ふっと肩の力が抜けて見えたもの ~"蒸す"で広がる 豆料理~
蒸し野菜を活用したレシピを数多く作っている私ですが、
野菜だけでなく、乾燥豆にも"蒸す"調理法が活用できると知ってから
新しい扉を開けることができた気がしています。
もう蒸し豆は買わない
この方法を見つけて、
意外と簡単に蒸し豆は作れる、ということに気づけたことは、とても衝撃的でした。
まずは
・フライパン
・蒸しプレート
・水
・乾燥豆(一晩浸水)
を用意して、作っていきます。
わたし流の”低温蒸し”について、基本や活用法などは
こちらで詳しくまとめています:
①蒸す準備
最初に、フライパンに水と

蒸しプレートを入れます。

水は蒸しプレートよりも多くならない量が目安
蒸しプレートの上に蒸したい豆を入れて蓋をしたら

豆同士が重なりすぎないように広げて置く
&蒸している途中でかき混ぜると、
蒸しムラを減らせます◎
低温で蒸していきます。
大事
1. 豆は基本的に一晩浸水(→しっかり水切りし、浸水に使った水は使わない:のちに詳しく)
→浸水した時点で水が濁るなど、汚れが気になる場合は、洗ってから蒸しプレートに配置。
※蒸し時間は、豆の種類にもよりますが、低温で60分ぐらいを目安として書いておきます。
(赤レンズ豆・イエロームング豆のような皮なしの豆は、15~20分もあれば、ほっくほくに仕上がる印象)
※豆の保存状態や調理器具・一緒に蒸すもの・重ね具合によって蒸し加減が変わったり、柔らかめ・かためなど好みの仕上がりは様々だと思うので、様子を見ながら&ご自身の心・体と相談しながら、蒸し時間を調節。
※なかなか蒸し上がらない(2時間以上かかる)、えぐみが残る、などで困ったら、まずは蒸し方の基本・コツを確認(のちに、長尺動画も載せています)。特に「蒸気(の状態)」について見直す(意識を変える)と、格段に速く・旨み甘みぎっしりに仕上がるようになります。
補足
基本的には、浸水した豆をそのまま蒸しプレートに広げて蒸すスタイルですが、
赤レンズ豆・イエロームング豆のような皮なしの豆や、皮がむけやすいインゲン豆系は、
蒸し布に包んだり、蒸し布の下(玄米などを蒸し布で包んで蒸している下)に広げたりすることで、
より早く、見た目もよく仕上がる傾向があります。

その上に浸水した豆を広げる(重なりすぎないように)
上下左右から、蒸し布を折りたたんで包む。
後はいつもと同じように、フライパンの蓋をして
蒸していくイメージ。

ほっくほくに蒸し上がった
赤レンズ豆。
旨味が溢れすぎて、塩をちょっと振っただけで
ごちそう級のおいしさに。
②フライパンの焦げや豆の縮れを防ぐ
低温加熱していても、長時間加熱し続けるとどうしても水分がなくなって
フライパンが焦げ付いてしまう+豆に蒸気が当たらなくなって縮れてしまうので…
加熱途中で水がなくなってきたのに気づいたら、お湯ではなく水を、適宜追加。

③仕上がりチェック
豆が柔らかくなってきたところで、箸や楊枝などで刺してみて固さのチェックを。

まだ固いな…という場合は追加で蒸し、ちょうどよくなっていたら引き上げます。
あとから固くなることもあるので、少し柔らかすぎるかも?ぐらいが丁度いいことも。
家事や作業などをしている間に蒸し進めるなど、
焦らずじっくり蒸し上げることが、ふっくら仕上げる近道に。
④あとはお好きなアレンジで
これで蒸し豆は完成したので、あとは仕上げ。
シンプルに塩で和えるだけでも十分美味しいですが、色々と混ぜて和物にしたり、スープやカレーなどに入れたりするのも◎

野菜と一緒に和物にするなら、蒸すときから一緒に調理すると楽ちんです!
(※詳しくはそれぞれのレシピ動画にて:Instagram / YouTube )
広がる蒸し豆料理
赤レンズ豆を、玉ねぎと一緒に塩麹で和えたり、

はたまた、小豆を柔らかく蒸して、みりんシロップと和えてあんこにしたり…
蒸し方の基本・コツ:
同じ調理方法でかなり料理の幅が広がりました。
ほっと肩の荷が下りて
色んな豆をメインおかずとして食べる私にとって、蒸し豆を定期的に買うのに経済的もろもろで負担がありました。
でも、この蒸す方法に出会ったら、
乾燥豆をまとめ買いして、好きなタイミングで好きなだけストックを作るようになって、今までかかっていた負担がかなり減ったように感じています。

蒸している間には家事や作業など他のことが同時にできるし、
できた蒸し豆でサラダや煮物など、色んなおかず・おやつを楽しめる。
こんな魅力ある蒸し豆料理との出会いはとても貴重でした。
補足:乾燥豆の浸水について
一般的には「浸水不要」と言われている小豆・レンズ豆なども含め、基本はどれも、一晩浸水することにしています。
理由としては
① 蒸し時間の短縮に繋がる
② 以下を減らせる(※)
・鉄や亜鉛などの吸収を妨げるフィチン酸
・ガスによる不快感(おなかの張り・おなら等)の原因になるオリゴ糖
実際浸水するようになってから、豆を食べた後の違和感がなくなり、
より心地よく、おいしく楽しめるようになった今があります。
※参考文献
Chauhan, D., Kumar, K., Ahmed, N., Thakur, P., Rizvi, Q. U. E. H., Jan, S., & Yadav, A. N. (2022). Impact of soaking, germination, fermentation, and roasting treatments on nutritional, anti-nutritional, and bioactive composition of black soybean (Glycine max L.). Journal of Applied Biology and Biotechnology, 10(5), 186-192.
Zhang, J., Song, G., Mei, Y., Li, R., Zhang, H., & Liu, Y. (2019). Present status on removal of raffinose family oligosaccharides-a review. Czech Journal of Food Sciences, 37(3), 141-154.
そして、浸水に使った水は、使わないことにしています。
① 浸水によって、
フィチン酸・オリゴ糖に加え、ミネラルやポリフェノールなども一部水に溶け出す(※)(= さまざまな成分が混ざった水になる)
② 上記の成分それぞれに、体に役立つ面があっても、
その水を使うことで、渋み・えぐみとして感じられたり、上記でも書いたような栄養吸収の妨げ・不快感ににつながることがある。
(浸水後の水には、汚れもたまりやすい)
→ そういった、食事中・食後の違和感を抑えて、無理なく食べられる状態にすることが、結果として栄養が効率よく吸収され、活かされることにつながると考えています。
(ちなみに、豆の成分でアブクが出る原因になるため、蒸す水としても使わない方がベター)
※参考文献
Abbas, Y., & Ahmad, A. (2018). Impact of processing on nutritional and antinutritional factors of legumes: A review. Annals: Food Science & Technology, 19(2).
Han, I. H., & Baik, B. K. (2006). Oligosaccharide content and composition of legumes and their reduction by soaking, cooking, ultrasound, and high hydrostatic pressure. Cereal chemistry, 83(4), 428-433.
あいり
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