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考1|VTuberを理屈で考察してみるが、結局「可愛い」に負ける私

はじめに

理屈や綺麗事だけでは片づけられない本音が、
心のどこかに残っていたことをここに告白します。

これまで記#1〜#3では、私がガンダムきっかけでVTuber沼にハマっていった経緯を語ってきました。

そして最後には、私のようなアラフィフ世代ならではのVTuberの「推し甲斐」とは、可愛らしい見た目の奥にある「人間味」を楽しむことかもしれない、ということにも触れました。

けれど、あの時もどこかで思っていたんです。「これだけじゃないよな」と。

なので今回は、あらためて「おじさんがVTuberを推す理由」を、もう少し正直に考えてみたいと思います。

この「考」シリーズは、VTuber沼を探訪する途中でふと立ち止まって考えてみた、感想と考察の記録です。

注記)本記事の一部では、VTuberという表現の中に宿る“人間らしさ”について考察しています。これはキャラクターと演者を意識的に線引きするものではなく、あくまで画面越しに伝わってくる「人としての温度感」に焦点を当てています。


VTuberの「人間味」って、他の人はどう見てる?

まず私が感じている「人間味の面白さ」、他の人はどう感じているのか。気になって、VTuberを解説している動画をいくつか見てみました。
(動画は記事の最後で紹介しています)

たとえば、アメーバプライムの「ときのそら&佐久間洋司とアバター体験を考える」というテーマの動画。佐久間氏は大阪万博のパビリオンも手がける、アバター研究の第一人者です。

もうひとつは、PIVOTの「VTuberとは何か、なぜ人気なのか」というテーマの動画。ホロライブを擁するカバー社長・谷郷元昭氏が登場します。

これらの動画自体も大変面白いのですが、その内容に反応して視聴者が書き込んだコメントの数々に、私が知りたかった「他の人はどう感じているのか」を知るヒントがいくつもありました。

これらのコメントを整理してみると、どうやら大きく二つのポイントが見えてきます。


ポイント1:見た目はみんな可愛い。問われるのは「人間味」

「みんな美形だからこそ、逆に実力の世界になっている」
「可愛さだけだと一瞬で飽きられる」
「残ってるのはトークや歌が上手い人ばかり」

前述した動画のコメント欄より抜粋

アバターのデザイン水準は高く、どのVTuberもそれぞれに可愛い。お姉さんタイプも元気系も、みんな完成度が高い。

だからこそ、「見た目の可愛さ」だけでは勝負ができません。生き残っているのは、話が上手い人、歌がうまい人、心に残る人

“人は見た目が9割”なんて言葉がある現実社会よりも、ある意味でVTuberの世界のほうがシビアでフェアなのかもしれません。

ここでは、外見よりも中身──つまり人間味そのものが問われているのです。


ポイント2:アバターがあるからこそ、「素の自分」をさらけ出しやすい

「プライバシーを守りながら活動できて、才能を発揮しやすくなった」
「動きがあることで、人間らしさを本能的に感じられる」
「動かないイラストは、やっぱり味気ない」

前述した動画のコメント欄より抜粋

アバターは、単なる「顔を隠す道具」ではありません。むしろ、「安心して自分をさらけ出せる仕組み」になっている。

現実の見た目や立場から離れて話せるから、どう思われるかを気にせず、自分の感情をそのまま表現できる。

そしてその表現された感情が、アバター技術の進展も相まって笑い方、照れ方、間の取り方といった形で人間らしく伝わってくる。


つまりはこういうことか

アバターがあることで、見た目の条件が均一化される。そしてまたアバターがあるからこそ、中身が自然にあふれ出す。

つまりVTuberの世界は、アバターという仕組みを通じて
人間味を問われる構造”と“人間味が出やすい構造
を同時に実現しているとも言えるのではないでしょうか。

そういう世界で生き残る人たちは、人間味のある人たち。
だからこそ、人生を重ねて「人間って面白いよね」としみじみ思う世代──つまり私のようなおじさん世代にとって、これほど味わい深い世界はないということ。

私が探訪記で感じていたのは、あらためてこういうことだったのかもと。


……でも、本当にそれだけ?

ここまで語っておいてなんですが。
このまとめはこのまとめとしてありだな、と思いつつも、やっぱり、ちょっと綺麗事すぎる気もしてきました。

もっと正直に言うと、
シンプルに「可愛い」と思ってしまっている自分も、いる。
理屈を重ねることで、「可愛い」と思う自分から目を背けていた気がする。正直、理屈より先に「ときめき」が来ていた説まである。

「おじさんだって可愛いもの見たら可愛いと思うんだよ!」
「そして幸せな気持ちで満たされるんだよ!」
「人間には、ときめきを糧にすることで生まれる原動力があるんだよ!」
──心の中では、わりと声を大にして言っています。

でも、わかってるんです。
おじさんがそれを言うと、“キモい”って思われる。下手すると、ちょっとした社会的事故にもなりかねない。

何かを可愛いと思う気持ちを表明する権利を「可愛い表明権」とすると、おじさんにはなかなかその権利を行使しにくい、という現実がある。

憲法14条を見てください。
「すべて国民は法の下に平等」じゃなかったのか。
天は人の下におじさんを作っているのか。
おじさんにも「可愛い表明権」を与えてはもらえないのか。

……冗談です。が、そんな簡単に片付けられる話ではないかもしれません。おじさんが大手を振って「可愛い!」と言える未来は、まだ遠いのかも。


だから、私はこう決めた

建前では、こう語ります。
「VTuberはその人間味が面白いのである」

でも本音では、こうも叫びます。
「やっぱり可愛いもんは可愛い!」

これが、私なりにたどり着いた結論。
おじさんなりの、幸せなVTuberの推し方です。


本文内で触れた動画はこちら:


この連載について

本連載「飛びこめ!VTuber沼」については、下記で簡単に紹介しています。


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