見出し画像

美しさは、立ち止まった夜に宿る

「どこまで頑張ればいいのか。」

そんな答えのない問いを
繰り返していた日々を
甲子園の季節になると思い出す。


6時半からやり続けた自主練習。
どれだけ振ったかわからないバット、
階段が登れなくなるほど
走り込んだグランド。


もう一回あの三年間を
耐え抜いたら、
1億もらえると言われても
やりたくないと思えるくらい
しんどかった。


楽になりたい。
止まってしまいたい。
辞めてしまいたい。


そんなことを
毎日最低3回は
思っていた。


そんな立ち止まろうとする自分を
もう1人の自分が
都合のいい正当化で応援する。


「ここまで充分やったよ。」


弱い自分がその言葉に甘えて、
止まりかけたとき。

ふと、隣の仲間が目に入った。


そんな目を見てしまうと
「あー負けたくない。」という
どこにあったかわからない力が
湧いてきたあの夏の夕方を
蝉の鳴き声と共に思い出す。


仲間を見ると立ち止まってらんねぇ。
と思える。



あの感覚を、ふと思い出すからか。
僕は文章を
頑張れなくなったとき
本やnoteを無性に読み漁ってしまう。


文章を書いている人は、
きっと皆、
立ち止まりたくなったあの道を
一度は通っている仲間だと思っている。


書きたい。けど、書けない。

諦めきれない夜を、
何度か過ごしたことがあるはずだ。


その葛藤を抱えた夜は、
文章に深みを与え、味になり、
新品よりも美しい、
まるで“ビンテージ”のような美しさに昇華する。


この美しさに達することが、
そもそも簡単じゃないからこそ
乗り越えた先の文章は
こんなにも心を打つのだろう。


そう考えると、
立ち止まってしまいたいっていう気持ちは
その美しい領域に入るサインなのかもしれない。


何度も“書けなくなる”を経験したからこそ、
辿り着けた気づきなのかもしれない。

立ち止まりたくなったとき、
僕はふと、こんなふうに思うようにしている。


「ああ、今、美しさが宿る“あの夜”を、
僕は静かに過ごしているんだ。」と。





今回のnoteは、
こちらのコンテストに
参加させていただいております。


こういう企画に参加してきませんでしたが
今回参加してみて、とても楽しかったです!


きっかけを頂き、本当にありがとうございました!

いいなと思ったら応援しよう!

うらやん / yoridokoro 頂いたサポートは、色々な経験・体験に使わせていただきます! そして、違う形で皆様に還元します。もしよろしければお願いします。