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夏のボーナス何に使う?半分使って半分貯める、シンプルなルール

「旅行に使いたいけど、投資にまわした方がいいのかな…」
使ってしまうと将来が不安になるけど、貯めてばかりだと今を楽しめない気もする。

今回は、元公務員FPでライフスタイル起業家の田邊健一さんの音声プラットフォームVoicyの番組「40代の「これから」を面白くするラジオ|お金・心・体のバランス学」で配信された放送の「#416 【夏休みの予算計画】半分使って半分貯める、シンプルなルール」から、Voicy編集部の書き起こし記事でお届けします。


「ボーナス全額貯金」には賛成できない

皆さんは、夏休みの予算をどのように立てていますか?
最近は投資ブームのような風潮があり、「ボーナスは全額貯金しよう」「将来のために投資しよう」という考え方が増えてきました。しかし私は、この考え方には反対です。
理由は、公務員時代の経験にあります。
公務員の給与体系は、ボーナスも含めた年収全体でバランスを取る仕組みになっており、毎月の給料自体にはあまり余裕がありません。無理なく貯金できるのはその1割程度で、それ以上を切り詰めると生活がカツカツになってしまいます。つまり、旅行代のようなまとまった出費は、毎月の給料ではなく、ボーナスから捻出するしかないのです。
ボーナスを全額貯金や投資に回してしまうと、今と将来のバランスが取れなくなってしまいます。
将来のために備えることはもちろん大切です。
けれども、お金は使ってこそ意味があり、使うタイミングも同じくらい重要だと思うのです。
ボーナスを使わずにいれば、楽しい思い出を作れないまま時間だけが過ぎてしまう、ということも起こり得ます。

年齢とともに変わる、お金と体力のバランス

将来のことも大切ですし、不安もあります。ただ、私も今年45歳になり、やはり感じるのは「若いときの方が体がずっとよく動くし、回復も早い」ということです。
若い頃はいろいろなことに挑戦できる体力や情熱がありますが、お金には余裕がありませんでした。
年齢を重ねてある程度お金に余裕が出てくると、今度は体力の面でこれからさらに衰えていくのだろうと感じます。残酷なようですが、このお金と体力、そして時間とのトレードオフのような関係は、多くの人が抱えているのではないかと思います。
だからこそ、体力があるうちに使うお金と、将来のための備え。この配分を、給料の範囲内で今のうちに考えておくべきだと感じています。「投資、投資」と将来にばかり比重を置きすぎないことが重要ですね。
特に40代の方は、子育ても含めて出費が重なる時期だと思います。家族が増えれば、どこかへ出かけるにも費用がかさみますし、日常生活でも習い事など何かとお金がかかります。
そのため、何を一番重視すべきかというバランスの取り方が、もっとも難しいタイミングになるのではないでしょうか。

予算は上限だけ決めて、夫婦で分担する

私は、ファイナンシャルプランナーの資格を取る前から、物事を仕組み化するのが好きでした。
今と将来のバランスをどう取りながら、現在のように「サイドFIRE」という形でオランダに移住し、比較的自由な時間を過ごせる状態を作り上げてきたのか。その答えは、実はとてもシンプルなところにあります。
まず前提として、私がやっていたのは、「これをするからいくら必要」と細かく積み立てていくような予算の立て方ではありませんでした。あれこれ考え始めると、予算を立てること自体で疲れてしまい、「何のためにやっているんだろう」という気持ちになってしまいます。その結果、出かけること自体が億劫になって「もう貯金しておこう」となったり、逆に「もう使ってしまおう」となったりと、どちらかに偏ってしまいかねません。
そこで私は、「ボーナスの半分は貯金に回し、残り半分は使い切る」というシンプルなルールを一つだけ決めていました。
我が家では、私も妻も働いていて、給料は大体同じくらいでした。具体的には、次のように役割を分けていました。

  • 妻のボーナス:基本的に手をつけず貯金に回す

  • 私のボーナス:全額、家族旅行に使う

こうすることで、しっかり旅行を楽しむことができていたんです。
公務員時代は、定期昇給があったおかげで基本的に前年の給料を下回ることがなかったので、年に2〜3回ほど海外旅行に行くことができていました。
旅行の予算の目安は、給与明細をEvernoteに記録していたので、そこから前年度のボーナス額を確認し、「今年もこれくらいで予算を組もう」と計画を立てていました。こうすることで、「この金額であればどこまで行けるか」がおおまかに見えてくるので、予算を守りながら旅行を楽しむこともできました。

全額貯金していたら、後悔していたか

もしあのとき、ボーナスを使わずに全額貯金や投資に回していたら、今手元にあるお金はもっと多かったはずです。それでも、まったく後悔はありません。
あのときボーナスを使い切って得た経験があったからこそ、今家族でオランダに移住し、ある程度自由な時間のある生活を送れているのだと思います。
海外に移住するという決断への心理的なハードルが低かったのも、休みのたびに気軽に旅行に出かけられるようになったのも、子どもたちが海外の環境にすんなりなじめたのも、すべてはその積み重ねてきた旅行経験があったからだと感じています。
お金の面だけでなく、経験値という面でも、あの選択が今につながっているのだと思います。

将来に半分、今に半分というバランス

将来の不安のために財布を守りすぎるあまり、心がワクワクするような経験や、体が元気なうちにしかできないことを我慢してしまうのは、バランスとして少しもったいないのではないかと思います。
将来に半分、今に半分。
このボーナスの使い方は、給与体系が異なる方にはそのまま当てはまらないかもしれません。ただ、少なくとも公務員であれば私と似たような給与体系だと思いますので、これくらいのバランスが無理なく楽しめる目安になるのではないでしょうか。
皆さんはこの夏、お金と経験のバランスをどのように取ろうとしていますか。ぜひ今回の話も参考にしながら、楽しい夏休みの計画を立てていただければと思います。
今を楽しみながら、将来への不安も抱えすぎない、そんなバランスを整えていただけたらと思います。


パーソナリティ紹介

田邊健一|元公務員FP・ライフスタイル起業家
19年間東京都庁に勤務しながら家計管理と投資を続け、41歳でサイドFIRE。42歳で家族とともにオランダへ移住し、現在はライフスタイル起業家として活動しています。

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