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始まりは悪魔城。まさにBeginnigってやつ

 自分の生まれた学年は昭和63年生まれ、64年生まれ、平成元年生まれが入り乱れるカオスな年だった。西暦で言うと1988年から1989年にかけて生まれた世代である。所謂ハンカチ世代、あるいはマー君世代というやつだ。
 生まれた時には既にファミコンがあり(1983年発売)、また物心がつく頃にはスーファミがあった(1990年発売)。流石にATARIあたりの(ダジャレではない)本当の黎明期とは言えないが、家庭用ゲーム機が盛り上がっていくのを自身の成長とリンクして味わえた幸運な世代だと思う。そんなアテクシのゲームの思い出をつらつらと語っていきたい。

 初めてゲームに触れたのは4、5歳の頃で、おそらくファミコンの「悪魔城伝説」だったと思う。割とオタク気質な叔父が持っていたものを遊ばせてもらった。初めて触れる電子の世界に、とにかく衝撃を受けたのを覚えている。
 本を読むのが好きで、その世界に没入して楽しんでいた自分としては、没入した世界に関与できるというのがとにかく新鮮だった。
 まして想像力をイヤでも掻き立てられるホラーな世界観である。動く骸骨、浮遊するメデューサの首、腐肉滴るゾンビ……どれも幼児を戦慄せしめるには十分すぎるラインナップだった。
 演出も素晴らしかった。ゲームをスタートさせるとおどろおどろしい音楽とともにプレイヤーネームの入力画面が出てくる。当然、アルファベットと落ちている陰毛の差もわからん年齢だったのでさっさとスルーしてゲームへと進む。
 オープニングでは巨大な十字架の前で跪き、何かを祈るようにしゃがむ主人公。少しの間の後、何か決意したかのようにおもむろに彼は立ち上がる。
 そんでいよいよゲームスタート。当時のKONAMIの枠を集めたイッケイケなBGMの洗礼が脳みそを揺らす。ドラキュラシリーズの名曲の一つ、Beginning。
 このゲームはアクションゲームとしても高い評価を受けている。しかし、脳みそ、器用さ、根気強さに欠けていた当時の自分がその点を味わうことはなかった。せいぜい進めて2面の序盤までだった。2面をクリアすると別の操作キャラを選択できるようになるのだが、当時の自分は知る由もなかった。

 しかしそれでもとにかく楽しかった。この頃の自分にとってゲームの楽しさとは、ここではない世界に入れることであったのだ。
 この作品によって、大層な言葉を使うならば、自分のゲーム観の原型が作られたように思える。所謂ゲーム性よりも、ゲームのもつ雰囲気や世界観に惹かれるようになったのだ。
 この後御多分に洩れず、配管工がキノコや亀の世界を走り回るゲームや、青タイツ少年が片手砲で戦うゲームにも触れたが、その当時は全く惹かれなかった。このためか同世代の子とはマァ会話が弾まなかった。

 悪魔城への熱はしばらく続いた。今でも自分のゲーム史の中で最もワクワクした時の記憶として残っている。小学校4年生の時、叔父に遊ばせてもらった例のヤツ、初代プレステの「月下の夜想曲」だ。
 硬派アクションから所謂メトロヴァニアへと転換した第一作で、これがマァ面白い。おどろおどろしさと耽美的な雰囲気が融合した、シリーズにおいても悪魔城の世界観が完成した作品だと思っている。
相変わらずドチャクソに雰囲気のある最高のBGMが流れる中、舞台となる様々な仕掛けや怪物の潜む広大な悪魔城を、流麗に動く主人公アルカードを操作して探索する歓びといったらなかった。

 初めて深夜まで起きてゲームを遊ぶと言う経験をしたのもこの時だ。思えばこの後のワイのゲーム体験は全て、この時の思い出を追いかけているのかもしれない。
 何月かは忘れたが寒い時期だったのは確かだ。コタツに入っていたから。プレイしている時は勿論、ふとロード画面で無音となった時、シンと静まり返った深夜の空気の中でプレステがCDを読み込む音だけが響いていたあの瞬間も愛おしい。
 アタクシのゲームの原風景はまさにこの2作品によって彩られているのだ。


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