堀河百首 松の心を読む
もともとFacebookグループとamebloに掲載していた「堀河百首」各題の心を読む連載ですが、
Facebookグループの閉鎖に伴い、noteに集約することにしました。
今回のテーマは「松」です。
堀河百首 松の心を読む
「松」をめぐって
松は常緑樹なので、「常磐なる松」「松の緑」などの形で、永遠を祈るような詠み方がなされます。
「堀河百首」の16首でも、「千代」「千歳」などの語とともにその治世の続くことを祈り祝うニュアンスの歌がいくつもありました。
治世の永続を寿ぐ「鶴」とともに詠まれた歌、
松を皇室に藤を藤原氏に喩えて詠んだ歌は、16首中にはありませんでしたが、
同じく千歳の瑞祥である「鶴」とともに(略)とよまれることもあった。
(略)
また「松」にまつわる「藤」とともに(略)とよまれ、「松」を皇室、「藤」を藤原氏のシンボルとしての一体化を寿ぐこともあった。
ということです。
私も「賀」の歌を詠むときなど、松を用いたそのような詠み方になりがちです。
掛詞では「待つ」と掛けて、恋歌などで詠まれることが多いですが、この形も「堀河百首」の16首には見られませんでした。
「松風」「松の戸」「松虫」などが歌のなかにあると、いったん「『待つ』を掛けているだろうか」と疑いたくなります。
「柴の戸」でもよいのに「松の戸」とし「鈴虫」でもよいのに「松虫」としたということは、意図があるのだろうか、と。
16首中では、歌枕として「住吉」を詠んだものが計3首。
その他、「岩代の松」や「阿古屋の松」など特定の歌枕の松の詠まれたものもありました。
恋歌や人恋しさを詠む歌ではないという場合、
松が常緑であることを前提として、そこから
・治世や皇室の永続を寿ぐ
・松は永遠だが人は永遠の命を持たないので長年そこにひとり(?)生きる松を詠む
といった詠み方をすれば安全ということかな、
と今回「堀河百首」16首を読み思われました。
梶間和歌の「松」詠
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