愛猫と全自動トイレの微妙な関係
先日、旦那が猫用の全自動トイレを買ってきました。
事前の相談は、今回もありませんでした。
設置はとても丁寧で、位置も完璧。
トイレの前にはマットまで敷かれています。
人間側の準備としては、ほぼ満点です。
採点するなら95点は出せます。
ただ、当の本人――愛猫バニラは、まだ納得していません。
まず、マットを踏みません。
きれいに避けて、その横を歩きます。
「そこは床ではない」と判断しているようです。
新しいものに対する審査基準が、かなり厳しい。
トイレの隣には、バニラがよく外を眺める窓があります。
いつもはそこから外を覗いて、
風の匂いを確認したり、通り過ぎる何かを観察したりしています。
でも今は、その窓にも近づかなくなりました。
どうやら「トイレがある場所一帯」が、
まとめて警戒区域に指定されたようです。
被害範囲が広がっています。
そしてこのトイレ、ただのトイレではありません。
バニラがトイレをすると、旦那の携帯にアラームが鳴ります。
うんちの回数も分かります。
体重も測れます。
ちなみにバニラは、ここ10年、見事に3.5kgを維持しています。
そこだけはプロ意識を感じます。
今日、帰宅した旦那の第一声は、
「ただいま」ではなく、「バニラ、ウンチした?」でした。
どうやら今日はアラームが鳴らなかったらしく、気になっているようです。私はその横で、「挨拶って、そっちなんだ」と思いながら聞いていました。玄関で一番最初に気にすることが、それになりました。
バニラはというと、トイレの前で少しだけ探索して、
やっぱりやめて、離れていきました。
その様子を動画に撮ったのですが、
どう見ても「これは安全かどうか見極めている顔」です。
結論は出ていません。審議中です。
人間は「便利になった」と思っていて、
猫は「なんか増えた」と思っている。
そのズレが、今、トイレの前にあります。
とりあえず今日は、トイレの前を通らない猫と、
アラームが鳴らないことを気にする人間が、同じ家にいます。
そして私は、その間で、どちらの気持ちも、
なんとなく分かってしまっています。
――だから余計に、
このトイレが本当に正解だったのか、少しだけ分からなくなっています。

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