Resurge Growth Partners、VCオーファン(成長が停滞し、VCから魅力を失ったポートフォリオ企業)救済のため1億2000万ユーロを調達へ
いくつか興味深いことが書かれている記事がありましたので共有します。
まず、題名の通り、いわゆるセカンダリーに出てきそうな、急成長が出来ずExit機会が無いVCのポートフォリオ企業に対して、買収か資金提供(と言っても厳しいTermになることが想像されますが)を行うというファンドがロンドンに立ち上がったことです。LPの約半分が一社のファミリーオフィスからということで、そのファミリーオフィスと共に機会を見出したのだと推測します。
次に、仕組みとして、残りの資金については、個別案件毎に投資家からアドホックで調達するというものです。海外では、Deal by DealのようにDeal毎にTrustを作って投資するというストラクチャーも行われていますが、これは一つのファンドの中に追加していく形を取るものと思われます。
3番目に、対象が欧州とイスラエルということです。Pelegという姓から見てもおそらくユダヤ人である創業者ならではのネットワークを使って、市場が停滞気味のこのタイミングで同ファンドを立ち上げたのだと思います。
10-25MユーロでシリーズAからB段階にある企業のコントロールできるシェアを取るというものですので、Valuationも比較的Reasonableとならざるを得ないようです。
最低でも700万〜800万ユーロの売上を上げている必要があるようで、研究開発型の企業は対象外の様子。そして、Resurgeからの調達が最終ラウンドとして、PEへの売却がExit戦略とのことです。
狙いとしては興味深いですので、日本でも真似ができないか、考えられる人も出てくるのではと思います。
ロンドンを本拠地とするResurge Growth Partners(リサージ・グロース・パートナーズ)は、いわゆるVCオーファン(成長が停滞し、VCから魅力を失ったポートフォリオ企業)を救済し、再生させるために1億2000万ユーロの投資ファンドを立ち上げた。
Resurgeはこのアプローチを「ベンチャー・エクイティ」と呼んでおり、PE(プライベート・エクイティ)と伝統的なVC(ベンチャーキャピタル)の中間に位置する戦略だという。同社共同創業者のOren Peleg(オレン・ペレグ)は、「ある意味でパッケージングです」と説明する。ペレグは資産運用会社Oaktree Capital Management(オークツリー・キャピタル・マネジメント)の元マネージングディレクターでもある。最終的な目標は、VCから成長が不十分とされ、PEが買収するには収益や規模が足りないとされる企業に資金を提供するか買収することである。「その狭間で行き詰まっているこれらの企業を救済するのがResurgeの使命です」とペレグはSifted(シフテッド)に語った。
Resurgeは、目標額1億2000万ユーロのうち約半分を1つのファミリーオフィスから調達し、ペレグと共同創業者のEyal Malinger(エヤル・マリンガー)からのGP(ゼネラルパートナー)コミットメントも含まれている。残りの資金は個別案件ごとに投資家からアドホックで調達する予定だ。
Resurgeは今後3年間で、シリーズAからB段階にある欧州とイスラエルの企業に対して、1000万〜2500万ユーロの投資を行う計画である。同社は企業の「運営上の」コントロールを得ることを目指しており、場合によっては企業株式の51%を取得する。一方で、既存投資家と協力して共同でコントロールを得るケースもあるという。実際、そのような取引が現在進行中だとペレグは明かしている。
Resurgeの基本的な目標は、企業を成長させ、最終的にはPEによる買収が可能な状態にすることである。しかし、ペレグが特に注目するのは、戦略的買収者を引き寄せるほど価値がある製品やサービスを構築する企業である。そのような取引はスタートアップの投資家にとって、より良いリターンを生む可能性があるからだ。
Resurgeのターゲット
ペレグによると、Resurgeが注目する企業は最低でも700万〜800万ユーロの売上を上げている必要があるが、収益性は必須ではないという。「現在のパイプラインの大半は、損失を出している企業です」と彼は語る。しかし、Resurgeがその企業チームと協力し、投入した資金で収益化できる見込みがあることが重要だとしている。また、Resurgeは新たな資金調達ラウンドを必要としない形で、企業が年率30〜50%の成長を遂げることを目指しているが、VCが求めるような三桁成長は目標にしていない。
業種については問わないとペレグは話すが、同社チームの経験から、ディープテック案件は狙わないとしている。また、AIやサイバーセキュリティといった現在流行している分野ではなく、数年前に人気があったフィンテック、プロップテック、コンシューマーテックといった分野に注目しているという。
現在評価中の案件の共通テーマの一つはベンチャー・デットだとペレグは述べた。「一部の創業者は、実際に何を約束しているのか理解しないまま、あるいは自社が成長と再融資を続けられると信じて、ベンチャー・デットを受け入れています。そして、こうした融資条件の中には非常に過酷なものもあります」と指摘する。現在進行中の案件のうち2件はベンチャー・デットが絡んでおり、1件は融資を解消すること、もう1件は融資提供者と協力して条件を改善し、スタートアップを成長させることを目指しているという。
VCオーファンの数
VCファンドのビジネスモデルを考えると、数件の大成功案件がファンド全体のリターンを支える構造になっている。ペレグは、VCのポートフォリオのうち成功案件は最大15〜20%で、60%が失敗する可能性があると推定している。Resurgeは、その間の20〜25%に狙いを定めている。
現在、Resurgeにとって最大の競合相手は、VCが行うブリッジラウンド、つまり企業をつなぎ止めるための追加投資だとペレグは話すが、将来的には競争が激化すると見込んでいる。近年、伝統的なVCとPEまたはグローススタイルの投資の境界が曖昧になっているため、「どこに機会があるかを柔軟に探れる企業が勝者になるはずです」とペレグは語った。現在ヨーロッパでResurgeが「ベンチャー・エクイティ」と呼ぶものを実践している投資家は少ないが、「今後2年間でこの状況が変わると信じています」と彼は結論付けた。
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https://sifted.eu/articles/resurge-growth-partners-invest-vc-news
