子どもの可能性を信じることと、現実を見ることは両立できる
言語聴覚士として児童発達支援センターや放課後等デイサービスで働いていると、よく思うことがあります。
成人領域では、ご本人が自分の課題を理解し、選択する場面が多くあります。
一方で小児領域は少し違います。
子ども自身が環境を選ぶことは難しく、多くの場合は保護者が進路や支援を選択します。
だからこそ、保護者の考え方や判断が子どもの生活に大きな影響を与えます。
私は「可能性を信じること」はとても大切だと思っています。
しかし、可能性を信じることと、現実から目を背けることは違います。
実際に現場では、
「この子は普通級で頑張れるはず」
「特別支援学校に行くのはかわいそう」
「もっと上を目指せるはず」
という思いから進路を選択した結果、
生活リズムが崩れ、学校に通えなくなり、昼夜逆転し、好きだった活動にも参加できなくなってしまう子に出会うことがあります。
もちろん通信制高校が悪いわけではありません。
通信制高校で力を発揮する子もたくさんいます。
問題なのは学校の種類ではなく、
「その子に合った環境だったか」
です。
専門職が評価を行うのは、可能性を狭めるためではありません。
その子が無理なく成長できる環境を一緒に探すためです。
保護者としては、「もっとできるはず」と思いたくなる気持ちは当然あります。
私が親なら同じことを考えると思います。
それでも現場にいると感じるのです。
子どもを信じることと、子どもの現実を受け止めることは、どちらも大切だと。
未来を決めるのは希望だけでも、評価だけでもありません。
希望と現実の両方を見ながら選択していくこと。
それが結果として、子どもが自分らしく生きる力につながるのではないでしょうか。
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