地球の造形③|地衣類でおしゃれしたお地蔵さん
わたしはグラフィックデザイナーですが、どうしても勝てないな、と思ってしまう地球の造形に出くわすことがあります。 生き物だったり、風景だったり。
見た瞬間に、「あ、負けた」と思ってしまう、地球の仕事です。 見たらもう、それだけで地球をリスペクトしたくなってしまう。
そんな地球の、デザイナーとしての仕事を、ときどき紹介していこうと思います。
今日は、この1枚の写真です。

このお地蔵さんが纏っているのは、苔ではなく、地衣類という生物です。
地衣類は、菌類と藻類が一緒になって生きている存在で、土のない場所でも育つ種類もあります。
山の木の幹や、古い石垣、コンクリート塀の表面などで、うっすら色づいているのを見たことがある人も多いと思います。
気にして見なければ通り過ぎてしまうけれど、言われてみると、ああ、あれか、と思い当たるような存在です。
息子が最近ハマっていたので、わたしも前より意識して観るようになりました。 アップで見ると結構面白かったりもしますので、また機会があれば地衣類特集にするかもしれません。
この地蔵にはいろんな種類がついていますが、メインは「マツゲゴケ」と「ウメノキゴケ」だそうです。(息子に聞きました)
地衣類は一年で1〜5mm程度しか成長しないと言われ、菌と藻が一緒になって生きているため、成長のしかたも、とても慎重です。
わたしは前にも言いましたが、放置された人工物が、野生の植物や生き物にゆっくり飲み込まれていく光景を見るのが大好きです。
人がどれだけ影響を与えても、ちゃんと負けていない。
そんな地球の生命力を感じることができて、それだけで少し安心できるからです。
これも、その一つと言えるのかもしれない。
ただ、このお地蔵さんは、どこか嬉しそうにも見えます。
時間をかけてゆっくりと。
お地蔵さんも気づかないうちに、いつの間にかこの姿になっていたのかもしれないです。
地衣類で、おしゃれをしてもらったお地蔵さん。
こういう地球の仕事に出会うと、思わずニヤッとしてしまうわたしです。
インスタグラムも始めました。
これまで撮ってきた、素敵な地球の一部を集めた写真集にしていこうと思います
