気仙沼ほっこり湯で2024年初の銭湯体験をする
人生に限らず、生きとし生けるものの存在価値のようなものを考えたとき、恐らくすべてに共通しているのは「継承」だと考えている。つまり、現在から未来、次の世代へと何かを遺すこと、そして未来を紡いでいくことこそが生命共通の存在価値ということである。
人間を例にしたとき、最も分かりやすいのは子孫を産み育てていくことなのは言うまでもない。一方で、当然ながらそれ以外にも「継承」に値することはいくらでもある。死して誰かに資産を遺す相続も「継承」であろうし、師から弟子へと文化・技能を引き継いでいくのも「継承」である。
少しイメージしにくいもので言えば、自らの活動によって他者へと想いを繋いでいくことだろうか。現世代から現世代に対する行為であるため、現世代から次世代へと繋ぐ「継承」とは異なるかのように思えるかもしれない。誤解である。
想いや思考、行動、価値観といったものは、すべて人から人へと伝播、拡散していくものである。例えばあなたが道端で出会った誰かを助けたとき、その想いや行動は、その誰かが同じように別の誰かを助けるといった形で伝播する。それとて立派な「継承」である。
牽強付会に思えるかもしれないが、以前記事として公開した地域と地域に住まう外国人を繋ぐ活動も「継承」に外ならない。気仙沼市という日本の一地域の人々と全く違う国の人々を結び、互いの想いや価値観を伝え合うことで、互いの想いや価値観は広い世界、悠久の時に「継承」されていくのである。
「継承」の先には、慣習化、文化としての浸透がある。ほんの些細な優しい行動一つが、伝播、拡散し、優しい世界を形作る。そんな未来を創り出すのである。そう考えると、「継承」とは世界を形作ることに外ならない。謂わば生命共通の存在価値とは「継承」であり、それは等しく世界を形作ることである。
そうした前提に立って現代を見渡したとき、世界のありようはどうだろうか。多くの国で少子化が進み、地域や技能、文化は弱っていく一方である。つまり本来的な存在価値である「継承」が上手く行われていない。また、世界のあらゆるものが分断されていっているお陰で、人から人への伝播、拡散も弱体化の一途を辿っている。
「継承」に支障を来している現状は、誰の目にも明らかなように社会も世界も歪め、私たちの現在、未来その両方に暗い影を落としている。それにもかかわらず「継承」に対する意識は薄れていく一方である。世界的な危機と言えば、確かに危機と言えるに違いない。
2024年の年明け、気仙沼ほっこり湯でほっこりした話
前置きが長くなった。ここから本題に移るのは少々骨が折れそうだが、丁寧にやろうとしなければ骨を折る必要もない。開き直りに近い。さて、今回は「気仙沼ほっこり湯」の感想である。2014年にオープンし、休業を経てリニューアルオープンしたスーパー銭湯で、まさに「継承」が生じた施設と言える。
さすがに無理がある文章展開に思えなくもないが、勘弁して欲しい。1施設だけでまとまった量の文章を書くのは無理をしなければならないのである。もう少し何か加えられないかと考えていたが、用意できなかったのである。案外ほいほいと散策できないもので、こういう回も必要なのだ。決して怠慢ではない。

地元の方々からすればおなじみかもしれない。気仙沼ほっこり湯は、パチンコ店WINSの敷地内にある。結構大きめの看板が立っているのだが、意外にも気を抜いて車を走らせていると通り過ぎてしまう。少なくとも私は3回くらい通り過ぎた。本日は念願の来訪である。
国道45号線沿いにあるため、三陸自動車道から一度下りる必要がある。旧道と言いたくなる道路の沿線にあるので、道路沿いとだけ覚えておくと見つけられない可能性がある。なかんずく周囲は建物が転々と立っている少し寂しげに見える地域なので、「え、こんなところに本当にあるの?」と思いかねない。あるのだ。

入り口は道路とは反対側にある。隣がすぐにパチンコ店の入り口なので、入るところを誤らないように注意して欲しい。入り口を入るとすぐにコインロッカーの列が目に入る。下駄箱である。100円硬貨が必要になるので準備を忘れないようにしよう。なお、100円は帰りに返ってくる。居なくなったりはしない。
靴をしまって扉をくぐればフロントである。下駄箱の鍵を渡すと浴場のロッカーの鍵をもらえる。もしかするとありふれたシステムなのかもしれないが、少なくとも私は初めて体験したシステムだったので、少し感動した。ちょっとセキュリティ意識の高さを感じられる。
入浴には1,100円くらい必要になる。スーパー銭湯の料金として高いと感じるか安いと感じるかは人によって分かれる気がした。日帰り温泉として考えると1,000円を超える所は初めてなので、個人的には少し高いと感じたが、コード決済・カード決済が使えたので気にならない範囲である。
施設としては、食堂もある。思いの外メニューが豊富で魚介類も楽しめる。スーパー銭湯とは思えないほどに充実していた。休憩所も広めでゆっくりと過ごせそうである。浴場の中には、マッサージチェア用の部屋、サウナ、場内浴場、露天風呂がある。どれもが広く、とても快適だった。
これまで入ったサウナの中では最も広く、サウナ特有のこもったおっさん臭に悩まなくて済む。おっさんが悪いわけでないので、この記事を炎上させないで欲しい。湯は、人工泉であるものの薬湯である。効能もあるらしい。ぬるい湯と熱い湯の両方があり、ゆったり過ごすのに最適だった。
店名通り、ほっこりできる湯である。自宅から距離があるのが難点だが、安らぎが欲しくなったとき、再び来ようと思った。年明け早々に訪れる形となったが、ゆったり過ごせて来て良かったと感じるばかりである。話は変わるが、今年は去年よりも色々な湯に浸かりたい。旅館への宿泊もいていきたい。
※広告です。購入して自宅で温泉体験をしましょう。
いいなと思ったら応援しよう!
皆様のサポートのお陰で運営を続けられております。今後もぜひサポートをいただけますようお願い申し上げます。