叶えられない(かもしれない)夢があったっていいだろ。
私には昔から「これになりたい」というものがなかった。
将来の夢とか、将来やりたいこととかは、漠然としすぎていて「これ!」がない。
もやもやしたものが、ふわっとしてきたかなと思ったのは中学3年の頃だったけど、まだ「これ!」は形を持ってくれなかった。だけど、思っただけだった。
この時に「これ!」がある程度わかっていれば、普通科なんてありきたりな学科へ進まなくてもよかったかもしれない。私は特段勉強ぐできるわけでもなかったし、頭の回転も悪かったから、無難に普通科を選んだ。
過去の「これ!」は以下の5種(ただしすべて漠然としている)
・声優
・ケーキ屋(飲食店)
・和菓子職人
・舞台役者
・作家および校正者
声を出す仕事がしたいと思ったのは幼少期?
たしか、アニメかなにかを見てそう思ったのかもしれない。アニメの名前を出すと年齢層がバレそうなので出さないことにする(ちょっと記憶違いがありそう…)。
ケーキ屋(飲食店)も同じ時期?
昔から人と接することを苦手としていたから、なぜ人と接する機会が多い「ケーキ屋(飲食店)」になりたいと思ったのかは不明。
あの頃は「どうにかなるでしょ」が強かったのかもしれない。今それを考えると、とてもおそろしいことのように思える。
和菓子職人は就職してから?
製菓学校に行っていたわけでもないし、調理系はてんでダメだったのに、就職したのは和菓子屋。あんこを練る職人の後ろ姿、練り切りを生み出す繊細な手つきがかっこいいと思ったのはほんとうのこと。
辞める3ヶ月前に晴れて製造部門への異動が決まったわけだけど、辞める3ヶ月前なんて、誰が歓迎してくれるのか。
「もう少しでお別れですね」と悲しむ人はあまりいなかった……なんて影の薄い6年だったんだろう。
舞台役者
和菓子屋で働いていた時に知った舞台役者さんがきっかけ。いろいろ調べてすぐ諦めた。
演技することは好きだけど、人といると「恥ずかしい」と思う私には社会科発表の時でもあがった記憶があるから、やっぱりダメ。そのくせ、部活でステージに立った時はなぜか知らないけど、あがらなかった。
作家および校正者
なぜ作家だったのか。理由はきっと学生時代に本を読み漁ったから。
読むジャンルは偏りは激しかった。中でも「キノの旅」はお気に入りでよく読んでいた。
派生作品は覚えていないが「男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。」を読んでからかもしれない。
校正者に関しては、転職してからの話。今取り組んでいる最中の通信講座がそれ。
実を言うと、今も「これ!」はちゃんとした形を取っていない。もやっとしたものが、そのへんに散らばっている感じ。ホコリかよ。
ホウキとちりとりで集めたら「これ!」は形を持ってくれるのか。そのままゴミ箱に入れられてしまうのか。
今は文系と離れた職についている。正規雇用じゃないことにツッコミを入れてくる人はたまにいるけど「これが私」としている。
正規雇用がいいのはたしかにそうなのだけど、正規雇用じゃない人を貶したり罵ったりする人は好きにはなれない。
文系から離れた職であると書いたけど、理系だって文章が読めなければ仕事は難しい。医療系に従するといえばたしかにそうで、管理台帳の整理を頼まれた時に見る紙面にある文字はほとんどが英語表記。なんとなくわかるのはよく聞く食中毒を引き起こす菌群の名前。見ていると面白いんだ。
楽しいといえば楽しい。だけど「これ!」は、まだもやっとしたまま。
知識なく飛び込んだ人が知識を蓄えながら上に行けるとはとても思えない。私は理系じゃなくて文系寄りだったし。
ちまちま書いては捨てているメモ。仕事中にふと浮かんだアイデア。
メモし忘れて、すぐに飛んでいく。これの繰り返し。
そのもやっとしたままの「これ!」は、今でも作家なのか研究者なのかはっきりしない。
はっきりしない夢があったっていいだろ。
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