Santa Cruz Tシャツ年代判別 完全ガイド1970年代〜00年代まで
第一部 基礎知識編
Santa Cruz Tシャツ年代判別 完全ガイド
1973年〜現行まで【決定版】
はじめに
数ある商品の中から、本書をご購入いただきありがとうございます。
近年、80〜90年代のスケートカルチャー人気の高まりにより、Santa CruzのヴィンテージTシャツは国内外で高い人気を集めています。
一方で、インターネットやSNSでは、
「黒タグだから80年代」
「シングルステッチだから80年代」
「コピーライト=製造年」
「USA製だからヴィンテージ」
といった、断定的な情報が数多く見受けられます。
しかし、実際の年代判別はそれほど単純ではありません。
同じタグでも製造時期が異なる個体が存在し、コピーライトと製造年が一致しない例や、復刻(Re-Issue)によって当時のデザインが再び販売された例も確認されています。
そのため、本書では一つの特徴だけで年代を断定するのではなく、複数の要素を組み合わせて総合的に判断する方法を解説します。
本書の目的
本書は、
「○○タグだから○○年製」
と断定するための資料ではありません。
年代判別を行う際に、
どのようなポイントを見るべきか
どの情報が確認できる事実なのか
どこからが推測なのか
を整理し、読者自身がより正確に判断できるようになることを目的としています。
コレクターの方はもちろん、古着販売者や購入を検討している方にも役立つ実用資料として制作しました。
本書で使用する表記について
本書では、情報の信頼性を明確にするため、次の3つに分類して記載しています。
【事実】
以下のいずれかで確認できる内容です。
ブランド公式資料
NHS社の公開資料
商標・企業資料
信頼性の高い専門資料
実物個体で確認できる仕様
【推測】
実物個体の確認例や市場での傾向をもとにした考察です。
公式資料による裏付けがない場合は、「推測」として記載しています。
【不明】
公式資料が存在しない、または現時点で確認できない内容です。
憶測で補完せず、「不明」「確認できない」と表記しています。
Santa Cruzとは
【事実】

Santa Cruz Skateboardsは1973年、アメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズでRichard Novak、Doug Haut、Jay Shuirmanによって設立されました。
社名である「NHS」は、3名の姓の頭文字(Novak・Haut・Shuirman)に由来しています。
創業当初はスケートボードデッキの製造・販売を中心としていましたが、その後アパレルやアクセサリーなどへ展開を広げ、現在も世界を代表するスケートボードブランドの一つとして活動を続けています。
Jim Phillipsについて
【事実】

Santa Cruzを語るうえで欠かせない人物が、アーティストのJim Phillipsです。
1980年代以降、
Screaming Hand
Rob Roskopp Face
Slasher
など、ブランドを象徴する数多くのグラフィックを制作しました。
これらのデザインは現在も復刻されるなど、高い人気を維持しています。
年代判別で最も重要な考え方
本書で最も伝えたいことがあります。
それは、
「タグだけでは年代を判別できない」
ということです。
年代判別では、一つの特徴だけを見て判断するのではなく、複数の要素を組み合わせて総合的に考えることが重要です。
例えば、
タグ
コピーライト
ボディメーカー
生産国
ステッチ
洗濯タグ
プリント技法
これらを総合して判断することで、年代判別の精度は大きく向上します。
年代判別の優先順位
本書では、以下の順番で確認することを推奨します。
① タグ
↓
② ボディメーカー
↓
③ コピーライト
↓
④ 生産国
↓
⑤ 袖・裾ステッチ
↓
⑥ 洗濯タグ
↓
⑦ プリント技法
↓
総合的に年代を推定する
Santa Cruzタグについて
【事実】
Santa Cruzのアパレルタグは、長い歴史の中で複数回変更されています。
一方で、タグの使用開始年・終了年をまとめた公式資料は公開されていません。
【推測】
コレクター間では、
初期タグ
赤タグ
NHSロゴタグ
黒NHSタグ
Re-Issueタグ
などの名称で分類されることがあります。
本書でも便宜上これらの呼称を使用しますが、公式名称ではない場合があることをご理解ください。
本書の年代表記について
本書では、「1980年代」「1990年代前半」などの年代表記を使用しています。
これらは、
公式資料
実物個体の確認例
市場での傾向
を総合して記載しています。
公式に裏付けがない場合は、「推定年代」「確認例が多い」と表現し、断定は避けています。
本書を読む前に
ヴィンテージには、すべてを断定できる答えが存在しない場合があります。
新たな実物個体や公式資料の公開によって、これまでの通説が見直されることもあります。
そのため、本書は「絶対的な答え」を示すものではなく、現時点で確認できる情報をもとに、より正確な年代判別を行うための参考資料としてご活用ください。
それでは、次章から実際の年代判別に必要な知識を詳しく見ていきましょう。
