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【毎週ショートショートnote】隕石の伯父さん

僕には、会うたびに隕石のカケラを持ってきてくれる伯父さんがいる。
気が良くて、おもしろくて、でもどことなく秘密の匂いがするこの人のことが、僕は大好きだった。
伯父さんは、会うたびに僕の名前を聞いてきた。
「また忘れたの?今度はちゃんと、覚えてよね」
そう答えて笑うのが、習慣になっていた。

ある日、近くの山に隕石が落ちたとニュースになった。近所だったので、夜中に家を抜け出して見に行ってみた。

現場はすぐにわかった。木々が薙ぎ倒されて、広場のようになっていたから。
月明かりが燦々と差し込む黒焦げの大地の真ん中に、人影が佇んでいる。

ーーー伯父さんだった。気が良くて、おもしろくて、秘密の匂いがする、僕の、大好きな。
服も髪も煤だらけなのに、いつもの調子で笑っている。

「やあ。そういえば、きみの名前は?」

その声を聞いた瞬間、僕はわかってしまった。
伯父さんは、僕を忘れていたのではなく。
会うたびに、最初から僕を「知ろう」としていたのだ、と。

(410文字)

前回のお題はこちら⇩


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