『新規事業ユニット』名前のヒミツ
この記事を読んでいる今、いかがお過ごしでしょうか?
さて、前回も言及しましたが2022年1月1日付に展開された版の新組織図には、1か所間違いがありました。『新規”開発”ユニット』と刻印されていますが、『新規事業ユニット』が正解です!
オープン社内報として、取り組み・思いを社内外に発信!
どうしてこんな間違いが発生したのか?

ヒントとして、『新規事業ユニット』の前身的な組織の名前を思い出してみましょう…。
「製品開発部」「研究開発部」「新規開発部」…
なにか気づくことがありませんか? そう、いずれも「開発」という言葉が入っているのです。新組織図に『新規”開発”ユニット』という誤植があったのは、おそらくこの名残でしょう。
シビアな開発現場のエンジニアの感覚からすれば「単体テストレベルの不具合やないかーい!」「レビューしとらんのかーい!」ってなもんですよね。
でも、その一方で。
これまでの前身組織に「開発」という言葉が入っていたことについて、皆さまが違和感を感じたことは、これまで無かったのではないかな? とも推察します。だってシステム開発の会社なのだから。
「開発」するのが「あたりまえ」です。

むしろ、皆さまが少し不思議に感じるのは、今回の『新規事業ユニット』のほうかもしれません。
「あれっ? なんで『新規”開発”ユニット』じゃないの?」
…ってなもんですよね。
『ビジネス化していない分野のビジネス化』
「製品開発部」「研究開発部」そして「新規開発部」は、実はいずれも『ビジネス化していない分野のビジネス化』を目指す組織でした。目的までブレークダウンすると、特に領域を開発に限定するとは定義していなかったのです。
しかしながら、実際の取り組みには、「開発」の2文字がついてまわりました。製品開発、あるいはPoC(概念実証)と呼ばれる、アイデアやコンセプトの実現可能性を見極めるための開発…。
2022年1月現在、主要な事業は受託開発です。そして、一般的に受託開発の対義語とされるのは、製品開発、研究開発、新規開発、自社開発…。このためもあるでしょうか。関係者が『ビジネス化していない分野のビジネス化』を語るとき、無意識に、あるいは意識的に、それは「開発」の文脈で、狭くとらえられていたように思います。

そんな中でも、世の中は猛スピードで変わってゆきます。
もともと、変化の時代の到来がささやかれてきた昨今でしたが、さらにここ数年で、あらゆることが加速した面もあります。
これまでをふりかえり、更に昨今の情勢にも、未来にも思いをはせて。
『新規事業ユニット』は、余計な先入観につながる「開発」の2文字と、あえてサヨウナラしました。
開発じゃなくなるわけではありませんが、開発「だけ」ではなくなります。
『事業』はわかるけど、『ユニット』ってなに?
新組織図をご覧になればわかる通り、『新規事業ユニット』には目に見えてわかる特徴が一つあります。
それは、メンバーが2名しかいないということです。
ユニット長と、私ことワクワク魔人Sだけとなっています。
2人だけの、『新規事業ユニット』
「警視庁 特〇係か!」
と、ベタにツッコミたくなるような組織ですよね。どう考えても、部ではないこの組織は、苦し紛れに🥳『ユニット』を名乗ることになりました。
「警視庁 〇命係かどうかは置いといて…。
実際のところ、2人だけでなにができるの?」
そんな疑問もなんのその。
安心してください、皆さまも当事者ですよ!
『新規事業ユニット』は、皆さまを巻き込む気満々です! 自分たちは、そのための『場づくり』の担い手であると位置づけています。
誰でも参加できる『場』!
アイデア、提案を結集する『場』!
そんな『場』をプロデュースします!

頭の中にあるアプリを、製品化するのもよし。
あるいは、生活の中でふとひらめいた100円ショップ向けのアイデアをカタチにすることだって、できるかもしれません。
皆さまのアイデアを持ち寄り、企画会議、ワークショップを通じてこねこねして、ステキなものを生み出しましょう!
最後に、ちょっと学問的なおはなし
『両利きの経営』という言葉をご存じですか?
「ご存じですか?」と尋ねるには、経営の世界ではとっくに著名すぎるような気もします。他方で、関心がなければ「見たことも聞いたこともない」かもしれません。
要するに…、
『既存事業(深化)』と『新規事業(探索)』を、両輪としてうまく回そう!
という考え方です。
『深化』と『探索』を具体的にどう両立させる?
しかしそれは、いざ取り組むとやはり色々難しい。
先人たちがすでに挑んで悩みまくって、だから経営理論も生まれています。
『両利きの経営』を実現するための、代表的な3つのアプローチ方法があり、それぞれ「連続的アプローチ」「構造的アプローチ」「文脈的アプローチ」という言葉で整理されていたりします。
3つアプローチの違いは、要するに『深化』『探索』をどう分け、切り替えるのか、という考え方の違いです。それぞれのアプローチは、提唱された時期には違いがありますが、必ずしも後から登場したアプローチが優れている、というわけではないとされています。
この枠組みでふりかえってみると、少し興味深いことが見えてきます。
昨年までの前身組織では、その取り組みは基本的に閉じていました。「探索」の取り組みを、他の組織に狙いをもって共有するような仕掛けは、ほとんどなかったといってよいでしょう。どちらかというとネガティブな意味で、「構造的アプローチ」と重なる側面がありました。

また、別の見方をすると。
実は前身組織では、諸々の事情で「探索」の取り組みを一時中断せざるを得ない時期がありました。その時「探索」の代わりになにをしていたか? 既存事業、つまり受託開発に参画していたのです。
時間軸で分断し切り替わる(実感としては「切り替わってしまう」)構造は、こちらも少々ネガティブな意味で、「連続的アプローチ」に近しい面がありました。
誰でも二刀流になれるし、横断歩道を渡れるんだ
では『新規事業ユニット』が今年からやろうとしていることは、3つのうち、どのアプローチに一番近そうでしょうか?
それはおそらく「文脈的アプローチ」ではないかと思います。
ものすごく厳密に見れば、『要件を満たしている』わけではないかもしれません。ただ、それぞれが『本質的になにを大事にしているアプローチか』という視点で、極めて主観的に、そのようにとらえています。
皆さまが参加できる、越境的な「探索」の『場』。
それを、より意図的に設計する。そして運営する。
既存事業の中で「深化」を探っている皆さまが、あるひととき、横断歩道を渡って、「探求」の対岸に安心してやってこれるような、そんな『場』にしたいのです。その時が来たら、恐れずに、手を挙げて渡って来ていただけたら、とてもうれしいです。

でもね…
今年の『新規事業ユニット』は、あくまでも、これまでの自分たちの実践をふりかえり「次にどうしたらよいだろうか?」と考えて、この挑戦を始めることにしました。つまり、
「あの『両利きの経営』の文脈的アプローチを、私たちもやろう!」✨
と理論先行で、横断的な取り組みを始めるわけではないのです。いわば「後付けのコジツケ」にすぎません。
でも。考えようによっては、
ただ自分たちで試行錯誤して
やってみようとしたことが、
まさに世の中で言うところの「それ」だった!
なんて、ちょっとステキな気もしますよね!
(新規事業ユニット・ワクワク魔人S)

