【詩】月が泣く/さみしがりやのあなたとわたし
——暁闇の中に
月が泣く
あかときやみには
わたしは いないの
朔の中に
月が泣く
さくげつには
わたしはいないの
そう
あなたは
どこにもいない
どこにもいなくて
どこにでもいる
どこまでもついてくる
あなたは
さみしがりやなのです——
駄々をこねる月
我儘な月
七変化する面
冷めた色
おぼつかない形
それでもそこに在る月
あなたに惚れて
あなたを愛して
けれども
あなたに愛されず
あなたを諦めきれず
夜ごとあなたに向かい
泣きたいのは本当は
わたしのほうなのに
こうしてあなたのことばかり
詩にするしか手立てがないわたしもまた
さみしがりやなのでしょう
