ギルバート・グレイプ

「人は誰のために生きているのか」。

青年ギルバートは、知的障害のある弟、
夫の自死というショックから引きこもりと過食症になった母親ボニー、
小学校の食堂で働いていたけれど、現在は失業中の姉のエイミー、
反抗期を迎えている妹エレンを家族に持つ。

ギルバートは、その家族の中で、生まれ育った町を出ることなく、日々を送っている。そして、家族を置いて自分だけ町を出るわけにも行かないと考えている。
この映画の原題は「What's Eating Gilbert Grape」。
「ギルバート・グレイプは何に苦しんでいるのか」といった意味を持つこのタイトルが、私の中で、冒頭の「人は誰のために生きているのか」という問いに繋がった。
「人は自分のために生きている」「人は人のために生きている」どれもよく言われる言葉で、間違っているとも思えないけれど、確信を持って正しいとも言い切れない。

ギルバートは、生まれ住んだ町の中で暮らし続けている中で、町の人や旅行中の人々との間で葛藤し、自分の生き方を問いかけ続けている。

自分のために生きることが誰かのためになり、誰かのために生きることが自分のためになる。
ギルバートの苦しみは、「インドラの綱」のように、すべての存在が互いに影響し合って生きているということを示唆しているように感じました。


この映画をおすすめしてくれた人:原哲治さん



いいなと思ったら応援しよう!