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第3章|時間がない中で、最初にやったこと

仕事から帰ると
正直、ゆっくりする時間はない

家に着いたら
ご飯は5分でかき込む

そのまま子どもを連れて風呂に入って
寝かしつけ

うまくいけば一人の時間ができるけど
そのまま一緒に寝てしまう日も普通にあった

子どもはまだ2歳
宿題なんてもちろんない

でも、その代わりにあったのが
一級建築士の勉強だった



「今日は副業やろう」と思っていても
現実はそんなに甘くない

寝かしつけで一緒に寝てしまって
夜中に目が覚める

そこから
テキストを開いて
過去問を解いて
頭が少し回り始めた頃には
もう日付が変わっている

その残った時間で
副業に手を伸ばす

正直
「副業どころじゃない」
そう思った日も、何度もあった



でも実は
副業に使っていた時間は、夜だけじゃなかった

一番使っていたのは
朝と夜の通勤時間だった

車での通勤
往復すると、約1時間半

今までは
音楽を流したり
ぼーっと考え事をしたり
正直、流していた時間だ



その時間を
「副業の時間」と決めた

といっても
車の中でパソコンを開くわけじゃない

やっていたのは
作業ではなく、段取りだった

現場で言えば
職人さんが来る前に
今日の工程を頭の中で組み立てる時間

あの感覚に近い



副業をやろうと決めて
次に考えたのは
「何をやるか」よりも
「どうやって始めるか」だった

時間もない
実績もない
副業に全振りできる状況でもない

だから
まずはすでに仕事が集まっている場所に行こうと思った

それが
クラウドワークスだった



建築の仕事に例えるなら
これはかなり分かりやすい

いきなり
「元請けでやります」と言っても
実績も信用もない状態では無理だ

まずは下請けとして現場に入って
流れを覚えて
できることを一つずつ増やしていく

クラウドワークスは
自分にとって
その最初の現場みたいな存在だった



通勤中
スマホでAIに話しかける

「こういう案件があって」
「ターゲットはこんな人で」
「この条件で構成を考えて」

きれいな指示じゃない
正直、かなり雑だった

でもそれでよかった



大事だったのは
文章を完璧にすることじゃない
• 冒頭で何を伝えるか
• どこで共感を入れるか
• 最後に何を残すか

骨組みだけを作ること

建築で言えば
柱と梁の位置を決める作業だ

ここがズレると
あとが全部しんどくなる



夜に時間が取れた日は
その段取りをもとに
AIに下書きを作らせる

自分がやるのは
言い回しを直して
体験を足して
違和感を消すこと

ゼロから全部を書くことは
ほとんどなかった



それでも
うまくいかない日は普通にあった

応募しても返事が来ない
通らない

やっと通ったと思ったら
修正、修正、また修正

「もう最初から書いた方が早くない?」
そう思ったこともある



限られた時間の中で
修正を繰り返すのは正直きつい

一級建築士の勉強もある
体力も残っていない

「これ、割に合ってるのか?」
と思ったこともあった



それでもやめなかったのは
第2章で書いた
あの500円があったから

金額は小さい
でも
「ゼロじゃない」という事実は大きかった

少なくとも
やり方が完全に間違っているわけじゃない



現場でも
最初から一発で納まることなんて
ほとんどない

微調整して
直して
確認して

副業も
それと同じだった



続けられた理由は
気合いでも根性でもない

生活を壊さない形で回せていたからだ

朝と夜の通勤時間
夜は無理な日は無理

ゴールも
遠くに置きすぎなかった

「今月はゼロじゃなくす」
それくらいで十分だった



この時点で
まだ大きく稼げていたわけじゃない

でも
「これは積み上がる」
という感覚はあった

だから次に考え始めた

「クラウドワークスだけでいいのか?」



次の章では
ライティングだけじゃなく
自分の経験とAIを掛け合わせることを
考え始めた話を書く

ここから
少しずつ景色が変わっていく

→【第4章】へ続く


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