなる」と言われます。 特に、金融業界の仕事は、AIに置き換えられるのではないかというマーケットレポートもあります。

しかし、私たちはそうは考えていません。お金にまつわる仕事は、最後まで人が担うべきだと思っています。AIによって効率化されることで、人がもっと付加価値の高い領域に集中できるようになる。

また、人とAIを組み合わせることで、人だけでは実現できなかったような支援やサービスも可能になる。
私たちは、これこそが金融業界におけるAI活用の本質だと考えており、そこに真っ正面から取り組んでいます。

AIによる信用の再設計──法人カード「UPSIDER」、「PRESIDENT CARD」

宮城:はじめに取り組んだのは、AIと人の協働によって、2020年にリリースをした法人カード事業です。

現在、法人カード「UPSIDER」と2025年にリリースした経営者向け法人カード「PRESIDENT CARD」という2つのブランドを展開しています。共通するのは、「AI与信モデル」が最大の強みであることです。

例えば、赤字が出ている、まだ決算が出ていない、設立1年未満といった企業に対して、従来の信用スキームでは低い評価しか出せませんでした。しかし、財務諸表では見えない成長の兆し・可能性がある場合もあります。

私たちは、従来の決算書などの書類に頼らず、リアルタイムに企業の入出金データなどを加味した信用を解析できる、AI与信モデルを開発しました。
これは、「赤字の企業には与信が出せない」や「事業性の評価は人がするものである」といった、 この業界の”当たり前”を覆すようなチャレンジでした。

AI与信モデルでは、設立まもない会社にも、黒字化前のスタートアップにも、最大10億円の大きな与信を出すことができます。そして、AIを活用することで、最短数秒で与信結果を算出でき、初回審査はほぼ自動化できています。

当社の法人カードは現在、多くのお客様にご利用いただいており、AI与信モデルによって、挑戦者の方々が事業のアクセルを踏む後押しができていることをとても嬉しく思っています。

では、なぜこの仕組みを実現することができたのか。

その根本にあるのは、私たちが大事にしている「AIと人の協働」という考え方です。

初回の審査や大枠の判断については、さまざまなデータをもとに、ほぼ自動で与信を判断することができます。これは、AIの得意領域です。

でも、それはただの業務効率化に過ぎません。本当に大事なのは、効率化したことによって浮いたリソースを、どこに集中させるかです。

私たちは、浮いたリソースを「債権管理」や「債権回収」といった本当に重要な工程に投下しています。その工程を人が担うことで、リスクが顕在化する前に対処できるようになる。

このAIと人がうまく組み合わさった全体オペレーションにより、業界のなかでも延滞率や貸倒率を圧倒的に低く抑えることができています。だからこそ、最初から大きなリスクを取ることができる。

そして、大きな与信を、しかも速く出せるのです。

企業の資金繰りの課題を解決する──「支払い.com」

宮城:法人カード事業でAIと人の協働により、「これまでにない大きな与信を、速く出せる」構造を作りました。しかし、それによって中小企業・スタートアップを取り巻く金融の課題が全て解決したわけではありませんでした。

その中で見えてきたのが、「資金」に関する壁です。
実際に現場で使っていただく中で、「とはいえ、会社ってカード払いだけで回ってるわけじゃないですよね。請求書払いの方がむしろ多いのでは?」「そこに与信はつかないんですか? そっちがないと意味がないくらいなんだけど」と、率直な声をいただくようになりました。

そこで始めたのが、「支払い.com」というプロダクトです。

これは、請求書をクレジットカードで支払うことができ、支払いサイトを最大60日延長できるというサービスです。取引先には、最短翌日に振込でき、Webで完結、審査も原則不要です。カードの与信さえあれば、すぐに利用いただくことができます。

スタートアップや中小企業にとっては、キャッシュフローが命です。 請求書払いの期日を柔軟にコントロールできることは、事業のアクセルを踏むうえで大きな意味を持ちます。
現在では、数万社を超える企業にご利用いただいており、累計で1,000億円以上もの支払いをサポートしてきました。

成長資金をどこよりも速く、簡単に、──「UPSIDER BLUE DREAM Fund」

宮城:もう1つ、「法人カードには助けられたけど、融資はやってくれないの?」という声も、よく聞かれるようになってきました。

そこで立ち上げたのが、みずほフィナンシャルグループ様との合弁事業であるグロースデットファンド「UPSIDER BLUE DREAM Fund」です。

これは、「信用が見えないから資金が提供できない/届かない」という状況を、私たちが法人カード事業で培ったAI与信の技術で突破しようというチャレンジです。

「もっと成長したい」「もっと簡単に、早く資金調達を実現したい」。そんな企業の声に応えるべく立ち上げたサービスです。今ではファンドの規模は1号ファンド・2号ファンドあわせ総額243億円となりました。

これまでの融資の常識は、「短期間での融資は難しい」「赤字では無理」「高精度な計画が必要」といったものでした。

しかしUPSIDERでは、最大10億円の成長資金を、平均10営業日というスピードで条件提示し、AI与信モデルによるキャッシュフロー予測も組み込み、企業の"未来の収益性"を判断します。
このように、従来の"できない"を、"できる"に変えたのです。

企業に必要な経理業務をすべて”丸投げ”──「UPSIDER AI経理」

宮城:こうしたファイナンス事業をやっていく中で、新たな課題が見えてきました。良くも悪くも、私たちはスタートアップなので、お客様が言いたいことを遠慮なく言ってくれるんですよね(笑)

具体的には、「UPSIDERのサービスは魅力的だけど、そもそもベースとして経理体制が整ってないんだよね。それってどうにかできないの?」というお声をいただきました。 経理人材は雇いづらく、雇えたとしても、貸し手や投資家が求めるような正確性・スピードで情報がまとめられない。

また、有名な士業の先生にお願いしても、そういう方ほどお忙しいため、「年度決算は締めますが、毎月の対応は難しい…」となることも多いんです。

その結果、貸し手側からすると、「事業は面白いし、チームもいい。プロダクトも魅力的。でも、情報がそろっていないから最終的な判断ができない。」というパターンが多くなってしまうのです。

そこで私たちが新しくリリースしたのが、「UPSIDER AI経理」です。

これは、企業に必要な経理業務をすべて丸投げできる、AIと人による経理BPOサービスです。

当月の決算も翌月には完了。1社あたり月間250件を超える処理が可能で、月額9,480円(税抜き)からご利用いただけます。あらゆる経理業務を"丸投げ"できる、経営インフラとして広がり、すでに350社を超えるお客様にご利用いただいています。

業務範囲としては、記帳代行、経理レポート、請求書発行、振込補助、証憑管理、各種レポート出力など、いわゆる「会社の経理業務に必要なこと」はすべてカバーしています。

先月末に正式にリリースさせていただいたのですが、いきなりこれらの機能ができたわけではありません。

たとえば「証憑管理」については2023年から着手しており、クレジットカードにまつわる管理業務を「UPSIDER Coworker」という先駆けとなるサービスで引き受けていました。そこで、知見を溜め、徐々に業務範囲を広げています。

この領域でもまた、多くの不可能がありました。これまで経理業務は、「絶対に間違えちゃいけない業務だから、AIじゃ無理でしょ」と思われていたところがあると思います。 また、専門人材を中心に回すことでサービス品質を担保する。そうするとサービスの単価が高くなるのも仕方ない、という考えが一般的だったと思っています。

さらには、先ほどもお伝えしたように、人気の士業の先生にいろんな会社が殺到するため、キャパシティにも限界が出る、というのもこれまでの“常識”だったわけです。

そこに対して、私たちはAIとプロチームを組み合わせたダブルチェック体制を取り、品質と生産性の両立を実現しています。AIと人を組み合わせることで、これまでにない価格で経理業務の“丸投げ”を可能にしています。

これまでの実績と成長の軌跡

宮城:ここまでご紹介してきたように、私たちはこの7年間で、法人カードや支払い.com、UPSIDER BLUE DREAM Fundといったプロダクトを立ち上げ、中小企業とスタートアップを取り巻く金融領域の課題解決に取り組んできました。

これらのサービスにより、3つの課題レイヤーすべてをワンストップで解決できる存在になりつつあります。
そしてありがたいことに、多くのお客様にUPSIDERのプロダクトを選んでいただいており、ユーザー数は8万社以上に広がっています。

3年前の2022年時点では、ほとんどがスタートアップのお客様でした。現在は、もちろん、スタートアップ市場でのシェアも広がっていますが、それにとどまらず、より多くの中小企業へと利用が広がってきています。

しかし、日本には100万社以上の中小企業があり、まだまだ市場余地は広いと考えています。

その結果、売上はこの5年で年間100億円規模に到達。年間成長率50%以上という、国内でも稀なスピードで成長を続けています。

セクション2:プロダクト提供企業から金融プラットフォームへ進化

金融未開のSMB領域で大戦争が始まる

宮城:これまで取り組んできたことは、単なる「プロダクト開発」ではありません。挑戦者と支援者のあいだに横たわっていた、構造的な分断を乗り越えていくための布石でした。

そして今、私たちはプロダクトを提供する会社から、「業界全体を支えるプラットフォーム企業」へと進化を遂げようとしています。

背景には、大きな構造変化があります。

少しおさらいになりますが、労働人口の減少、金融危機、低金利の反動によって支援の断絶が生じていました。これは「誰かが悪い」わけではないということも、先ほどお話ししたとおりです。

では、いまどのような変化が起き始めているのか?

まず、AI技術の進化によって、「労働人口の減少に伴う課題」が根底から解決可能になってきました。これは間違いなく、ここ1年での大きな変化です。

もう1つは、国を挙げた中小企業支援本格化の動きです。政府や自治体などによる中小企業への支援が、実際に加速しています。

そしてもう1つ、金利が上がってきているという点。 中小企業からの預金獲得に意味が出てきたり、中小企業向け融資の金利単価が上がってきたりと、金融サービスの単価が構造的に上昇し始めている。

つまり、これまでどうしても難しいとされてきた中小企業向け金融サービスが、構造的に“可能になる”条件が整いつつある。それが、今私たちが直面している時代の転換点です。

さまざまなプレイヤーから、技術提供のご要望をいただいた

宮城:この流れの中で、私たちは何を感じているのか。
実は、昨年の夏以降、明らかにこれまでとは異なる方々からのご相談が急増しています。

例えば、会計事務所の方々からは「人が足りないので、単純業務を自動化したい」。事業会社の方々からは「これまで個人向けの事業を行っていたが、法人向けの事業を行いたい。でも参入ハードルが高い」。金融機関の方々からは「人手不足で、中小企業融資が維持できない」。

しかも、それが現場レベルではなく経営層から直接ご連絡いただくようなケースが明らかに増えたのが、ここ半年強の変化です。

技術基盤を“自社のため”ではなく、“業界のため”に開放する

宮城:こうした声を受けて、社内でもかなり議論を重ねました。
そして私たちは、この声に応える決断をしました。UPSIDERがこれまで磨いてきた技術基盤を外部に開放し、「総合金融プラットフォーム」として、社会に還元していきます。

まずその第一弾として、UPSIDERで培った法人カード基盤の外部提供を開始します。

具体的には、AIによる即時与信判断、リアルタイム決算に対応する高速な決済処理、債権回収業務における「AIと人」の協働オペレーション——これらすべてをご提供し、大手金融機関や事業会社の皆さまが低リスク・低コストで自社ブランドの立ち上げを実現できるようにしていきます。

「最短2週間」とありますが、今はまだ難しいです(笑)。ただ、来年には「やりたい」と言われたら即応できるようなアーキテクチャを想定して、今まさに動いています。

◎法人カード基盤の外部提供について:

この基盤の開放は法人カードだけが対象ではありません。
グロースデットファンド「UPSIDER BLUE DREAM Fund」も同様に、ビジョンに共感する方々にプラットフォームとして提供していく形をとりますし、「UPSIDER  AI経理」でも、大手の会計事務所などに対して基盤を開放していく予定です。

これにより、支援者の方々には「人は付加価値の高い業務に集中し、単純業務は自動化する」という、理想的な体制を実現いただける様になると考えています。

繰り返しになりますが、これは「AIと人の協働」によって不可能を可能にしてきた私たちだからこそできることだと思っています。

UPSIDERの原点であり、ずっと変わらない軸。それは"AIと人の協働"によって、挑戦を支えるという思想です。

立ち位置としては、中小企業、スタートアップの挑戦者と、金融・士業などの支援者の架け橋となりたい。そして、業界全体の構造をより挑戦が加速する世界になるよう変えていきたいと考えています。

金融プラットフォームとして、この国の経済を支えるエンジンに

宮城:最後になりますが、私たちのスタンスは「UPSIDERが目立つこと」や「UPSIDERだけで完結させること」ではありません。

大きな変化が起ころうとしているこの領域で、私たちがいち早く動いたからこそ築けた基盤技術を開放し、業界全体の構造を挑戦者にフレンドリーなものへ変えていく

その先にあるのは、全ての企業のポテンシャルが、もっともっと引き出されていく未来です。
そして、ひいては日本経済、すなわち、企業1社1社の活動によって成り立つこの国の経済を支えるエンジンのような存在になれればと考えています。

そしてこの挑戦は、私たちだけで成し遂げられるものではありません。本気で中小企業を支えたい、挑戦を後押ししたい、そんな意思を持つすべての仲間とともに、私たちは進んでいきます。

繰り返しになりますが、弊社の事業内容に加えて、業界全体がこれから面白い動きを見せていくことは間違いありません。ぜひ今後もウォッチしていただければ幸いです。

ご清聴ありがとうございました。

最後までご覧いただきありがとうございました。
技術基盤の外部開放を決断した裏側、UPSIDERの激動の半年間のことを綴った記事も合わせてご覧ください。

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