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第9話|離婚裁判は勝訴!しかし控訴へと続く


離婚裁判がスタートした。
最初は好青年に見えた相手側の弁護士も、
回を重ねるごとに、私に対して威圧的な態度で追及してくるようになった。

元夫はというと、もともと
「自分は高学歴で、他人は皆、頭が悪い」
そんな思い込みを持つ、傲慢な人だった。
実際、慶應の経済学部を出ているのだから頭は良かったのかもしれないが、本来そこじゃない。
当然のように、私側の女性弁護士のことも
「経験の浅い若手」と見下した態度を崩さなかった。
けれど裁判官の空気は、少しずつ違ってきていた。
言葉には出さなくても、どこかこちら側に理解を示している感触があった。
実際、彼は、裁判所の中でもガムをかみながら何かふてぶてしさが漂っていた。

もともと過去には夫からのDVがあり、後にギャンブルや風俗通いが趣味となり、お給料は消え、カードの借金だけが増えていく…。
さらには、私の親が購入したマンションに居座り、別居中に鍵を変えられ、
娘も私も自分の私物すら取り出せなくなった。
その上、私は「行方不明届」まで出されるという嫌がらせを受けていた。
当時、警察署は明らかに私の状況は理解してくれていた。
ただ、最悪なことに私は、夫からのDVの記録も、日記も、何も残していなかった。(日記、録音など、離婚が少しでもちらついた方は必ず細かなことも残しておくこと!!
絶対です)
なので絶望的だった。
いくら裁判で、真実を訴えても真実を証明する証拠がなければ無意味なのだ。
ただ、私を救ったものがあるなら
唯一、娘の陳述書であった。
彼女は長年、家庭内別居という空気の中で暮らし、
「両親はそれぞれ別の人生を歩んだ方がいい」
そう強く感じていた。
その言葉には、重みがあった。
娘を両親の離婚に巻き込みたくはなかったが、それしか残されてなかった。

彼女は、家庭内で見てきた現実を、第三者として、静かに、確かに語ってくれた。
それは、紛れもなく証拠の一つに繋がった。
やがて、判決が出た。
彼は、婚姻費用も払ってこなかったので、
その支払いの義務もついた上で、
私は、勝訴した!!
けれど、その喜びは長くは続かなかった。
元夫は激しく怒り、

「こんな結果は認めない。最高裁まで闘う!!」

そう強く言い放った。
そして、控訴された。

裁判というのは、回を追うごとにスムーズに進んでいくわけではない。
この控訴によって、またさらなる証拠準備や主張をまとめたりと気が遠くなるくらいの時間がかかるのである。
それを思うとまだまだ終わらない事実を実感させられ、ひどく打ちのめされた。



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