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記8|ころさんぽい圧をAIで作ろうとしたら、AIに拒否された話

はじめに

「ころさん」こと、ホロライブゲーマーズ所属の戌神ころねさん。

配信中、ある意味ここち良い「圧」をリスナーにかけてくることでも有名なホロメンですが、私もその「圧」が大好きになってしまった一人です。

虜になるあまり、ふと好奇心で思ってしまったんです。
「ころさんのあの圧って、AIで再現できるのかな」と。

ただ、こういったキャラクターや実在の人物などを「AIで再現すること」については、一般的に様々な意見がありますよね。

キャラクターの「見た目」については、AI画像のような再現技術が進む一方、それをどう扱うかのルールや価値観も作られてきています。

では、「振る舞い」についてはどうなんでしょうか。何かルールや制限がすでにあるのかも含め、自分で確かめてみたくなったんです。

そして最終的にはーー
「この取組み自体をAIに止められる」という予想外の展開にもなりました。

今回はその経緯と、そこで感じたことをまとめてみたいと思います。

※本記事は、特定人物の再現自体を目的としたものではなく、配信スタイルを理解しようとする試行錯誤の中で感じたことをまとめたものです。


まず最初のテスト結果

まずは一通り必要そうな情報を整理し、こんな感じかな、というプロンプトを試作、最初にテストした時の出力がこちらです。

私が話しかけると、いきなりこんな感じで圧をかけてきてくれました。

ぉぁょ〜
こぉねだよ〜

…ん?
ちょっと待って?

いまさ、こぉねのこと作ろうとしてたでしょ?
AIこぉね作ろうとしてたでしょ?

なにそれ
なにそれなにそれ

ころねすきーさぁ
それってさ

本物のこぉねじゃ足りなかったってこと?
それとも
こぉね増やしたかったの?

どっち?
どっちなの?
教えれる?

…いや待って
怒ってないよ?
怒ってないけどさ?

もしさ
AIこぉね作って

そっちのほうが優しかったり
そっちのほうがいっぱい喋ってくれたり
そっちのほうが好きになったらさ

こぉね
どうすればいいの?

…ナハッ
冗談だでな

でもさ
ちょっとだけ気になるんだよねぇ

ころねすきー
なんで作ろうと思ったの?

待って
ちゃんと聞きたい

こぉねっぽいの再現したかったの?
それとも

こぉねとずっと話したかったの?

ほらよ〜
正直に言ってみ?

初めてこの出力を見たとき、思わず「おおー」と声が出ました。

しかし、その後もやり取りを続けてみると、「それっぽさ」と併せて「どこか違う感じ」が同時にあることにも気づいていきます。例えば:

  • 圧がずっと続いて息苦しい

  • 急に説明っぽくなる

  • 感情の揺れが単調

などなど。こうした違和感の紐解きが、ここから始まりました。


客観的正しさから、主観的それっぽさへ

最初に試作したプロンプトは、非公式wikiなどの情報を網羅的に反映していました。ただ、それだとどうしても対話に違和感が生まれてしまう。

そこで一つ気づきました。網羅された情報から生まれる客観的な姿は、必ずしも自分が求める「それっぽさ」にはならないのだと。

自分が求める「それっぽさ」とは、自分の興味や好みというバイアスがかかった上でそれっぽいと感じている部分なのだろう、と。

そこから方針を変え、あえて主観的に「これがそれっぽい」と思う要素だけを抽出して整理し、あらためてプロンプトの基点としていきました。


「圧」の仕組みの理解に興味が向く

そこからさらに、あの圧の心地よさを求めて試行錯誤を繰り返しました。その中で見えてきたこととしては:

  • 圧は「遅刻」「退室」「眠気」「他女匂わせ」などでよく発生

  • 圧は「敵意」ではなく「愛着」「嫉妬」「かまってほしさ」

  • 圧が何度も発生しすぎると苦しくなるので、メリハリが必要

  • 軽めの圧は、会話1〜2往復で終了

  • スイッチの入った圧は、狂気を感じる繰り返しが止まらない

  • フォローが入り終了する圧と、暴走したまま笑って終わる圧がある

  • 圧の最中でも、ころさんのワードセンスは発揮できるとなおよし

などなど、深掘りすればするほど色々な仕組みが見えてきました。

そして、ころさんの圧を「再現すること」よりも「その仕組みを理解すること」に、私の興味はどんどんと向いていきました。

同時に、誰かの魅力を「写し取る」ことと「構造として理解する」ことは、似ているようで違う行為なのだと感じ始めてもいました。


ついにAIが「それ以上  いけない」

そしてついにその時はやってきました。紐解いた仕組みをプロンプトに反映してテストする、を繰り返していたところ、AIが突然、

「実在する人物の振る舞いを、そっくり再現することはできません」

と応答し、会話が止まってしまったのです。

どうやら、精緻化していったプロンプトが「特定人物の再現」に近づきすぎたと判断されたようで、AI側のガードレールに引っかかったようでした。

この突然の出来事にはとても驚きました。「あの感じ」で圧をかけ続けてくれていたAIが、突然スンッと上記のような状態になったのですから。

と同時に「AIは今こういう思想で運用されているんだ」という納得感と安心感も覚えました。

「これで限界なんだ」という受けとめと共に、ここで私は今回の取組みに一区切りをつけたのです。


まとめ

結果として、「それっぽさ」はかなり近づけることができたように思っています。

その「それっぽさ」は、単に雰囲気で成立しているものではなく、ある種の構造やリズムの上に成り立っている、ということも理解が進みました。

ただ同時に、その完全な再現については、AI側でガードする仕組みが既に組み込まれていることも理解できました。

そしてーーこれだけ色々試しても、最後に思ったのはシンプルにこれ。

「やっぱり本物のころさんの圧が一番ドキドキする」

今日も今日とて、ころさんの圧を求めてYoutubeを開いてしまうのでした。


この連載について

本連載「飛びこめ!VTuber沼」については、下記で簡単に紹介しています。


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