【#RealVoice2025】「思いを形に」2年・大野玄
2年目があっという間に過ぎ、ア式での生活も折り返しを迎えている。
昨シーズン、TOPチームは関東リーグ1部昇格。社会人チームは東京都社会人1部で上位に食い込み、負けてはしまったものの関東社会人リーグ参入戦を戦った。
その一方で、自分の所属していたインディペンデンスリーグ(以下、Iリーグ)はリーグ最下位で1部降格、来年度からは2部リーグに戦いの舞台を移す結果になってしまった。
他のカテゴリーは結果を出しているにも関わらずIリーグは降格してしまい、申し訳なさや悔しさが残るシーズンとなった。しかし、個人としては成長を感じることができたシーズンであったこともまた確かだと思う。
昨シーズンの初め、そもそもIリーグの人数が少なかったこともあり、開幕からの5節はサイドバックでスタメン出場、それ以降はベンチからの途中出場や出番のない試合もあったが、1年を通して多くの試合を経験することができた。
ただ、スタメンで出た試合の戦績は1勝4敗と全く褒められたものではない。また、1節目の産業能率大学戦ではバックパスのミスが失点に直結し、5節の東海大学戦の試合後には名指しで指摘され、以降はスタメンでなくなるなど、あげたらきりがないほどうまくいかないことが多かった。
けれど、試合に全く出られず日々の練習だけで精一杯で、周りからの要求を気にしている余裕もなかった1年生の時と比べると、シーズンを通して試合経験を積めたことはもちろん、試合後の振り返りミーティングで出た課題を意識して練習に臨んだことや、その練習で出た課題を自主練で改善しようとしたことなど、どれも当たり前ではあるのだが、一歩一歩前に進めている感覚があった。
またなによりも、わずかではあったが勝った試合で味わう高揚感や達成感は何物にも代えがたかった。特に2節の立教大学戦の逆転勝利は、勝つためにはそれに伴う取り組みが必要だけど、その先に得られるものは格別であることを再認識させてくれ、これが自分の原動力の一つとなった。
振り返ると、チームとしても個人としても結果がなかなかついてこないシーズンでも成長を感じられたのは、今までやみくもにこなしていたことに変化を与えてくれた周りの方々の存在があったからだと思う。
ピッチ内外において自分を変えてくれた要因があるのだが、まずはピッチ内から振り返ると、去年Iリーグにいた4年生を中心に多くの先輩方が部員ブログで仰っていたように、自分にとっても近藤さん(近藤大輔コーチ)との出会いが大きかったと断言できる。
Iリーグ開幕前からリーグが終わるまでのシーズンを通して、近藤さんが提示したことの大枠は、ボールをテンポよく動かす、ということだった。意図していることは、相手のプレスやスライドよりも速くボールを動かして、相手を追いつけない状態にし、前進するというシンプルなものだ。
しかし、シンプルなその戦術の汎用性は高く、また恥ずかしながら自分の頭の中のサッカー辞書にはテンポという言葉が今までなかったため、目から鱗が落ちたような感覚だった。
また、テンポを出すというのは、今まで漠然と上げていたパスのスピードやボールをオープンに持つこと、パスを受ける前のポジションなど、一つひとつのプレーに理由付けをしてくれた概念でもあった。
自分の中で独立していたパスやドリブル、ポジショニングといったプレーが繋がっていき、サッカーに対する解像度が上がったような感覚を持つことができた。
これはほんの一例で他にも多くの事を近藤さんに教わった。昨シーズンは今までのサッカー人生で一番、サッカーに関する学びの多かった1年かもしれない。
それは、プレーの因果関係が言語化された近藤さんのわかりやすい指導のおかげと、近藤さんのサッカーに対する熱量に負けないくらい、プレイヤーの自分が熱量をもって取り組もうと日々の練習で意識していたからだと思う。
フィジカルや個人の能力に依る部分が多いと考えていた大学サッカーの世界で、サッカーの本質を捉えた教えを乞うことができるとは思ってもいなかった。自分の考えを良い方向に覆してくれた恩師との出会いは今シーズンのベストハイライトだった。
また話は変わり、ピッチ外の役職として関東の運営担当になったことで、ア式と大学サッカーに対する見え方が今までと変化した。
役職に就いたと言っても、基本的には先輩方(未羽さん、幹太君)がしていることを見て学ぶことが多く、時にはミスの肩代わりをしてもらうこともあり、貢献できたことはほとんど無かったと思う。ただ1年間を通して、自分が想像していた以上に大学サッカーは学生主体で成り立っていることがわかった。
学生主体で運営することのメリットは、現場と運営のコミュニケーションが取りやすいことなど多くあると思う。その反面デメリットがあるのも事実で、一つとしては学生に一任している分、業務の責任も学生が負わなければならないことがある。
それはア式も例外ではなく、本業であるチームでのスタッフや選手としての役回りに集中したいはずだがそれを我慢し、チームのために奔走する姿や、大なり小なり生じたミスに対して責任を取る様子を、昨シーズンはたくさん見てきた。
チームと学連を繋ぐ重要性や、周りから感謝されることの多い運営担当の仕事にやりがいを感じた一方で、チームのためにと口で言うのは簡単だが,実際に本来自分のしたいことよりも組織の事を優先し、チームのために尽くすことの難しさを身をもって感じた。
ただこれは,運営担当に限った話でも無いと思う。特にア式では自分のしたいことよりもチームのことを優先する、利他的な場面が多々ある。昨シーズンの運営担当での経験は組織のために利他的に働いている多くの人の存在を知ることができた。自分がア式で試合や練習ができるのも当たり前ではないことを再認識し、その人たちの頑張りに応えるために自分も頑張ろうと、実感を持って活動に臨むことが増えた。
ここまでつらつらと昨シーズンを振り返った。周りの人の存在や環境の変化がきっかけとなり成長が感じられたシーズンだった。
一方で、最後に思うのはやはり結果がついてこなかったことだ。
近藤さんのもと、頼りがいのある4年生が中心となって臨んだIリーグは,個人としても学ぶことが多く、チームの雰囲気も良かったけれど、ほとんど勝つことができず降格してしまった。
同日に関東、社会人と試合が重なり、本来しなければならない運営の仕事をお任せして、その分結果で応えようと臨んだ新人戦では、東海大学に0-6の大敗を喫してしまった。
2年生の今シーズン経験したことを、成長してよかったという思いで終わらせてはいけない。
1年生の時に全く試合に出られず悔しさだけが過ぎていった、あの時の思いもこのままでは終われない。
逆転勝利した時やFCに勝った時の高揚感。試合にでられない時、新人戦で大敗した時の悔しさ。そして、自分に指針を与えてくれた近藤さん、やりたいことを我慢してチームのために徹してくれる人達への感謝。
他にも、遠いアウェイの地まで応援しに来てくれる先輩たちのことや、一人暮らしをさせてくれた両親への感謝など、ここに書ききれないくらい多くのことがあった。
サッカーを通して感じた多くの思いを、ただの経験や思い出で終わらせないように、残り2年、思いを紡ぎ、結果という形で応える。
今年も下のカテゴリーからのスタートとなったが、決意した思いを胸に3年目、戦い抜きます。
拙く、まとまりのない文章になってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
明日のブログは神田(神田拓人・尚志高等学校)です。
水、木曜日は朝からトレーニング室にいるストイックな彼をよく見かけます。名実ともに文句のつけようがないスーパーボランチは、何を語るのでしょうか。
狩り場を関東リーグへと移した神田の胸の内が明かされることに、皆さん期待しましょう!
◇大野玄(おおのげん)◇
学年:2年
学部:先進理工学部
前所属チーム:渋谷教育学園幕張高等学校
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