見出し画像

EURO2024の感想 塩分量について

 全部見たわけじゃないので、簡単に印象だけ。
 
 今大会はスペインの強さが際立った大会かなというのは誰しもが明らかでしょう。

 今大会のスペインは、正直、そこまで期待されていませんでした、というか、有識者ほどそこまで期待していなかったと思います、だから、手のひら返しだ、とか、このチームに日本代表が勝ったという意見を見ると、イラっときますね。もはや、別チームですから。

 というのも、若手サイドアタッカーのニコとヤマルがに戦術的にここまで中心になるのも、彼らがウォーカーやショーといったプレミアリーグでバリバリにやってきた対人最強サイドバックと互角に戦えるとも大会前に予想するのは難しかったと思います。

 ワールドカップでエンリケ退任後、就任したルイス・デ・ラ・フエンテも最後にクラブの指揮したのが2011シーズンのアラベス、それ以降は_アンダー年代の指揮なので、彼のチーム自体を見るのが初めてだったという人が少なくないでしょう。私自身も東京五輪のスペイン代表以来でした。
 
 またここに至るまでに、イスコやガビも離脱。決勝に行くまでに、ぺドリも離脱と中心選手も欠きました、それだからとはいいませんが、本来のティキタカよりも、ハイプレスで、明らかに縦に速いショートカウンター戦術をとったのも正解でした、特に、ニコ、オルモ、ククレジャ、ファビアンといった選手は明らかにスピードがあり、縦に速くそうした戦い方に向いている選手と感じました。

 また決勝をみれば、明らかなように、ボール保持の形もできないわけじゃなく、オプション的にある、というのが何よりも強みでした。フランスなんかは、ボールをあえて持たせる戦術をとりましたが、普通にボール持ったら持ったで強いので、カウンターとボールポゼッションのその場その場での使い分けができるというチームは、今大会でスペインだけだったと思います、世界のサッカーのトレンドでいえば、レヴァークーゼンが保持の形でも、カウンターも打てるチームでしたが、少し形は違いますが、二刀流的な感じです。ただ、もちろんこれをやるチームが少ないのは、まず技術力がないとうまくいかないことだからでしょう。

 特に、中盤で心臓役を担ったロドリは白眉で、彼がいるからこの使い分けができたと思います、2008年にスペインがEUROを制したときもマルコス・セナの存在がありました。優れたチームには優れたピボーテの存在が不可欠という話ですね。

 今大会は、やたら、塩、塩試合といわれがちでした。だって、ベスト4に残った監督を挙げれば、サウスゲート、デシャン、クーマンなのだから仕方ないです。ただ、スペインのボールポゼッションも、ある意味で塩なのです。塩というのは、言い換えれば、ゲームコントロールなので、流れをコントロールしたチームが勝ちやすいということに代わりはありません。ただ、デシャンにもサウスゲートにもクーマンも同じことが課題でした、それは攻撃時の構築ができないこと。個人任せという印象は最後まで拭えませんでした。もしそこが違えば、塩チームと言われようが、優勝することは可能だったでしょう。デシャンに関して付け加えれば、今大会はワールドカップと違い、ポストプレーができるCFのジルーが代表最後の大会であり、世代交代せざるを得ないこと、攻撃時にリンクマンとしての役割ができるグリーズマンの配置に悩んだ後が見られました。デシャンが続投するにしても、この辺が整理されないと厳しいのかなと思いました。

 次に触れたいのは、前回ワールドカップで、フランス、アルゼンチンが躍進したことで、組織的なチームは勝てないのかと話題になったことですね、これはオーストリアのラングニック、ドイツのナーゲルスマンとレッドブル組が、結果は伸び悩みましたが、短期間でしかチームを仕上げられない代表でも戦術的にオーガナイズできるというのを証明していると思いますね。ただ問題としては、彼の運動量の多い塩とは程遠いサッカーが、短期集中の大会に向いているかといえば別問題。しかし、ナーゲルスマンはしっかりその辺考えていて、組織的な攻撃を時には捨て、フュルクルクを中心としたパワープレイ戦術は厭いませんでした、ナーゲルスマンは、トーナメント戦では弱いというのを見聞きしましたが、戦い方としては間違っていないし、負けたのが優勝したスペインなのだから、言い訳は効くと思いました。
 今後のドイツの課題としては、クロース引退後で、後継者を見つけていくプロセスになる点ですね、キミッヒあたりが候補にはなると思いますが、難しさはあるのかなと。

いいなと思ったら応援しよう!