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親が70代になったら、一度は話しておきたいお金の話。「あんしん承継ファイル」が家族を救う理由

はじめに:この記事は、できれば親御さん本人に読んでいただきたい

こんにちは!株式会社Office Wealthinc(オフィスウェルスインク)の鈴木千尋です。

今回のテーマは「相続」です。

40代の方がこの記事にたどり着いたとしたら、おそらく「親にそろそろ相続の話をしたいけれど、どう切り出せばいいかわからない」という葛藤を抱えているのではないでしょうか。

そのお気持ち、本当によくわかります。
でも、相談現場の事実として正直にお伝えします。 相続の準備は、ご本人が動かないと何も始まりません。

どれだけ子どもが心配していても、どれだけ周囲が良い環境を整えても、親御さん本人に「自分のこととして考える」意志がなければ、何一つ前には進まないのです。これは、20年間にわたる相談現場で、私たちが繰り返し実感してきたリアルな現実です。

だからこそ、この記事はできれば親御さん本人に読んでいただきたい内容です。 40代の子世代の方は、ぜひこのままLINEやメールで親御さんに転送してみてください。
「こんな記事があったよ」の一言だけで十分です。
ここからは、親御さんへのメッセージとしてお話しさせていただきます。


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株式会社Office Wealthincでは、資産防衛から事業承継まで、経営と家計の羅針盤となる情報を発信中。


1. 相続トラブルの本当の原因は「税金」ではなく「把握していなかった」こと

「相続」と聞くと、多くの方が真っ先に「相続税」を思い浮かべます。
しかし、実際の相談現場で最も多いトラブルの原因は、実は税金ではありません。

「どこに何があるか、家族の誰も知らなかった」――これに尽きます。

実務の中で、私たちがよくお見かけするケースをいくつかご紹介します。

  • 通帳が何冊もあるが、どれが今も使われている口座かわからない

  • 不動産の権利証がどこにあるか不明。そもそもどんな物件を持っているか家族が知らない

  • 生命保険に入っていたはずだが、どの保険会社か、証書がどこにあるかわからない

  • 「たぶん遺言書を書いた」と言っていたが、家の中のどこを探しても見つからない

これらは、いわゆる「一部の資産家のご家庭」だけの話ではありません。
ごく普通のご家庭でも、日常的に起きていることです。

そして、資産の在処を把握できていないまま相続の地平を迎えると、残された家族は悲しむ間もなく、膨大な「捜索作業」に追われることになります。金融機関への問い合わせ、不動産の調査、保険会社への連絡――これらをすべて、深い喪失感の中でこなさなければなりません。

「大切な家族にできるだけ迷惑をかけたくない」 もしそう願うのであれば、まずは「我が家の資産の全体像を、あらかじめ把握させてあげること」こそが、家族への最初の、そして最大の贈り物になります。


2. 70代のうちに整理しておくべき「5つの項目」

では具体的に、元気なうちに何を整理しておけばいいのでしょうか。
株式会社Office Wealthincの相談現場から、特に重要な5つの項目をお伝えします。

① 不動産

自宅以外に土地や建物を持っているか。
名義は誰になっているか。
固定資産税の納税通知書はどこにあるか。
不動産は相続の中でも特にトラブルになりやすい資産です。
(※法改正により「相続登記の義務化」が始まっており、放置するリスクも大きくなっています。実家に帰ったタイミングなどで早めに確認しておくことが大切です)

② 預貯金・金融資産

どの金融機関に口座があるか。
証券口座はあるか。
特に近年増えているのが、「デジタル口座(ネット銀行やネット証券)の存在を家族が知らない」というケースです。IDやパスワードの管理方法も含めて、事前の整理が必要です。

③ 生命保険・医療保険

加入している保険の一覧と、保険証券の保管場所。
そして「受取人」が誰になっているかの確認も必須です。保険金は受取人固有の財産になるため、一般的な遺産分割とは別の動きになります。
ここが曖昧だと家族が混乱してしまいます。

④ 遺言書の有無と保管場所

遺言書がすでにある場合は、その種類(自筆証書か、公正証書か)と保管場所。まだない場合は「これから作る気持ちがあるかどうか」を家族が把握しているだけでも、その後の動きは大きく違ってきます。

⑤ 自分の「想い」

財産の分け方といった数字の整理だけでなく、「誰に何を託したいか」「葬儀の希望」「これまで大切にしてきたもの」――数字では表せないあなたの「想い(ストーリー)」を残すことも、立派な相続準備です。


3. 「言い出しにくい子ども」と、「まだ早いと言う親」のすれ違い

40代の子世代が、相続の話を親に切り出せない理由は大きく2つあります。
「縁起でもない話をしているようで申し訳ない」という遠慮と、「財産を狙っていると思われたくない」という恐れです。

しかし、相談現場で70代の方々からよく耳にするのは、少し違った本音です。

「子どもからサラッと切り出してくれたら、むしろ話しやすかったのに」
「自分から言うと、体調が悪いのかと余計な心配をかけそうで、タイミングを測れなかっただけ」

こうした声を、実は現場では本当によく聞きます。言い出しにくいのは、子どもも親も同じなのです。

一方で、こんな言葉をいただくこともあります。

「まだ元気だから、そんな話は早いよ」

そのお気持ちも、よくわかります。
元気であることは何より素晴らしい本当のことですし、わざわざご自身のその先のことを想像したくないのは当然です。

でも、ここで一つだけ、専門家としてお伝えしたいことがあります。
遺言書や大切な手続きは、「書きたい」「進めたい」と思ったときにいつでもできるとは限りません。

法律上、遺言書などの作成には「意思能力」が必要です。
万が一、認知症などと診断された後では、せっかく書いたとしてもその有効性が争われるケースがあります。「元気なうちにしかできないこと」が、相続準備にはたくさんあるのです。

「まだ元気だから」ではなく、「元気だからこそ、今できる」――その少しの発想の転換が、結果として大切な家族の未来を救うことに繋がります。

最初のきっかけは、こうした「1本の記事」で構いません。
「こんな記事を見つけたから、今度一緒に読んでみない?」
「独立系FPに、一度フラットに聞いてみない?」――そのひと言が、何年も動かなかった家族の会話を心地よく動かすきっかけになります。


4. 相続税の基礎控除、意外と知らない「かかる人・かからない人」

相続の話になると「うちは大した財産がないから相続税は関係ない」とおっしゃる方が非常に多いです。

実際、日本全国で相続税の課税対象になるのは亡くなった方全体の約9〜10%程度と言われており、多くのご家庭では相続税そのものは発生しません。
しかし、地価が高騰している東京23区や首都圏の主要エリアなどでは、ご自宅の不動産(土地・建物)の評価額だけで、課税対象のボーダーラインを越えてしまうケースが珍しくありません。

相続税の基礎控除額は
「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」
です。

たとえば、法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人であれば、基礎控除は「3,000万円 +(600万円 × 3人)= 4,800万円」となります。
この金額を超える遺産がある場合に、初めて相続税の申告が必要になります。

「我が家は関係ない」と決めつけず、まずは現在の資産価値がいくらになるのか、プロの目で一度フラットに試算しておくことをお勧めします。


5. 「あんしん承継ファイル」――エンディングノートの、その先へ

株式会社Office Wealthincでは、市販のエンディングノートをさらに一歩進めた、独自の「あんしん承継ファイル」の作成サポートを行っています。

一般的なノートとの最大の違いは、「独立系FPが伴走者として、対話を通じて一緒に内容を整理していく」という点です。

「書こうと思っていたけれど、何から手をつけていいかわからなかった」
「自分なりに書いたけれど、法的に、あるいは税務的にこれで合っているか不安」――そんな方が、特定の商品販売を行わない専門家との壁打ちを通じて、ご自身の資産、大切な想い、家族へのメッセージを、一つの美しいファイルに統合していきます。

こうして完成したファイルは、いざというときに家族の進む道を照らす、かけがえのない「羅針盤」になります。

目先の節税対策に躍起になるよりも前に、まず「家族が迷わず把握できる状態を作る」こと。これこそが、私たちが何より大切にしている相続準備の第一歩です。


まとめ:「気づいたとき」が、家族で動くべきとき

相続の準備に「早すぎる」ということはありません。
しかし、「遅すぎる」という瞬間は、ある日突然やってきます。

認知症になってからでは、遺言書を書くことができなくなってしまいます。突然の入院をしてからでは、家族へ落ち着いて資産の場所を説明することが難しくなります。元気で、自分の言葉でしっかりと対話ができるうちにしかできないことが、相続準備にはたくさんあるのです。

「自分が動けるうちに、大切な家族が困らないための準備をしておく」

これは義務でも縁起でもない、家族の未来を守るための「最後の優しい贈り物」だと私は思っています。
「そろそろ考えなきゃな」と頭をよぎったその瞬間こそが、家族の物語を動かす最高のタイミングです。


▼ 株式会社Office Wealthinc(ウェルスインク)について
渋谷を拠点に、金融商品の販売を前提としない独立系ファイナンシャルプランナーとして、相続・資産承継・家計設計に関する情報を発信しています。オンライン相談にも対応しております。

個別のご相談(有料)の中で、「あんしん承継ファイル」の作成サポートについてもご案内しております。


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