【解説】回線が遅い!?通信速度Mbpsとは?光回線1ギガで十分な理由
光回線で「1ギガコース」を選んでいるはずなのに、実際に速度を測ってみると100〜300Mbpsという数字が出て、
「いつになったら1Gbpsへ到達するのだろう」
と初めて計測した当初は思った記憶があります。
ある程度計測を続けると「このぐらいの数値が平均出てるね」に落ち着き、我が家はこれぐらいの数値が標準だと思い、なんとなく使い続けている。
別に体感としては回線が遅いとは感じていないし、
なんとなく納得してしまっていて、最悪遅くなっても10ギガコースの選択肢もあると漠然と考えていました。
ただそこで、
「そもそも自分の使用環境ってどのくらいの速度が必要なのか」
と疑問に思うようになり、調べていくうちに「そもそもMbpsって何?」「1Gbps契約で100Mbpsしか出ないのは普通なのか」という基本的なところから整理する必要があると気づいたので、今回はそこからまとめてみます。
まず「Mbps」って何?
回線速度でよく出てくる「Mbps」、実は「MB(メガバイト)」とは別物です。
Mbps(メガビット毎秒)→ 通信速度の単位
MB/s(メガバイト毎秒)→ ファイルサイズや転送量の単位
1バイト=8ビットなので、Mbpsを8で割るとMB/sになります。
100Mbps ÷ 8 = 約12.5MB/s
つまり「100Mbpsの回線」でファイルをダウンロードすると、ダウンロードマネージャーには「12.5MB/s」と表示されます。「100MBで届くはずなのに」と思ったら、そこが原因です。
ISP(プロバイダ)はMbpsで速度を表記し、ダウンロード画面はMB/sで表示することが多いので、この2つが混在して混乱しやすいです。
そもそも1Gbpsとはどのくらいの速度か
1Gbpsは1秒間に1,000Mbps、毎秒125MBのデータを転送できる速度です。
具体的に何ができるかというとこうなります。
4K映画1本(20GB)を理論上 約2分でダウンロード
写真100枚(1GB相当)を約8秒で転送
ゲームソフト1本(50GB)を約7分でダウンロード
ただしこれは理論上の最大値です。実際の日常利用で1Gbpsをフルに使う場面はほぼありません。
4K動画のストリーミング(Netflix/YouTube):25Mbpsあれば十分
Zoom・Teamsのビデオ会議(HD):4Mbps程度
オンラインゲームのプレイ:30〜100Mbpsあれば十分(応答速度のほうが重要)
なぜ1Gbps契約でも100Mbpsしか出ないのか
いくつかの理由が重なっています。
ベストエフォートという仕組み
「最大1Gbps」の「最大」は保証値ではありません。これをベストエフォートといいます。
渋滞が少ない高速道路は制限速度まで出せますが、渋滞になれば歩くような速度になります。回線も同じで、プロバイダ側の混雑や設備状況次第で速度は常に変わります。
Wi-Fiがボトルネックになっている
速度テストをWi-Fiでやると、回線の速度ではなくWi-Fiの限界値を測っています。
Wi-Fi 5(802.11ac):実測150〜400Mbps程度
Wi-Fi 6(802.11ax):実測300〜600Mbps程度
古いWi-Fi(11n):実測50〜150Mbps程度
壁・距離・電波干渉があるとさらに落ちます。有線で測定すると「同じ環境なのにWi-Fiより2〜3倍速い」はよくあることです。
ルーターや機器で頭打ちされている
古いルーターはLANポートが「100Mbps対応」のもの(Fast Ethernet)がまだあります。この場合、回線が何Gbpsであろうとルーターで100Mbpsに頭打ちされます。ルーターの仕様に「1000BASE-T」「ギガビット対応」と書いてあるかを確認してみてください。
実際のところどのくらい出ていれば正常か
有線で1Gbps契約で測定した場合の目安です。(公式基準ではなく一般的な目安です)
500Mbps以上:かなり良い環境
200〜500Mbps:標準的、問題なし
100〜200Mbps:やや低め、プロバイダや時間帯を確認する価値あり
100Mbps未満(有線):ルーター・プロバイダ・回線を一度確認してみると良い
常に100Mbpsを切る状態が続く場合、プロバイダを変えると改善することがあります。プロバイダによっては前回の記事で触れた「網終端装置」が混雑しやすく、別のプロバイダに乗り換えただけで200〜300Mbpsに回復するケースがあります。
Wi-Fiで100〜300Mbpsは「Wi-Fiが原因」の可能性が高く、回線の問題とは別に判断した方がよいです。
10Gbpsにすべきか
NTTには「フレッツ光クロス」という最大10Gbpsのプランがあります。一言でいうと、現時点ではほとんどの家庭・中小企業には不要だと思っています。
理由はシンプルで、10Gbpsを活かすには回線以外もすべて対応機器に入れ替える必要があります。
10Gbps対応ルーター:数万円〜
PC側のネットワークアダプターの対応確認または追加
対応エリアが限定的(主に都市部)
月額が通常より2,000〜3,000円高い
また1Gbpsの実測が200〜500Mbpsなのと同様に、10Gbpsでも実測は1〜5Gbps程度になることがほとんどです。
オンラインゲームのプレイ自体は30〜100Mbpsあれば十分で、10Gbpsまでは必要ないと考えています。ゲームの大型アップデートやタイトルのダウンロード(50〜100GBが当たり前の時代です)は速い回線の恩恵を受けますが、それでも1Gbpsで十分な範囲です。
実際に10Gbpsが役立つのは、毎日数十GB単位の大容量ファイル(動画編集素材・バックアップ)を日常的に扱う人くらいです。一般的なオフィス業務や動画視聴なら、1Gbpsで十分持て余しています。
速度と「何ができるか」の目安
各サービスの公式推奨値です。
3 Mbps → Netflix SD画質の推奨値
5 Mbps → Netflix HD(1080p)の推奨値
7 Mbps → YouTube HD(720p)の推奨値
25 Mbps → Netflix 4Kの推奨値
30 Mbps → Zoom HD画質 × 数台同時(目安)
100 Mbps → 普段使いで困ることはほぼない
200〜500 Mbps → 大容量ファイル転送が快適。1Gbps契約の実測値として標準的な範囲
1,000 Mbps(1Gbps) → 家庭用途では使い切れない
まとめると
光回線1Gbpsで十分な理由はシンプルです。4K動画・Zoom・クラウドサービスを同時に使っても、1Gbpsは使い切れない速度だからです。「遅い」と感じる原因のほとんどはWi-Fi・ルーター・プロバイダの混雑であって、回線プランの問題ではありません。
10Gbpsが必要な人はこういう人
毎日数十GB単位の大容量ファイルを扱う人(動画編集・映像制作など)
PC台数が多い企業環境(目安50台以上)
この2つに当てはまらない限り、10Gbpsへの乗り換えはコストに見合わないと思います。
