正論が正しいとは限らない
「正論」が、いつだって正しいとは限らない。
理屈としては間違っていないのだろう。
筋が通っていて、誰が聞いても「その通りだ」と頷けるような意見。
でも、人の心はそんなに単純じゃない。
正論だけでは救えない感情や、切り捨てられてしまう痛みが、この世界には確かに存在している。
どれだけ正しいことを言っていたとしても。
その言葉が誰かを深く傷つけたり、追い詰めたり、尊厳を踏みにじるものなら、私はそれを「本当に正しい」とは思えない。
人にはそれぞれ事情があって、抱えている背景があって。
外から見える一部分だけでは測れない苦しさや、言葉にできない想いを抱えながら生きている。
正しさは、白か黒かでは測れない。
だからこそ、ただ「正しいこと」だけを振りかざしても、相手を理解したことにはならないのだと思う。
当然、感情だけですべてを判断すればいいとは思っていない。
優しさだけでは解決できないこともあるし、ときには厳しい現実を受け止めなければならない場面もある。
それでも私は、正論で誰かを打ち負かすより、相手の痛みを想像できる人でいたい。
「正しさ」は、ひとつではないから。
誰かにとっての正義が、別の誰かを傷つけることもある。
だから私は、世間の「正論」よりも、自分自身がどう在りたいのかを大切にしたい。
何を守りたいと思うのか。
どんな言葉を選び、どんな態度で人と向き合うのか。
その基準を最後に決めるのは、他人でも世間でもなく、自分自身であるべきだと思うから。
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