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幻想景色に人物を入れる難しさ


以前の投稿で、私の描く幻想風景に人物を登場させる構想があるとお話ししました。
今回は、その試みについて、もう少し具体的にお話してみたいと思います。


「幻想景色」と「人物」のギャップ

私が描いている幻想景色は、実際の風景ではなく、記憶や感情、心の奥に浮かぶ風景です。
そこに人物を加えることで、より物語性を持たせたり、見る人の感情を重ねやすくできるのではと思い始めました。
ただし、犬や猫、木々や建物などと違い、“人間”は描き方を少し間違えるだけで違和感が生まれてしまいます。
それだけに、とても繊細な存在です。


人物を描くということ

人物画に熱心に取り組んでいた頃のことを思い出しました。
顔のバランスや体の構造、動きのあるポーズ……どれも少しのズレがすぐに違和感として現れます。
一方で、アニメや漫画では実際の人間とは違う造形でも、世界観の中では不自然さを感じさせません。
それはきっと、登場人物たちが“その世界の住人”として調和しているからだと思います。
今回私が目指しているのも、写実的な人物ではなく、「気配」として作品に存在する人物です。
風景に溶け込み、見る人の心の中にそっと残るような存在。
そのためには、やはり改めて人物表現の研究が必要だと感じました。


アトリエの本棚から

アトリエの本棚をのぞき、かつて夢中になって読んでいた本の中から数冊を引っ張り出しました。
その中で今回手に取ったのは、アニメーション作家・黒坂圭太さんTOSHIさんの本です。


以前お世話になったアニメ作家さんの教本です。
人の動きやポーズのイメージの参考にとても役立ちます。


この二冊には、リアルさよりも“存在感”がありました。
輪郭や陰影が整っているというより、人物たちがその世界で生きていることが伝わってくる。
私が目指す幻想世界の人物像に、ぴったり重なるような気がしました。


登場人物は誰?

構想の中に登場するのは、少年や少女かもしれません。
それは過去の私自身であり、作品を見てくださる方の投影でもあるような存在です。
ただ、人物を描くことからしばらく離れていたため、今すぐに作品に登場させるのは少し勇気がいります。
以前描いていたのは主に肖像画。
今回はそれとは違う、“気配として存在する”人物の練習が必要だと感じています。


まずは、動物たちを——

🐾

妻が描いたイラスト作品。
こんなチョとした感じもいいかなと思います。


人物をいきなり登場させるのではなく、まずは普段から描き慣れている動物たちを登場させてみようと考えています。
犬や猫、あるいはその“気配”だけ。
風景の中にそっと息づくように、違和感なく存在することができれば、次へのステップになります。
幻想世界の中で、生命の温もりや物語を添えるような存在として、少しずつ登場させていきたいと思っています。


これからも少しずつ

本格的に人物が登場するのは、もう少し先になるかもしれません。
でも、自分の中で「描きたいもの」が明確になってきた今、その世界に一歩ずつ近づいていくのがとても楽しみです。
幻想世界に人物を迎える旅は、まだ始まったばかり。
小さな一歩を、これからも丁寧に重ねていきたいと思います。

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