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多様性ある人材価値を活かす「グローバル人材」 #134

企業とは、保有する経営資源を日々の事業活動へ投入し、利潤を追い求める存在です。
その経営資源は一般に「ヒト・モノ・カネ・情報」と言われます。

そして、それらの資源を適切に配分し、組織として機能させる役割を担うのが、いわゆるインフラストラクチャー領域です。

なかでも近年、特に重要性が高まっているのが「ヒト」。
人的資源を戦略的に活用し、組織変革をリードするHRM(Human Resource Management)への注目は年々強まっています。

一方で、その前提となる「労働力人口」は、日本全体で大きく減少しています。
この構造的な課題に、どう向き合うか。企業にとって避けて通れないテーマです。

■ 群馬という土地の特性


私たちの本社がある群馬県は、実は全国的に見ても外国人比率の高い地域です。

総務省の住民基本台帳(2019年1月時点)によると、群馬県の外国人比率は2.86%。
東京都、愛知県に次いで全国3位となっています。

特に太田市・伊勢崎市・大泉町といった東毛地域ではその傾向が顕著です。

これは近年の「外国人労働者問題」とは少し文脈が異なり、
この地域には、古くから外国人と共に働き、生活してきた歴史があります。

■ 正直に言うと、最初はうまくいきませんでした


私たちの会社でも、現在は多くの外国籍スタッフが働いています。

ただ、最初から積極的に受け入れていたわけではありません。
むしろ、正直に言えば「敬遠していた時期」がありました。

理由はシンプルです。
• 言語の違いによるコミュニケーションの難しさ
• 勤怠の問題(無断欠勤など)
• 仕事への責任感に対する不安

給与支給後に出勤しなくなる、といったケースもあり、現場は混乱しました。

■ それでも続けた理由と、起きた変化


それでも雇用をやめなかったのは、「人」に対する可能性を信じたからです。

続けていく中で、次第に変化が生まれました。

真面目で責任感のある方が現れ始めたのです。

そして興味深いことに、そうした方の紹介で入社してくる人もまた、同じように誠実で信頼できる人材でした。

この“良い連鎖”が生まれたことで、外国籍スタッフの雇用は自然と増えていきました。

■ 多様な国籍が混ざり合う職場へ


現在では、ブラジル・ペルー・フィリピン・ベトナムなど、さまざまな国籍のスタッフが在籍しています。
多い時には20名以上が同時に働いています。

職場の雰囲気はというと、とても明るくエネルギッシュです。

特に南米出身のスタッフの影響もあり、
誰かの誕生日には昼休みに手作り料理やケーキを持ち寄ってパーティーが開かれます。

私も一度参加しましたが、その熱量には圧倒されました。

休日にも、日本人・外国人関係なく集まって交流することも珍しくありません。

もはや「外国人」「日本人」という心理的な壁は、ほとんど感じられない状態です。


■ それでも残る課題と、現場の工夫


もちろん、課題がないわけではありません。

最大の壁はやはり「言語」です。

複数の母国語が飛び交う環境では、どうしてもコミュニケーションの難しさが生まれます。

そのため、私たちはいくつかの工夫をしています。
• 掲示物の多言語化(日本語・英語・ポルトガル語など)
• 日本語が得意な外国人スタッフによる通訳
• 日本人スタッフが講師となる日本語勉強会
• 外国人スタッフからリーダーを選出し、現場をまとめてもらう

こうした積み重ねが、日々の業務を支えています。

リーダー役の2人

■ HRMとしての考え方


私たちは、外国籍スタッフを単なる「労働力」としてではなく、重要な経営資源として捉えています。

だからこそ、人事評価においては
• 国籍
• 性別
• 学歴

といった成果に関係のない要素を極力排除し、
業績や貢献度に基づく公平・公正な評価を重視しています。

この取り組みは、NHKや上毛新聞などのメディアでも取り上げられ、
行政機関からの視察にもつながっています。

■ 多様性は“きれいごと”ではない

5月21日は「対話と発展のための世界文化多様性デー」です。

この日の目的は、
「文化の多様性の価値を理解し、その保護と発展、そして対話を促進すること」です。

多様性という言葉は、時に理想論として語られがちです。

しかし、現場で向き合ってみると、それは決して“きれいごと”ではありません。

衝突もあれば、戸惑いもあります。
それでも、乗り越えた先には、組織としての強さと豊かさが確実に生まれます。

これからも、文化の違いを尊重しながら、
共に働き、共に成長できる組織であり続けたいと思います。

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