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I found the girl/Grapevine #読むバイン vol.78

 立秋も過ぎ、今年もお盆に入ってしまった。近頃は夏が暑すぎるので、とにかく夏が嫌いだという人の声も耳にするけれど、僕からすると一年とは夏のためにあって、春も秋も冬も「夏以外の季節」であるに過ぎない。そんなふうに感じるのは、夏生まれだからなのか、それともやたら夏の歌ばかりを歌い続けてきたGrapevineのせいなのかは分からない。たぶん、後者に違いない。物語はいつも夏に動く。

 およそ4ヶ月書き続けてきた『CIRCULAT∞R』回も、ラストナンバーの『I found the girl』まできた。ふだんはドラムスの亀井亨がノイズギターを弾いていたり、バインが誇る稀代のギタリスト西川剛弘がベースを弾いていたりと、あからさまに、あえて、ハズした曲だ。それはこの『CIRCULAT∞R』というアルバムが、リーダーの離脱もあっての実験作だからだという一面と、ここまで4ヶ月論じてきたように、とてもシリアスで、実存考究とも言えるテーマを扱ってきたからだ、とも言える。

 ——すべてはのせいかもしれない。けれど蜃気楼まやかしを頼りにこのまま行こう

 それが僕の読解の結論だ。

 それで、この「不確かな正解」という命題を語り尽くした上で、もっとも本質的で且つ愚かしげな最後の項が、「リアルラブ 〜〜数えきれないほどにこれぞ生きる定めと信じて間違っちまった例のアレ〜〜」である。うん。なんだかラノベのタイトルみたいなので正確に引用しよう。

リアルラブ?(あ〜あ) いつも思う事なのに 何故?間違っちまう(やっちまう)教えてほしいのです

『I found the girl』田中和将/Grapevine

 これ以上ふさわしい締めくくりはない。自分で自分を最大限に茶化しながら、けれど確かにそれも本質なのである。

女神です(あーあ) いつも思う事なのです 理性?どっか行っちまう(やっちまうんだ?)教えてくれないか

 要は、なんのかんのさかしげなことを言ったって、男なんて所詮おちんちんのしもべなのだ。馬鹿馬鹿しいけれど、それもまた真だ。男ってほんとくだんない。

 I found the girl.I found the girl.I found the girl.

 その度に、げに壮大なオデッセイが始まる。けれどラブホテルの朝には、物語はもう終わってしまっている。

 I found the girl.I found the girl.I found the girl.

 あれはなんだったんだろう。君は誰だったんだろう。
 
 お盆には地獄の蓋が開くという。冗談だよ。フィクションだよ。柔らかな光に騙されながら行こうじゃない。残りわずかになりましたね。立秋は過ぎたけれど、良い夏を。

https://www.uta-net.com/song/20183/

【著作権について】
 本記事では、日本のロックバンドGrapevineの音楽、主にその歌詞を考察していきます。Grapevineは、歌詞については、ギターとボーカルを担当する田中和将氏が書いています。そのため、歌詞の一切については著作権者は田中和将氏にあるものと考えております。ただ、日本の著作権法には以下のような一文があります。

第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)

 本記事は、公表された著作物について、引用して批評・研究しようとするものであり、著作権者の権利を侵害するものではないと考えています。また、その意思はありません。万一、引用の仕方や分量について、著作権を侵害するような部分があると感じられた場合、ご指摘いただければ改善に努めます。
 なお、本記事の文につきましては、先に述べました著作者Grapevine及び田中和将氏の権利を害さない限り、転用して構いません。その際、ご一報頂けると嬉しく思います。

#grapevine #Ciculator #おちんちんのしもべ #立秋 #お盆

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