質のよい睡眠こそが若々しさのカギ
前回のnoteは「知らない間に体を蝕む慢性炎症」という内容でしたが、炎症は体にとって決して悪者ではないこと、慢性炎症を引き起こす原因やそれを防ぐための生活習慣などを深掘りさせていただきました。
今回のnoteでは、私の現在の最大関心事である「睡眠」について深掘りしていきたいと思います。
睡眠不足や睡眠の質低下が体内免疫バランスを崩し慢性炎症を引き起こし、またそれらが原因で老化を早める点、どうすれば睡眠の質を高めることができるのかなど、私が実践していることも含めてお話していきたいと思います。
睡眠は人生を輝かせるための最大の鍵

私は、睡眠は単なる休養時間ではなく、アンチエイジングの要であると捉えていて、仕事のパフォーマンス向上や心身のメンテナンスに必要不可欠であり、人生を最高に輝かせるための最大の鍵と考えています。
睡眠不足や睡眠の質低下は老化を早める

10代・20代の頃はいくらでも寝ることができたし、くたくたに疲れた日でも熟睡できさえすれば翌日に疲れが残ることもなかったと思います。ところが年齢を重ねるごとに若いときに感じた熟睡の気持ちよさをだんだん感じられなくなります。
そして、睡眠を削ってでも仕事をすることが一種のステイタスであった昭和世代のビジネスマンにとっては、長く寝ること=カッコ悪いことでした(今はそんな風潮はないですよね、たぶん)。
実際私も30代・40代は6時間寝られれば御の字という生活をしていました。
7時間~8時間の睡眠がパフォーマンスを上げるためには必要と言われるようになった現在の生命科学の常識からすると、私の30代・40代の睡眠時間は悪癖に他なりません。
睡眠学の権威と言われている筑波大学の柳沢正史先生の言葉を借りると「睡眠負債」が蓄積されていたのだと思います。
柳沢先生の研究によると、中長期の睡眠不足は寿命に直結するとのこと。
成人の場合は7時間前後の睡眠がもっとも死亡率が低いとされています。日常的に7時間未満の睡眠時間だと死亡リスクが上昇します。
睡眠が不十分だと高血圧症や糖尿病、がん、認知症などの加齢性疾患の発症リスクが高まります。これらの疾患を抱えると健常者にくらべて圧倒的に死亡率が上昇します。
加齢性疾患と睡眠負債の因果関係はエビデンスも存在し明らかです。寝ないと確実に老化します。
睡眠不足や睡眠の質低下は、体内の免疫バランスを崩し全身の慢性炎症を引き起こす原因となります。
そして、体内に慢性炎症があることで、免疫・神経系が興奮し不眠や中途覚醒を引き起こしやすくなります。まさに悪循環の無限ループ状態です。この状態に陥ると生活習慣病まっしぐらです。

睡眠時間が1日1時間少ない状態が続くと、肥満判定に使われる指標であるBMIが、平均で身長²×0.35ポイント分(170㎝の人であれば約1kgに相当)増加するという調査結果があります。
でも、睡眠時間は人それぞれで人によって必要十分な睡眠時間は違うはずです。
実際世の中には「ショートスリーパー」の方もいますよね。私の周りにも自称、他称問わずショートスリーパーは存在します。柳沢先生によれば数百人にひとりいるかいないかの確率だそうです。
もしみなさんの周りに「寝ないでも大丈夫」という人がいたら、大半は無理をしているだけで睡眠負債を自覚していないだけの可能性が高そうです。
ナポレオンが3時間しか寝むらなかったというエピソードは広く知られていますが、居眠りも多かったという逸話もあります。
ナポレオンですら自称ショートスリーパーに過ぎず単なる寝不足だった可能性が高いといえそうですね。

また私の場合、30代・40代に上記にあるような睡眠時間を続けていたことが影響したのかどうかは分かりませんが、50代後半になってからうまく眠ることができなくなりました。
うまく寝られなくなった時期からですが、目の下のくまが急激に目立つようになり見た目が非常に残念な状態に陥っていました。
睡眠の質を高める方法
私の場合は50代後半からうまく眠ることができなくなり、日常における諸々のパフォーマンスが劇下がりし、体のあらゆる部位に老化の影が忍び寄ってきた経験があるため、何よりも寝ることを第一優先に考えた行動をとっています。
睡眠に関する多くの書籍を読み漁り、YOU TUBEで睡眠に関する動画を視聴しながら、自分にあった睡眠方法を模索した結果、たどり着いたのが以下の10項目です。
① サーカディアンリズムを安定させる
② 眠る3時間前までに夕食を終わらせる
③ 就寝1〜2時間前の入浴
④ 15分ほどぬるめ(38~40度前後)の湯船につかる
⑤ 寝る前のデジタルデトックス
⑥ 朝の光を浴びる
⑦ 寝室環境を整える
⑧ 夕方以降のリビング照明の調整
⑨ 寝る前のストレッチ
⑩ 昼以降はカフェイン、夕食時の飲酒を控える
それぞれ補足説明をすると、
① サーカディアンリズムを安定させる
生物に備わっている24時間周期の体内時計に準じた生活リズムを守るということ。具体的には毎日同じ時間に起きて同じ時間に眠ることで体内時計を一定に保つことができます。
私の場合、21時を超えたあたりから自然にあくびが出て眠たくなってきます。

② 眠る3時間前までに夕食を終わらせる
人間の体では消化活動に費やす時間は約2〜3時間と言われています。消化活動が終了した後は胃腸の負担が減り、深部体温が下がりやすくなるため、深い眠りが得られます。
この習慣を続けることでよく眠れるようになっただけでなく、腸内環境を劇的によくしてくれました。

③ 就寝1〜2時間前の入浴
人間は「深部体温が下がる時」に眠気を感じます。入浴で一度体温を上げることで、その後下がっていく落差を大きくし、寝つきを良くして深い眠りに導くためです。
④ 15分ほどぬるめ(38~40度前後)の湯船につかる
ぬるめのお湯は、心身をリラックスさせる「副交感神経」を優位にします。また15分程度つかることで身体が芯から温まり、血液の循環が良くなり疲労回復が期待できます。

⑤ 寝る前のデジタルデトックス
スマホやパソコン、テレビなどの使用を控え、ブルーライトや脳への情報刺激を減らすことで、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を促し睡眠の質を向上させることができます。
私は21時以降はテレビを消しスマホの電源はオフにして、音楽を聴きながら本を読んだり、よもやま日記を書くように生活習慣を変えました。

⑥ 朝の光を浴びる
起床後、夏場で5分程度、冬場で30分程度、太陽光を浴びることで幸せホルモンと言われる「セロトニン」の合成が促進され、夜になるとそれが「メラトニン」に変化し自然な眠気を誘います。
また太陽光を浴びることでビタミンD合成の助けにもつながります。

⑦ 寝室環境を整える
温度18〜22℃、湿度50〜60%が寝室環境としてはベター。また寝室の照明は暗くすること、遮光カーテンで外からの光を遮ることも重要ポイント。
遮光カーテンの効果は絶大です!やらない手はないと思います。

⑧ 夕方以降のリビング照明の調整
寝室だけではなくリビングルームの照明を暗くすることは、質の良い眠りをいざなうためには重要なポイント。
人間は夜に暗い環境になることで、睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌され、自然な眠りに誘われます。夜間の明るすぎる光は、このメラトニンの分泌を最大半分に減らしてしまう可能性があります。
私の場合、リビングの電球を白っぽい「昼光色」から、温かみのある「電球色」へ切り替えました。

⑨ 寝る前のストレッチ
ストレッチは副交感神経を優位にし、深部体温を下げて筋肉の緊張をほぐすため、自然な眠気と睡眠の質向上に効果的です。

⑩ 昼以降はカフェイン、夕食時の飲酒を控える
カフェインの覚醒作用は4〜6時間(人によってはそれ以上)続くため、午後に摂取すると就寝時まで脳が興奮状態となり、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。
私の場合、カフェイン入り飲料は昼以降口にしないようにしています。
アルコールは寝つきを良くする(寝酒)と思われがちですが、実際は睡眠の前半は浅い眠りに、後半は中途覚醒(途中で目が覚める)を増やします。
過去の私は休肝日がない生活を約40年間ほど続けていましたので、お酒を控えることが一番厳しい挑戦でした。それが今では晩酌なしが習慣化され、まだ完璧ではないにしろ、穏やかな睡眠を手に入れることができました。

今回は私の現在の最大関心事である「睡眠」について、なぜ睡眠不足が老化を早めてしまうのかを深掘りし、睡眠の質を高めるすぐに実行できる具体的な方法10選を取り上げました。
睡眠の質がよくなると、仕事のパフォーマンスが全然違うことを実感しています。
次回は疲れの正体と疲れない身体をつくるための方法を、私が実践していることも含めてお伝えできればと思います。
次回のnoteもよろしくお願いいたします。
