モンゴル出国
2023/5/2〜2023/5/3
出国前日。
ようやく準備が整った。
日中に荷物整理を済ませ、夕方には寝ることに。
フライトは翌朝の早朝なので、夜中にゲストハウスを離れる。
その為、仮眠しておく必要があったのだ。
時刻23:00。
全く眠れない。
酒を飲んでいないから、というのもあるが、3週間モンゴルに滞在した思い出を振り返ると、目が冴えてきてしまい、諦めてベッドから出る事にした。
寝室は既に消灯時間。
暗がりの中、物音を立てまいと静かにバックパックに手を掛ける。
すると後方から声が聞こえ、振り返るとゲストハウスで仲良くなったドイツ人女性が手招きしてくれていた。
「明日のフライトは早いんだ、だからそろそろ行こうと思う」
「わかってる、あなたは世界中に友達が出来るから大丈夫。でも気を付けて」
「ありがとう、またどこかでお会いしましょう」
「「良い旅を」」
小さな声と握手で別れを告げ、バックパックを抱えながらリビングに向かう。
「マサキ!」
「マサキ サン!」
寛いでいたモンゴル人スタッフとロシア人女性の声が、まだ明るい共用スペースに響く。
そこそこ長く居たからか、色々な人に顔と名前を覚えられ、よく声を掛けられるようになっていた。
「モンゴル、この宿、そして私達を忘れないように」
と、ゲストハウスのロゴが入ったポロシャツもプレゼントしてくれた。
一緒に過ごした今までと、これからの話をしながら楽しい時間はあっという間に過ぎ…。
時刻は25:00。
いよいよ本当にチェックアウトの時間だ。
と、そこにもう一人のスタッフが現れ、
なんと空港まで送ってくれるというのだ…!
そして彼が大事にしていたモンゴルのコイン通貨をプレゼントしてくれた。
モンゴルの流通貨幣はほとんど紙幣で、硬貨は非常にレアらしい。
実際、私も初めて見た。
宿泊客が多数いる中、宿にスタッフが誰もいない状態で出発。
「この曲、覚えてる?」
「もちろん、ウランバートルのキャピタルソングだよね」
「そうそう、君がチェックインした日に初めてかけた曲だ」
音楽好きの彼とは何度もバーに飲みに行き、色々な曲や写真、絵やタトゥーの事などを話した。
郊外の高台から初めて見る、ウランバートルの夜景。
それは釧路湿原から見る市の夜景とそっくりで
『あぁ、そういえば空港に着いた時も同じ事を思ったな』
『本当に、不思議なほど親しみの湧く街だ』
『また必ず来よう』
そんな事を思い、流れる景色を見ていた。
時刻26:00過ぎ。
空港に到着。

記念撮影と、何度も握手を交わし
「思い出したらまた連絡ください」
「もちろん」
送ってくれた車を今度は私が見送り、両手を高く上げて手を振る。
車は空港の駐車場を離れ、視界から消える。
数分後、離れた丘の上から再び姿を現す。
私はずっと手を振り続けた。
ライトの光で車は確認出来るが、向こうから私の姿は見えないだろう。
それでもずっと手を振り続けた。
両腕を高く上げ。
走り続ける丘の途中
小さくなった車体
赤いテールランプが光る
何があったのか
遠すぎて確認は出来ない
それでも私はずっと手を振り続けた
届くように、両腕を高く上げ
しばらくして車はテールランプを消し
再び静かに走り出して、視界から消えた。
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2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。
なので今後どうなるかは私にもわかりません。
その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。
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