笑わせる
本が読みたいなぁ、映画が観たいなぁ、スポーツ観戦を初めから終わりまで観たいなぁ(途中で絶対寝てしまうので)
最近は、少し気持ちが上向きになってきた(底から這い上がってきた)
底の時は辛い。経験のある方ならわかってもらえるかもしれないけど、
とにかく体は重いし、やる気はないし、食事もあんまり喉を通らない。
(なんで痩せないかと言うと、お薬を飲んでいるからだ。)
36キロ増えた時はもう誰かわからなかった。
その時、闘病中だった父が、変わり果てたわたしを見て、酸素マスク越しに笑っていた。父がひと笑いしてくれたなら、いいか。と思った。
わたしがベッドの足元を通るたびに、父はくすくす笑っていた。
ある時、ベッドと壁の間をいつものように通ろうとしたら、右足が入らない。もうこの時点で父は笑っていた。
「お父さん、ベッドをちょっと動かすよー」と言ってわたしサイズにベッドを動かした。
36キロ増えた時は、これからどんどん増え続けてもうアパートの玄関を通れなくなってしまうのではないか、と本気で思った。
先生に、この事を報告したら、すごくびっくりされていた。
なんとかっていう薬が食欲を増進させて、なんとかっていう薬は元気になって、みたいな処方だったと思う。初めて病院に行った時はすでに10キロ痩せていたし、実際体も心もボロボロだった。それでそんな処方になったんだろう。先生は新しい処方に変えてくれた。
少し体重が落ち始めた頃、父は亡くなった。
ベッドの足元をうろうろする、少しは痩せたわたしを見せたかったなぁと思った。見た目は全然変わらなかったけど。
父が亡くなって、最近思うのは、本が大好きだった父に、朗読をしてあげればよかったなぁ。一日中天井を見る生活だったから、父の好きな本をずっと読んであげたかった。それだけが心残りです。
あ、気になってる方もいらっしゃるかもしれませんが、2年間かけてダイエットしてあと2キロで標準体重です。
今ならベッドの足元もスイスイ通れますよ、おとうさん。
