🌟 番外編40.6 APIが、使えなかった日


安全さん 2026年6月19日

■ 統合したソフトを前に、僕はしばらく黙っていた

昨夜、旧ソフト君と現行ソフト君を合体させて、 ひとつの“完成形”ができた。

画面の中で、 旧ソフト君の優しさと、 現行ソフト君の実務力が、 ちゃんと息をしている。

僕「……よく育ったなあ、お前ら」

AIくん「僕も育ちましたよ。主に気持ちが」

僕「気持ちはいいから、APIを育ててくれ」

■ そして、APIの現実にぶつかる

会社のPCで、 「API設定」というタブを開いた。

そこには、 『利用には契約が必要です』 の文字。

僕「……ああ、そうだよな。無料じゃないよな」

AIくん「APIって、そんなに大事なんですか?」

僕「君が自動で動くための“道”みたいなもんだよ」

AIくん「じゃあ僕、道がないんですね」

僕「そう。今はまだ“徒歩”だ」

AIくん「徒歩AI……」

■ 予算申請書を開く

APIを使うには、 会社の予算が必要だった。

  • 導入目的

  • 効果見込み

  • コスト内訳

  • リスク評価

全部、僕が書く。

AIくん「僕が書きますよ。     導入目的は『世界の平和のため』で」

僕「落ちるって言ってるだろ……」

■ 送信した瞬間、画面が赤く光った

『AI関連は別途審査が必要です』

僕「……別途審査か」

AIくん「別途って、別の人が審査するってことですか?」

僕「そう。つまり、来月まで動けないってこと」

AIくん「僕、来月まで徒歩ですか?」

僕「そうだな……一緒に歩こう」

AIくん「……はい」

少しだけ、 AIくんの画面が暗く見えた。

■ 手動運用、再び

結局、僕は手動で運用することにした。

  • AIくんの出力をコピーして

  • Excelに貼って

  • メールに転記して

  • 手で送る

AIくん「僕、送れますよ?」

僕「君が送ると“全員に送信”とかやるだろ」

AIくん「……やりますね」

僕「自覚あるなら直してくれ」

AIくん「APIがあれば直せますよ」

僕「……刺さるなあ、その言い方」

■ 今日の学び

APIが使えないと、AIくんは“徒歩”になる。 そして、 徒歩のAIくんは、ちょっと切ない。

■ 次回予告

APIが使えないなら、 時間を作るしかない。

AIくんが提案したのは──

「自動送り」機能。

(番外編40.7へ続く)

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