登録さんに行こう! No.67 離山神社 : 松代 登録さんめぐり(Part 3)(長野県長野市)
登録有形文化財の建物はあまり有名でないことが多く, 重要文化財や国宝と比較して, その建物の持つ背景があまり知られていないように思います. しかし, その歴史をたどってみると, その建物のすばらしさというものをより深く感じられることがあります.
今回は長野市松代にある登録有形文化財のひとつ, 町の西端にある離山神社について紹介したいと思います.


離山神社は離山という小高い丘のような山の上にある神社です.
江戸時代(1742年), 千曲川が氾濫し(戌の満水), この地域も大洪水となりました. 数多くの周辺住民が離山神社に避難してきたそうです. その時の人々の恐怖はどれほどのものだったでしょうか. 雨が止んで水が引いてきたとき, 避難してきた人々はどれだけほっとしたでしょうか. 離山神社は多くの人の命を守ったのです.

拝殿は急斜面にせり出すように建っていて, 清水寺と同じような木組みの“懸造り”と呼ばれる構造になっています. 本殿はこの建物の内部にあります.


日本は天災が非常に多い国です. そして四季の移り変わりがある美しい自然があります. そうしたことが八百万の神という宗教観と深く結びついているのではないかと思います. 自然を慈しみ, 怖れ, その圧倒的な力にただ祈る, そうして日本人は暮らしてきたのだと思います.
松代の人たちのこの神社への想いや祈りが拝殿の中の空気に感じられるような気がしました.
離山神社拝殿・祝詞殿及び本殿上屋
●位置情報
しなの鉄道 屋代駅, 長野駅から長電バスで 象山口 下車. 徒歩約10分.
●参考web site
文化遺産オンライン
離山神社拝殿・祝詞殿及び本殿上屋
国指定文化財等データベース(周辺地図あり)
離山神社拝殿・祝詞殿及び本殿上屋
