「書きたい気持ち」は生もの
小説やエッセイ、そこまでいかなくても、タイトルだけや入れたいフレーズ一行だけ書いたものが、いつのまにかたまっている。
時々、それらを見返して続きを書くこともあれば、いったい何を書こうとしたのか意味不明であることに気づいて、削除することもある。
料理講師の私はふと気づいた。
(書きたい気持ちは食材に似ている)
食材は、牛肉のように熟成させたほうが美味しいものがある一方で、時間の経過と共に劣化して味が落ちるどころか、食べられないものもある。
書きたい気持ちを形にするタイミングを見誤ると、没原稿が積み上がるばかりなどということも。
これは、もう少し寝かせるべきか、冷やすべきか、すぐに調理すべきか。
それがわかるのは、自分のみ。せっかく用意した食材を無駄にすることがないようにしたい。
そんなことを思いながら、私は「創作ノート」という名の冷蔵庫を漁っている。
