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2025年度呼吸器専門医試験を終えて

 受験した皆様本当にお疲れ様でした。
遅くなってしまいましたが2025年度(第35回)の呼吸器専門医試験を受験してまいりましたので、試験の感想や出題内容、勉強方法など、簡単にですが記録しておきます。来年度以降受験される方の助けとなれば幸いです。


試験概要

 試験は2025年10月12日(日)に東京のTOC有明で行われました。
試験はマークシート方式で、時間と内容は、
一般問題 70問 10:45-12:30(105分)
実地問題 50問 13:45-15:30(105分)
の構成で、例年と変わりありませんでした。途中退席は実地問題でのみ可能でした。
 2022年以降に内科・外科共通問題となったようで、こちらも変更はありませんでした。ただし内科か外科かマークシートに記載するので、ある程度内科・外科問題での得点調整はあるような気もします。問題選択肢は、5つの選択肢から正解あるいは誤りを1つ選べ、2つ選べでした。気管支鏡専門医試験のような正解をすべて選べはありませんでした。
 試験を受けるまでの専門医申請や必要業績については過去にまとめていますので、以下のnoteを参照ください。

感想

 先輩から事前に聞いて覚悟はしていましたが、やはり難しかったです。ネットをみると例年は一般問題が難しく実地は比較的簡単と言われていますが、今年は実地問題も結構難しかったように感じました(一般問題よりは解きやすかったですが。私だけ?)。一通り解き終わった段階で、一般問題は自信のあるものが6割程度、実地問題は6.5割くらいでした。過去問3-4年分と1問1答、呼吸器専門医テキストを概ね勉強していってこのザマですので、やはり難しい試験だったと思います。試験時間の余裕はあまりなく(特に一般問題)、全部解いたあとの見直しの時間は20-30分くらいでした。

出題内容

 特に一般問題に当てはまりますが、今年は6-7割以上が呼吸器専門医テキストから出題されていた印象です。来年度以降も同じ傾向とは限りませんが、何よりもまず呼吸器専門医テキストの読み込みが大切だと思います。外科的な処置や稀な疾患、テキスト後半の疾患(縦隔の疾患や横隔膜疾患など)についても同じウエイトで出題されていますので、テキスト全体を満遍なく勉強する必要があります。ネット上の過去のアドバイスをみると、テキストは最初の方のページ(形態・機能、病態生理、疫学、主要症候と身体所見、検査、治療)の確認だけでOK!みたいなアドバイスもありますが、最終ページの方まで全部しっかり確認することを推奨します。
 内容としては、過去問と同じ・ほぼ同じ問題が1割〜1.5割くらい、1-2割はみたことない初見の問題でした。最新の内容は問われておらず、2024年までの出題内容だったかなと思います。たとえばNTMの暫定的診断基準や2024年のHOT導入疾患の順位、2024年から指定難病となったIIPsなどが比較的新しい問題で、2025年度に保険適応となったような最新の治療等は問われませんでした。
 毎年よく出題されている問題があります。特に遺伝疾患を選べや遺伝様式、遺伝子の種類などは毎年のように聞かれています。ほかにも肺の発生や喘息の生物学的製剤の特徴、禁煙指導、HHT、肺分画症、肺癌のTNM分類、胚細胞腫瘍(IGCCCG分類)、胸腺腫(WHO分類と正岡分類)などは毎年のように出題されており、細かいところまでみていたほうがよさそうです。テキストにはありませんが出ている内容としては、NERDや先天性気管支閉鎖症ですかね。こちらも良く聞かれています。今年は計算問題はほとんど出ず、酸塩基平衡問題のアニオンギャップ計算だけでした。また疫学も少なく、胸腺腫の頻度くらいだったと思います。
 肺癌や中皮腫のレジメン選択問題はそこまで問題数は多くない(3-4問くらい、もっと出てほしかった)ですが毎年問われていますので、周術期治療や分子標的薬など肺癌ガイドラインなどでの確認をお勧めします(毎年2次治療以降でのみTKI・ADCが使用できる遺伝子変異例(KRASやHER2)の1次治療を出してくるひっかけ問題がでています)。

おすすめの勉強方法

 今年に関していえば呼吸器専門医テキストをどこまで細かく理解していたかどうかが、得点につながる試験だったと思います。試験終了後にテキストを振り返ると、意外とちゃんと答えが記載されている問題が多かったです。まずは青線部を中心に理解する方針が良いと思いますが、青字の線が引っ張ってあるところだけではなく普通の文章からも問われていますし、なんなら過去問や今年の問題をみるとアドバンスと書かれたコラムみたいなところからも平気で出題されている点は注意が必要です(先天性肺胞低換気症候群など)。
 何よりまず呼吸器専門医テキストの読み込みをお勧めしますが、テキストは分厚く分量も多く索引もなんか使いにくいしで大変です。過去問が手に入る方は過去問を、それ以外の方は試験対策1問1答!を解きながら、呼吸器専門医テキストでしっかり確認し周辺知識もつけていく方法がよいかと思います。あくまでテキストを中心とした勉強が良いと思います。特に、出題内容のところでも述べましたが、外科的手技や稀な疾患、テキストの最後の方の疾患もまんべんなく出題されますので、全ページ目を通したほうがよいです。
 専門医テキストからの出題が多く最新知識を問う問題がでていなかったので、各種ガイドラインの読み込みまでは不要かなと個人的には思います。ただその中でも肺癌ガイドラインは、特に臨床で肺癌を専門に診療していない方の場合には読んでおいたほうがよいかなと思いました。ケアネットのDr.粟野のUKARU呼吸器専門医試験はやっていません。
 試験対策1問1答!と必携!の2種類が基本的にみんな仕上げてくる問題集かと思いますが、内容として古くなってきている分野もありますので注意してください。
 勉強方法については、下記のぴろりん先生のnoteも大変参考になりますので、ぜひご一読ください。

最後に

 以上簡単ではありますが受験してみての感想とアドバイスをまとめてみました。内科J-Oslerから呼吸器J-Oslerを経て、ここまで本当に長かった。12月中に合格発表らしいので、また良い報告ができればと思います。来年度以降受験される方の少しでも力になれれば幸いです。それではまた。

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